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| 2014年06月23日(月) ■ |
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| 昭和初期(昭和一ケタ)の写真に心が和む |
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写真展「昭和」(写真家が捉えた時代の一瞬)(佐野美術館)から。 土門拳さんを始め、各地で活躍を続けた写真家たちが、 「昭和」という時代をどう表現したのか、楽しみに足を運んだ。 たしかに、どれもが衝撃的だったが、私が一番印象に残ったのは、 「大正モダニズム」といわれた、ちょっと気取った男と女たちが、 「モボ・モガ」と呼ばれ「銀ブラ」をした「大正時代」の後の数年、 大正12年の「関東大震災」で自然災害は受けたものの、少しずつであるが、 平和な生活が戻ってきた昭和初期(昭和一ケタ)の時代の写真であった。 その後、しばらくして、日本は戦争へ突き進むのであるが、 私の父親・母親が生まれた、昭和5年〜9年の写真は、 インパクトの強い、戦争・高度成長期の影に隠れがちだが、 その時代に生きる人たちの様子が妙に温かく、 昭和の中でも、のんびり、ホッとさせられた時期だった気がする。 一言に「昭和」といっても、その人の想い描く年代によって、 その表現は違うだろうが、「昭和」という時代には、 「激動の昭和」という手垢のついたフレーズでは括れない、 いろいろな顔があったことを、改めて認識させられた。 敗戦から10年ほど過ぎた、昭和30年代の生活が、懐かしさとともに、 映画化されたりするが、それも「昭和の一部」に過ぎない。 大きな事件がないと、歴史には残らないって何か変だね。(笑) だから「昭和初期(昭和一ケタ)の写真に心が和む」を残そうと思う。
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