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| 2020年10月13日(火) ■ |
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| 「シーン」は、手塚治虫さんが作った言葉 |
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今回も、NHKラジオ番組「文化講演会」から。 講師「言語学者・金田一秀穂氏」演題「今どきの日本語」。 今では、物音ひとつ聞こえない静寂を「シーン」という たった3文字で表現できるけれど、実はこの「シーン」、 漫画家、手塚治虫さんが作った言葉だと教えていただいた。 この「3文字」がない時代、どう表現したのかな、と想像したが、 恥ずかしい話、頭に浮かんんでこなかった。 それだけ「シーン」という表現が、日本国民に浸透された証拠。 流行語大賞には、その年の重大事件、イベントにまつわる言葉が エントリーされるけれど、実は「シーン」のような言葉に、 スポットを当てて欲しいな、と思う1人である。 以前紹介した「ショート」を「遊撃手」と名付けたのは、正岡子規。 「9つある守備位置の中でもっとも俊敏さと果敢さが求められる」 そんなポジションを「遊撃手」と名付けたのは絶妙であり、 逆に、その言葉以外、浮かばないくらい浸透している言葉は、 命名者とともに、大切に守っていって欲しい、と願う。 私たちは、多くの分野で、ついつい新しい言葉を求めたがるけれど、 なかなかそれらを超える言葉が出てこないのも事実。 「シーン」以上の「静寂」表現、あるだろうか。
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