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| 2014年06月24日(火) ■ |
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| 「安全なリンゴ」と「安全にリンゴ」 |
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映画「奇跡のリンゴ」(中村義洋監督)から。 実話を映画化した作品、という情報で観たからか、 鑑賞後、リンゴの味が気になって仕方なかった。(笑) この作品のキーワードは「安全なリンゴ」と「安全にリンゴ」。 たった一字違うだけなのに、意味が全く違うなんて不思議だ。 物語の中でも、こんな台詞が出てくる。 「『安全なリンゴを作ること』と、 『安全にリンゴを作ること』は違いました」 しかしよく考えると、無農薬はもちろん肥料も使わず育った作物が 私たち人間にとって一番安全なのだから、本来なら 「『安全なリンゴを作ること』と『安全にリンゴを作ること』は同じ」 でなければいけないのだろう。 それはリンゴだけではない。口に入る食べ物はすべて同じだろう。 農家の人たちが農薬等で体を壊してまで作った野菜や果物を 私たちは何も意識せず、平気で残したりする。 この映画は、そんな私たちに向けた「食育」とも言える。 また「奇跡のリンゴ」を作った主人公にスポットが当たるが、 今回の成功の影には、山崎努さん演じる「義父・木村征治」がいる。 主人公が自分の娘を大切にしてくれると信じていたからこそ、 娘婿のために、今まで蓄えてきた全てを投げ出す覚悟を感じた。 「これまでも、これから先も、こうしてみんなば照らしてください」 という嫁(娘)の希望を受けて、2人が交わした会話、 「約束します、お父さん」「・・親父でいい」、 これこそ「義父・義息子」ではなく「親子」になった瞬間である。 この関係があったからこそ「奇跡のリンゴ」が生まれたのだろう。 私はそう確信した。素敵なシーンである。
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