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| 2014年01月16日(木) ■ |
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| 自らの手で支えることのできるものを、我と呼ぶ |
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書籍「十二国記 黄昏の岸 暁の天(上・下)」 小野不由美著・講談社X文庫刊・ 上巻 242頁・下巻 255頁 計497頁)から。 国が荒れたり倒れたりするのは、王様のせいだとは言えない。 「王様ってのは、手前勝手なものに決まってます」の台詞で、 妙に納得してしまったのだが(笑)、私のお気に入りは、 「そもそも自らの手で支えることのできるものを、 我と呼ぶのではないでしょうか。 ここで、戴(物語の中の国名)を支えることができなければ、 そのために具体的に何ひとつできず、しないのであれば、 僕たちは永遠に、戴を我が国と呼ぶ資格を失います」という表現。 私たちはそんなことを意識もせず「我が国」「我が町」などと 簡単に口にするが、自分たちの手で支えよう、という行動があって、 はじめて「我」という単語を使えることに、納得した。 裏を返せば、不平不満ばかりで、支える行動すらしない人たちは、 「我が国」「我が町」と口にする資格さえない、ということだろう。 なるほどなぁ、やっぱり「十二国記」は奥が深いなぁ。
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