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| 2015年10月10日(土) ■ |
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| その時、お前は世界を変える。 |
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映画「アイアンマン2」(ジョン・ファブロー監督)から。 巨大軍事企業の経営者であり、天才科学者でもある、 トニー・スタークの活躍は見事であるが、気になったのは 20年前に他界した父親から彼へのメッセージである。 「トニー、お前はまだ子供だから映像を撮っておく。 これをお前に残す。いつかわかるだろう。 これはただの展示会じゃない。私のライフワークだ。未来の鍵だ。 今の技術では不可能だが、お前なら実現出来る。 その時、お前は世界を変える。 私が生み出した最も素晴らしいものはお前だ」 映画「余命一ヶ月の花嫁」のように、愛する人に残したビデオとは違い、 父が死ぬ前に、自分がやり残した事業を息子に託すために 撮影されたフィルムは、何か胸を打つものがあった。 数年前に話題になった、書籍「ジェノサイド」(高野和明著)を思い出した。 父親が自分の身に何かがあったときのために、息子にメッセージを残す。 「世界を変えろ、お前なら出来る」と。 私は父親が若くして他界したために、この父と息子の関係に憧れる。 映画「アルマゲドン」のような「父と娘」の関係とは違う距離感。 ふだん会話の少ない父と息子でありながら、いざとなったらお互いが 「尊敬」「信頼」という感情を持つ、この独特の関係。 そんな視点で鑑賞するのも、悪くないな、きっと。
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