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| 2012年11月20日(火) ■ |
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| 観客が「ピアニシモ」を聴こうとしていたね |
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第4回水と緑のコンサート 「梯剛之(かけはしたけし)ピアノリサイタル」から。 演奏後、梯さんと今回のコンサートスタッフを交えて、 意見交換をしたけれど、観客側の私たちの意見は 「観客が『ピアニシモ』を聴こうとしていたね」 音楽コンサートとなると、ついリズムを気にしたり、 「フォルテシモ」の迫力ある大きな音に感動しがちだが、 今回ばかりは「ベートーヴェンのピアノソナタ、 第14番・嬰ハ短調・Op.27-2『月光』」を聴きながら、 観客がどんな小さな音でも聞き逃すまいとする雰囲気で、 会場内が静まり返った。 今までに何度もコンサート会場に足を運んでいる私でさえ、 この雰囲気は味わったことがない。 絶対に音を立ててはいけない、というような緊張感ではなく、 自然の中の小鳥のさえずりを聴くかのような静けさ。 この感覚・雰囲気を文字にするのは難しいけれど、 演奏者と観客が一体になった感覚が私を包み込んだ気がする。 とても、心温まるコンサートであった。
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