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| 2016年08月29日(月) ■ |
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| ひとりぼっちになった粒は、惨めだ |
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書籍「まく子」(西加奈子著・福音館書店・253頁)から。 彼女の作品は、一気に読み終える楽しさを持っているな、 それが読後の感想である。(笑) 前半に気になったフレーズが、後半で輝いてくるから、 メモしていても、とても楽しい。 「どの煙も、大体似たようなものだった。 初めは、勢いよく煙突から溢れ、やがて勢いをなくして、薄く、 限りなく透明に近づいてゆく、ただの煙だった」の表現に、 人の一生を例えている気がしたし、 「永遠に続きがないから、きっと素敵なんだよ」 「それって、まくこととも関係してる?」 「うん、してる。全部、落ちるから素敵なの。全部落ちる」 の会話に、高齢になることをタブらせてみると、 歳を重ねることも悪くないな、と思わせてくれた。 今回の私のお気に入りの部分は、 「少しでも、時間が経つと、米粒は硬くなってしまう。 おにぎりするとあんなに美味しいのに。 ひとりぼっちになった粒は、惨めだ。 ただべったりと皿にはりついている」という表現だった。 人間の魅力を引き出すのは、やはり人間関係だな、 コミュニケーション能力は、大事にしようっと。
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