
|
 |
| 2020年10月12日(月) ■ |
 |
| 勘違いするな、誰も本気に思ってねえよ |
 |
映画「楽園」(瀬々敬久監督)から。 タイトルの「楽園」は、私のメモからすると、3回発せられる。 「何? 楽園って?」と、鉄道のそばで話した会話。 母親が、多国籍の息子に言った台詞「あそこ(日本)は楽園だ」 そして、ラストシーンで、同級生の男性が主人公の女性に言った 「紡は俺たちのために楽園、作れ」 内容がタイトルと結びつかず、ちょっと困った。 この作品で、一番気になったのは、 限界集落で愛犬と暮らす養蜂家の善次郎さんが、 村おこし事業を巡る話のこじれから村八分にされてしまう場面。 「賛成してくれたんじゃ・・」と善次郎さん。 「勘違いするな、誰も本気に思ってねえよ」と村人。 この会話が、限界集落ならではの人間関係の面倒臭さを感じた。 巷では、過疎をなんとか食い止めようと、 「この村は、人が温かくて、といいところだよ」というが、 実は、物語のように、ネチネチした村八分があったりして、 新しい住民を受け入れよう、というカケラも感じられない。 こんなことを繰り返しているから、当然のように、人口が減る。 限界集落に住むデメリットみたいなものが浮き彫りにされ、 設定された村も、フィクションとわかっていながらも、 「こんなところ、住みたくない」と感じるインパクトが強かった。 本当のところはどうなんだろうか、正直、気になる。(汗)
|
|