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| 2013年05月20日(月) ■ |
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| つい最近、夫が教えてくれました。 |
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映画「アンカーウーマン」(ジョン・アヴネット監督)から。 作品冒頭に「報道の人間が忘れてならないのは、 事実をありのままに語ることです」というテロップが流れる。 これは、キーワードとなるフレーズだな、とメモしたところ、 案の定、ラストシーンでも使われた。 だが、ハッピィエンドでなかったので私としては辛かった。(涙) 小さなローカル局から、アメリカ全国ネットのテレビ局の アンカーウーマンまで上りつめた主人公の彼女を支え続けた考え方、 それは「事実を語ること」。 政治の世界から犯罪現場まで、どんな突撃レポートであっても、 それは変わらない姿勢であった。 しかし、その考え方は、最初に採用された時のプロデューサー、 (のちに「夫」になる)の考え方でもあり、知らず知らずに教え込まれた 「報道の基本」であった気がする。 そしてラストシーン、事実を語るために訪れた取材先で死亡した夫を 彼女が思い出しながら、関係者の前で力強くスピーチする。 「私の役目は一つだけ。事実を語ることです」と前置きして、 「つい最近、夫が教えてくれました」と。 夫の死を悲しんでいるばかりではいけない、愛した彼が教えてくれた 「事実を語ること」をこれからも仕事の姿勢として貫いていきます、 そんな決意にも感じられた。 悲しいはずなのに、なぜか涙より拍手をしたくなった作品である。
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