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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年04月29日(月)
中日ファンの凄まじさ。


 今日、今季初の阪神戦を見に甲子園に足を運んだ。あいにくの天気と連敗で、観客は思っていたよりかは少なかったが、それでも、券売にたどり着くまでに25分かかり、ライトや一塁側の席は行列の途中に、「売り切れ」の看板を持ったスタッフの兄ちゃんが立っていた。

 試合展開は、逆転→再逆転を経て、5−3で勝利。ホームランってこんなに簡単に出るものかと、半ばあきれかえるような痛快な攻撃。私のような自虐的阪神ファンは、「これで我がを失うことにならなければいいのだけど」と返って心配になるほどだ。

 と、今日の感慨に浸るのはこの辺にしておいて、ちょっと印象的だったことを書かせていただきますね。


 試合が終わって、六甲おろしや選手の応援歌を歌う勝利の儀式も一区切りすると、観客はぞろぞろと球場を後にするのだが、そんな人影がまばらになったスタンドに捨て去られたゴミたちを見て歩くのがなかなか面白い。
 
 ビールの入っていた紙コップ、お菓子の袋に弁当のパック、以前は紙吹雪(今は禁止)に使った小さく刻まれた広告やスポーツ新聞の切れ端が至る所にこびりついていた。ジェット風船は風に流されるので、スタンドにはそれほど残っていない。また、雨天中止が決まった後は、半券が落ちていることがあるので、なかなかおいしい。

 今日観戦していた場所はレフトスタンドで、ファンの陣取る席も阪神と中日ファンとがごっちゃになる。人がいなくなったあとでそれらを見分ける方法は、やはりゴミにある。

 勝ったチームの応援席にはほぼ皆無で、負けたチームのそれにあるのが、メガフォン。今日も多くのドラゴンズメガフォンがスタンドに転がっていた。負けたときのメガフォン、私も捨てるようにしている(スタンドに置きっぱなしにはしてません。念のため)。負け癖がついていそうで、そのメガフォンで応援していたら、次も負けてしまいそうだから…。

 今日も強者のゴミと出会った。
 
 ドラゴンズファンが陣取っていたスタンドには、なんと服が脱ぎ捨てあった。目をむいてしまった。ふ、服や…。

 誤解を招く前に申し上げておくと、服とうより応援衣装に近いものだった。それも、文字通りの「脱ぎ捨て」で、その姿を見ていただけで、どういう風に脱ぎ去ったか分かってしまうほどだ。

 きっと今日の報われない試合展開に、「やっとられるかい!!」とメガフォンを捨てる感覚で服を脱いでしまったんだろう。服に負け癖がついてもかなわないだろうし。

 そんな光景は初めてであっけに取られて、その服をただ眺めていた。阪神が負けたときのゴミもたいがい凄い物が転がっていたりするが、さすがに服の脱ぎ捨てにお目にかかったことはない。

 「中日ファンって、マナー悪いなあ」などといい子ぶった発言をする気は更々ない。ただ、その凄まじさに、ある意味、畏敬の念を抱いてしまった。


追伸:ゴミは所定の場所に捨てましょう…と言っても所定の場所に収まらないのが現状なのだけど。