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| 2002年08月07日(水) ■ |
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| 過ぎ去りし日の宴 |
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縁があって、応援校のOB父兄さんの飲み会にお邪魔させてもらった。OB父兄さんが経営する市内の中華料理店に10数人の父兄さんと当時の監督さんが集まり、飲めや話せやで、時間が過ぎていった。翌日仕事を控えていたともきちとともに11時前にはお店を後にしたが、父兄さんたちの談笑はいつまでも終わりそうになかった。
テーブルは、男女でくっきり分かれていた。男性サイドは野球の話、女性サイドは子供の近況の話で盛り上がっていた。以前なら、男性サイドで話を聞きたいと思っていたが、最近は女性サイドの話の方に興味がある。社会人としてがんばっている子、大学で野球を続けている子…いろいろいるが、結局は高校時代の話になってしまう。
この年のOB父兄さんは、頻繁に集まっておられるようだ。私たちがお邪魔したのは、今日で2回目だったが、温かく迎えてもらった。みなさん、本当に仲がいい。さぞいい想い出があるんだろう。チームが強くて、いい成績を収めた、もしくは甲子園に行ったか何かで、余計に絆が深いんだろうかと思われかちだが、実はそうではない。
この年のチームは優勝候補と言われながら、緒戦で惜敗した。私が追っかけをしていて唯一最後を見届けることの出来なかったチームだった。冷静沈着なエースが人目をはばからず声を挙げて泣いていたことや、敗戦後脱力して部屋に飲んだ後のビールの缶が転がっていたという虚脱感に苛まれた父兄さんの話も聞いた。この年の悔いが、私を「仕事より夏の大会」に向けた大きな要因だともいえるのだが。
冷静に見ても、この年のチームは甲子園に出場する現チームより強かった。高校野球って、ほんまにわからない。
…っと、これで締めくくるのはちょっと安易かもしれない。話の途中にある父兄さんがぼそっと口にした。この年、新チームが結成されてまもなく監督が交代した。
「子供らはその人を信じてついていくしかないのに、親は完全に背中向けてしまっていた。もしかしたら、子供は何信じていけばいいかわからへんようになったんちゃうかな?強いと言われていたけど、大会直前の練習試合は負けてばっかりいたっけ。なんか、親のせいで申し訳ないことしたなって思うんよ…」
どこのチームにも、多かれ少なかれ、父兄間や監督父兄間等、選手とは関係ないところでゴタゴタを抱えている。「気にならない」という選手もいるだろうが、決してプラスに働くことではないと思う。
明日、甲子園が開幕する。応援校の選手も入場行進をする。究極の晴れがましい場面を私は目にすることになろう。日なたの部分だ。だからこそ、今日聞いた話はすごく貴重に思う。
余談だが、「甲子園見に行くの?」と聞かれたのはいいのだが、横から「甲子園より、はよ、嫁に行け」と突っ込まれてしまった(^^;)。
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