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| 2002年04月16日(火) ■ |
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| 18.44m |
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もう時効だと思うので、書いてしまおう。 実は、昔、友人と2人で夜の某野球場に侵入したことがある。
誰もいないので、カギでもかかっているのかと思っていたのだが、小規模な球場だったためか、いとも容易くお邪魔することができた。
誰もいない夜の野球場をロマンチックだと思い、ほのかな憧憬を抱くのは、きっとテレビ番組「熱闘甲子園」を見過ぎたからかもしれない。あの番組では、ほぼ毎回最終回には夜の甲子園球場が登場する。
シーンと静まりかえった場内に、キャスターただ一人立っていて、しみじみと過ぎゆく夏と熱い戦いに思いを馳せて語りかける。
いいなあ、私もあそこに立ってみたい。そう思ったのは、きっと私だけではないはず。
そんなわけで、私と友人は、人影におびえながらも夢ごこちで土の感触をかみしめた。
ベンチの中やスコアボードを見て歩き、一段落がついたとき、友人がおもむろにマウンドに向かった歩き出した。私はいつ来るともわからない人影が怖かったので、ひとまずは打席に立ってみることにした。
小高い丘の上に立った友人、元々小柄な子なんだが、更に小さく見えた。コンタクトの調子も良くなかったためか、輪郭がぼんやりとすらする。
「うわぁ、マウンドってほんまに“小高い”んやなあ。すごい眺め、ピッチャーはこんなところから投げてるんやなあ。」
友人は感激しっぱなしだった。
「ここからバッターまでの距離って14.何mやったっけ?すごい遠いなあ」 (※正確には、タイトル通り18.44mです)
ほんまに遠いなあ。 彼女の無邪気な一言に、しんみりしてしまった。
バッターはここから、あんなに遠い場所にいるピッチャーと勝負しているんだな。この距離が遠く思える日や近く感じる日をいくつも重ねて、みんな大人になっていくんのだろう。
この日、初めての、それも憧れていた夜の球場侵入、沢山のことに感激したはずなのに、今の私の中に残っているのは、不思議とこの時の“遠さ”だけだ。
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