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| 2002年08月11日(日) ■ |
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| ホントにいいの?!“ヘッドスライディング” |
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夏だ!ビールだ!高校野球だ!…というわけで、今日は日が落ちた4時過ぎから甲子園球場へ行ってきました。私は野球という競技も好きなのですが、それと同じくらい野球の周りに漂う雰囲気も好きなんですよ。この時期、相方とのおデーの際にすることがなければ、「甲子園へ行こう」と持ちかけます。
甲子園大会は、外野席で見るのが好きです。強豪同士の好カードや話題校の試合などでななく、はっきり言ってしまえば注目されていないカードが理想的なんですよ。注目カードの場合、みんながみんな試合に見入るじゃないですか。あの外野席でそれはちょっと違和感があって、私はどうしてもなじめないんですよ。本来の外野席は、真剣に野球を見ている人、そうでない人…いろいろな人がいます。このときの私は真剣に見ない組に入ります。
もともと集中力がないので、外野席のようなグランドから距離の遠い場所ではすぐ興味がそれてしまします。試合そっちのけで応援席を見ていたり、おかしを食べたり、酒を飲んだり、持参してきた本を読みふけったり、同伴者とたわいもない話しに花を咲かせたり…。今日もそんな感じだったので、5回に入った唯一の得点シーンを見逃してしまいました(苦笑)。
試合を見たり見なかったり。今何回なのか、ピッチャーが誰か、打席に立っている選手の成績は? そんなこと、どこ吹く風。ふと目に付いたファインプレーに拍手を送り、意味なく「打て、打て〜」と声にしてみたり。どっちを応援しているとかそういうのもナシで。
よく、球場に来ている人は野球をちゃんと見るべきだみたいなことが言われますが、なんかそれも堅苦しいなあというのが私個人の思いです。甲子園大会の外野席はそういう人間すら受け入れてくれる寛容な場所です。ひなたぼっこをするように、高校野球の雰囲気が体を温かく包んでくれます。澄み切った青空に、今日は澄み切った雲も出ていました。だから、ぬるいビールもおいしかったです。
…と、前置きが長すぎました。今日は、ヘッドスライディングのお話です。
今日見てた試合は、一関学院vs樟南。1−0、ワンチャンスをモノにした一関学院が勝利を収めました。9回裏二死、樟南の最後のバッターはセカンド(ショート?)ゴロに倒れました。きわどい打球であわや内野安打というものでしたが、相手野手の動きも見事だったので、ヘッドスライディング及ばすアウト!高校野球ではよくあるシーンです。
ところが、横で見ている相方がこれを気に入らない様子。試合終了のサイレンが鳴る中、「なあ、あれ、走り抜けてたら、セーフやで。絶対にセーフやで」と言うのです。う〜ん、よくわからないけど、そうなのかな? 私が首を傾げていると、相方の「ヘッドスライディング不要論」が熱く繰り広げられ始めました。
それほど真剣に聞いていたわけではないので(この女は…)詳しい内容をよく覚えてはいないのですが、あの動作はとても不自然なんだそうです。確かに気迫を前に出すプレーではあるけれど、ほんまにそれでええんか?というのです。
相方は高校時代、アメリカンフットボールをしていました(とてもそんな風に見えないのですが)。アメフトではボールを追って捕球するプレーがあるのですが、監督には一貫して、「ジャンプ(スライディング)して取ろうと思うな。駆け抜けて取れ」と言われていたそうです。そして、そのための練習はよくしたのだとか。ジャンプしての捕球は、それ自体の動作も遅くなるそうなのですが、その後の動作に支障をきたすようで。そんな相方なので、ヘッドスライディングをする選手、それを許している指導者が理解できないのでしょう。
ちなみに私は、ヘッドスライディングの崇拝者でもアンチでもありません。1990年代前半、当時タイガースの人気選手だった亀山努選手がヘッドスライディングをウリにしていたためか、あるTV番組で、“ヘッドスライディングか駆け抜けるかどっちが速い?”みたいな特集が組まれました。実際、野球選手で実験をしてみたら、人によりマチマチであることがわかったのです。
自分はどっちなのか。それをしっかりふまえてやるなら、どっちでもOKなんじゃないかなと思います。ただ、その場の雰囲気に酔って、普段し慣れないヘッドスライディングをすると端から見ていてもちょっとかっこ悪いですね(苦笑)。それは、何においてもそう。むろん、文章を書くことだってそう…ですよね?
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