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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年07月25日(木)
信じることって、簡単じゃないよ。


 高校野球の夏の大会が繰り広げられています。いろいろな試合で、喜ぶ人もあれば逆の人もいます。よくファンの人が応援しているチームが勝ったときに、「私はこのチームが勝つと信じていました。だから、嬉しすぎて泣いてしまいました」といった類のことを口にされますが、私みたいなひねくれ者は、「うそ〜ん」と思ってしまいます。

 本当に勝利を信じ切っていたら、感激したり、泣いたりするでしょうか?感情起伏というのは、その人本人の想像や予想の域を超えたときに生まれてくるものではないでしょうか?だから、大会で勝った選手が感激しながら、「信じられません」とコメントするときがありますが、あれは素直な感情なんじゃないかなと思ったりするのです。

 私の応援している学校は、綱渡りのような試合を繰り広げています。そのたびに、身を削られる思いでいます。本当にチームの勝利を信じていたら、ノーアウト満塁のピンチも、ツーアウトランナーなしでチャンスの芽すら見いだせないときも、胸の鼓動が激しくなったり、冷汗をかいたり、握りしめた手に力をこめないんじゃないかと思います。

 一瞬一秒でも、負けるかもしれない、勝てないかもしれないという不安におびえてからこそ、勝ったときに泣いたり、叫んだり、抱き合ったりするんじゃないでしょうか?

 
 先日、知人がこんなことを言っていました。
「“負けない”ということを口にする人は、負けると思っているのかもしれない」と。なるほど。“信じてる”と口にする人は信じられなくなるという不安をかき消そうと必死だったのかもしれない。