
|
 |
| 2012年11月16日(金) ■ |
 |
| キューバ人は、感謝の心を忘れない |
 |
テレビで侍ジャパンがキューバと戦っているのを観ていて この作品を思い出した。 映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」 (ビム・ベンダース監督)から。 グラミー賞受賞アルバム「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」に参加した ミュージシャン達とその後を追ったドキュメンタリーであるが、 一言で表現すると、一人ひとりの存在がとても温かで眩しかった。 1999年ドイツ・アメリカ・フランス合作映画であるが、 「私は1907年生まれ」とか「トランペットを吹いて47年になる」 「人生でステキなものは、女と花とロマンスだ」 なんてインタビューが山ほど出てくる、誇りある高齢者が勢ぞろい。 そういえば、映画の中では、こんなフレーズが出てくる。 「忘れられた存在でも、喜んで演奏し、寛大に心を開いて、 知識や才能を発揮してくれた」・・そのとおりの演奏だった。 以前から「キューバ」という国は、小国にもかかわらず 野球やバレーをはじめ、どうしてなんでも強いんだろうかと、 疑問を持っていたが、その答えを、楽器演奏者の口から耳にした。 「キューバ人は、感謝の心を忘れない。 もし物欲の道をたどっていたら、キューバ人はとっくに滅びてたろう。 そういう意味で、キューバは小国だが、強い国だ。 抵抗という事を知っている、いい意味でも悪い意味でも」 他国からの支配を受け、キューバ人は、言葉では表現できないほどの 屈辱を味わってきたにもかかわらず、感謝の心を忘れずに、 なにくそ、負けてたまるか、という反骨精神で立ち上がってきた。 このアルバムを聴くたびに、そんな力強さを感じていたのが、 やっと理解できた。 「映画」というより「生きてる実感、これぞ人生だ」が相応しい。
|
|