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| 2002年06月03日(月) ■ |
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| バカとあるこは高いところ好き |
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私は、高いところが好きだ。球場に行ったら、ほぼ100%最上段を陣取る。席がなかったら、一気にテンションが低くなる。
甲子園の阪神戦で最上段を取るのは、後ろの人に気兼ねなく立って応援することが出来るし、後ろスペースに荷物が置けるからなのだが、立って応援することのないアマチュア野球でも、やっぱり最上段を探してしまう。
眺めがいいのだ。全体を見渡せるし、夏は風が心地いい。
今日、就職試験のため(うちの周りこんなんばっか?)上洛してきた友人と京都でおち会い、京都タワーの展望台に登った。地元民のくせに、いや、地元民だからこそ、展望台に登る経験などそうはなく、実はこれで2回目のタワー見物だった。
今日は天気が良く、視界良好。最上階から、360°の景色が見渡せる。「御所や、御所や」「あ、龍大あそこちゃう?」「キャハハ、伏見桃山城や〜」「平安高校ある」「清水寺はどこかな?」。どれが私の発言かは、想像にお任せします…。
友人と飽かず、町並みを眺めていた。駅前にはたくさんのビルが建っている。普段は見上げるしかないその群れも、上から見下ろすと全くの無警戒。殺風景なコンクリートに、古びたモーター。あっちにもモーター。こっちにもモーター。
だんだん笑えてきた。あの下でたくさんの人が働いている、そしてたくさんの人が買い物や暇つぶしのために集っている。お金が飛び交う。
きれいな人も、そうでない人も、職を持っている人も、そうでない人も、所詮はあのモーターの下にいるに過ぎない。はんっ、たかがしれてると思う。
やっぱり笑えてくる。誰が泣こうが笑おうが、辛かろうが、悲しかろうが、今日もモーターは回る。
いろいろ悩んでいるのが、アホらしくなってきた。
「人は高いところに来(こ)な」。面接でしくじった(本人談)高所大好きな友人は、満足気にそう言った。
「ほんまやな。たまには社会を見下ろしてやらんとな」、そう答えておいた。
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