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| 2014年03月14日(金) ■ |
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| 大概の女は、旦那さまのほんの一部しかみていないのよ |
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映画「お茶漬の味」(小津安二郎監督)から 今まで観た「小津作品」の中では、最高傑作、 メモをしながら、そう感じたことを、まずはご報告。 冒頭(修善寺の旅館)とラスト(自宅)にセットされている 女性同士の雑談シーンが印象的だった。 特に、夫が海外単身赴任しているのを羨ましがり、 「うちの旦那さまもどっか行っちゃわないかなぁ、遠いとこ」 と言う何気ない台詞が、最後になって「なるほど・・」となる。 今まで食べ方さえ気に入らなかった「お茶漬」を、 深夜に夫婦2人で食べて、はじめて夫の気持ちに気付くシーン。 翌日、夫が海外へ旅立ち、いつものように女性同士の会話。 しかし、もう夫を小馬鹿にしたような表現はなかった。 「でも男って複雑ね。女なんて家にいる旦那さましか知らないんだもの。 家にいる旦那さまなんて、甲羅干してる亀の子みたいなもんよ。 あれで外へ出りゃ、結構、兎と駆けっこしたり、浦島太郎乗せたりすんのよ。 大概の女は、旦那さまのほんの一部しかみていないのよ」 家でのっそりしている様をみて、夫を亀に例えたうえ、その亀も、 よく考えれば「昔話」の中でも意外と頑張っていることに気付いた。 この妻の気付きは、夫婦にとってとても大切なことだと思う。 「男の人って、頼もしさっていうのかしら。それが一番大事なの」 この台詞って、なかなか言えないから輝くんだなぁ、きっと。
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