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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年02月08日(金)
心意気 〜野球用具と受験番号〜


 以前見たバラエティー番組で、某現役プロ野球選手が、「試合が終わったら、スパイクやグローブを磨いてから球場を出ます」と言っていた。

 いい選手は、バットやグローブ、スパイクなどの用具にこだわり、大切にしていうるという。それらは、選手の商売道具であり、体の一部。だから、日々トレーニングで体を鍛え、ケアするのと同じように、用具も改良を重ね、手入れを怠らないのだろう。


 私は今、大学入試に携わるアルバイトをしている。具体的な内容は申し上げられないが、その業務の一つに「受験番号チェック」がある。

 学生時代、「受験番号をきちんと書かないと不合格になる」と聞いていた私は、試験当日、必要以上に神経質になって答案用紙に番号を書き込んだ。だから、みな、さぞ丁寧に書いているものだろうと思っていた。

 しかし、実際は「否」。
 もちろん、丁寧に書いている受験生もいる。だからこそ、雑な字が目立ってしまっているとも言えるのだが。

 下手なのは仕方ない。それでも、何とか「わかるように書こう」というのが、筆跡から見受けられるものもある。また、何度も書き直しているうちに用紙が黒ずんでしまった…なんていうものは、けなげでいとおしさすら覚える。

 それに比べて、「こいつ、やる気あるんか?」という字も多々見受けられる。特に、理数系学科の受験生に多い。難しすぎてお手上げ、というもはかわいげもあるが、こんな学校たいしたことないという傲慢さがにじみでているもは、もうダメ。オークションなんかで「受験生をあなたの権限で一人だけ落とせる権利」なんているものがあったら、是非買い取って、落としてやりたいようなヤツぎょうさんいた。

 みなさんもよくご存じなのは、「1」と「7」や「0」と「6」の区別だろう。これも、多かったには多かったは、思ったほどではなかった。きっと、受験生が先生などから口すっぱく言われているので、意識して書き分けているのを感じ取ることができた。

 気になったのは、「5」や「8」である。また、「4」が「9」に見えるものや、「2」が「0」に見えるものもあった。

 ごく少数だが、受験番号の書き間違いもあった。「6704」を「7604」や「6074」と書き違えてしまうのだ。これは、チェックしている私たちでもうっかり見落とすことがあった。

 ちなみに、受験番号書き忘れは、私が処理したものの中には1つもなかった。

 今日は、あまりの書き直しの多さにイライラしてしまった。受験生には受験番号をもう少し大切にして欲しいと思った。


 道具を大切にする選手がいいプレーをするように、受験番号を大切にする受験生は、きっと合格に近いと思う。

 出来るものなら、受験番号の字の丁寧さと合格率を調べてみたいものだと思う。


〜続・つれづれお仕事日記6〜

 入試の最終日。やっと、パンフを配る兄ちゃんや姉ちゃんから解放される。毎日、「わしは学生ちゃうねん、見過ごせやっ!」と言葉にできない叫びを腹の底に溜めていた。

 そんな中で、某予備校が受験生にむけて、カイロを配っていた。
 
 そっか、今日は、そんなに寒いんだな。
 そして、パンフを配る彼らも、私と同じ「働く人」なんだな、とふと思った。

 今日は、いつもの2倍のスピードで2倍働いた。
 いつもなら、2時間働いて1時間休むペースだったが、今日は、中盤は7時間ぶっ通し、休憩なしの強行ハードスケジュール。それも、10時に昼食という、胃袋にとっても過酷な日程だった。

 つまりは、忙しいということで、普段は穏やかな人たちもピリピリイライラしている。実際、今日もまたバイトの人にカチンと来そうになった。

 しかし、何故かふと冷静になる自分がいた。

 イライラするのは、それだけ仕事に対して真剣で、しっかり遂行しようとするが故の行動なんだ。 それに、イライラしてしんどいのは、当たられたこちらではなく、イライラしている本人なんだ。

 そう思うと気が楽で、妙な余裕で、いつも以上に丁寧に時間をかけて仕事をすることが出来た。

 19人いるスタッフのうち、14人が今日で終わり。
 ちなみに、私は明日まで居残り組。
 なんか気が抜けてしまって、気分が冴えない。

 でも、今日は、ダッシュしたら、みんなより1本早い電車で帰れたから嬉しかった♪