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| 2015年12月01日(火) ■ |
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| 君は、お父さんとキャッチボールしたことない? |
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映画「アゲイン 28年目の甲子園」(大森寿美男監督)から。 ストーリーは、だいたい想像がついてしまったけれど、 やっぱり、私は「野球」が題材の映画が好きだと、再認識した。 特に、基本中の基本と言われる「キャッチボール」は、 相手の胸をめがけて、取りやすいように投げるだけ。 これは「おもいやり」にも繋がる動作として、私は好きだ。 だから、元高校球児役の中井貴一さんが、主人公の女性に訊く、 「君は、お父さんとキャッチボールしたことない?」という台詞を 今回の「気になる一言」に選んでみた。 物語のラストで、元高校球児たちが、憧れの「甲子園」で、 「自分の大切な人とキャッチボールをする」シーンがある。 それは親であったり、妻であったり、子供でもよい。 この人とキャッチボールをしたいな、と思う人を選んで、 恥ずかしくて、なかなか言葉にできない「いつもありがとう」や 「あの時はごめんな」という気持ちを込めながら、 ただただ「キャッチボール」を何回もするのであるが、 それが、なぜか私の胸を打った。 経験のない人たちとのキャッチボールは危ない、と感じていたし、 どこへ投げてしまうか、それを私が捕れるか心配だったのだが、 そんなことは小さなことで、普段、会話の少ない大切な人と、 キャッチボールを通じて、気持ちを重ねることが大事だと知った。 どんなボールでも、心を広げて受け止め、相手には優しく投げ返す。 ただそれだけの行為が、相手との心のキャッチボールに繋がり、 次第に、お互いのわだかまりが解けていく、 私の涙が溢れた原因がここにあった気がする。 私は「キャッチボールするシーン」に弱いなと言うべきだろうか。
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