浅間日記

2013年06月26日(水) 出来すぎた話

山の向こうが雨でけむっている。

「愛と悲しみのボレロ」。
DVDがなかなか手に入らず、レンタルショップにも見当たらず、
もう自分の記憶の中で再現するよりないとあきらめていたら、
紀伊国屋書店から復刻されていた。

レンタルショップに5枚も在庫されていて、
名作が再び掘り起こされたことに喜びつつ、早速鑑賞。



Aはもう、難解な映画もそれなりに鑑賞することができる。
12歳の女の子なりに、ストーリーについて行っている。

意外だったのが、5歳のYが食入るように一緒に見ていたことだ。
いったい何が面白いのか?意味がわかっているんだろうか?



翌朝Yがやってきて、あのDVDは、お母さんが死んだら僕がもらうよ、
とういようなことを、自分の言葉で言ったから驚いた。

あまりに出来すぎた話で、これには
クロード・ルルーシュもびっくりするだろうなあと思う。

2010年06月26日(土) 
2009年06月26日(金) 誰よりも怒り、唯一許容する
2007年06月26日(火) ゼロ・トレランス選挙
2006年06月26日(月) 
2005年06月26日(日) 梅雨
2004年06月26日(土) 美しい親子



2013年06月19日(水) 居直りのすすめ

今年度の「子ども・若者白書」が閣議決定。
いわゆる「ニート」の若者が平成7年以降で最多となったことがトピックスである。
15歳から34歳の「not in education, employment or training」である人は53万人、その年齢層の2.3%を占めるそうだ。

「自殺対策白書」も閣議決定。
3万人ラインは15年ぶりに下回ったが、若い世代の自殺が深刻なんだそうである。20代の死亡の原因のうち、半数近くを自殺が占めているそうだ。




社会全体に老害が溢れ、加齢臭が漂い、
若さのかけらもない次代に若者であるということは、
体がきしむようなつらさがあると思う。

世の中に溢れている有害物質や劣悪な環境は、
物心ついた時にはすっかり自分の身体の一部になってしまって、
だるい身体をどうしようもない。

人生に大切なことは情報産業が入れ知恵するから、
足がすくんで未来に踏み出せない。

どうにもならないとうずくまっていたら、
ニートなどという無神経な略語で小ばかにされ、
ただ存在することも許されない。



時代に反旗を翻すのは、死ぬことではない。
もちろん、無差別に誰かを殺すことでもない。

「その駆け引き」に命を使うのは、もう無意味なことだ。
あとは、なりふりかまわず生きるしかないだろう。

町工場のランニングシャツの親父のように、
うるせー!と怒鳴りながら、せっせと手と足を動かして、
ささやかな未来を自分なりに創っていくしかないのだ。

2007年06月19日(火) 
2006年06月19日(月) 3浪生の受験日前
2005年06月19日(日) 高密度な労働投下
2004年06月19日(土) 草刈り多国籍軍



2013年06月14日(金)

仕事仲間のAさんが来訪。
今が旬の根まがり竹を食べましょう、
という御題で、郷土料理屋へ案内する。

Aさんとは、今は亡きSさんを恩師と慕う、
義兄弟のような間柄である。
ビジネス上のお付き合いでありながら、
子育てや夫婦などのざっくばらんな話ができる楽しい人だ。

業界の動向などを情報交換しながらふと、
お前はこの先どうやって食べていくつもりだ、というようなことを聞かれる。

楽しく解散した後にも、翌日にも、それが
ボディーブローのようにこたえている。

2011年06月14日(火) 東日本大震災 揺れ続ける日本列島
2010年06月14日(月) 意味を伝える
2008年06月14日(土) 生きるのは僕だ
2007年06月14日(木) 君臨すれども統治せず 日本版
2005年06月14日(火) 玉石NPO
2004年06月14日(月) 三菱ブランドの夏大根



2013年06月10日(月) のど自慢の出演者からゲストの演歌歌手が元気をもらう理由

子ども達の夏の活動の用務で、電話をかけたり出かけたり。
マネジメントも楽ではないのである。

そんなことに関わっていると、他の人の活動も目に入る。
老若男女、いつも誰かが何かの練習をしたり発表をしたり試合をしている。
公民館や運動場は、常時予約でいっぱいだ。



昔は、そんなアマチュアの活動を小馬鹿にしていた。
所詮、プロの厳しさや水準にかなうものではない「遊び」だ、と。

最近、必ずしも正しい見方ではない、と思うようになった。
でもそれは、下手でも楽しくやれたらいいではないか、
とかいった、寛容な態度でそういうのではない。

アマチュアにはアマチュア固有の厳しさや、執念のようなものがある。

アマチュアリズムは金目で折り合いをつけることができない。
やる気がなければ、続けて行くことができないのである。

「やる気」というのは健全すぎる表現で、「やめられない執着」といった方が正しい。

そうだから、その道何十年という活動を続けているアマチュアというのは、
金目で嫌々続けているプロよりも−例え腕前が劣ったとしても−、
評価に値するものをもっている。

それはきっと、一流になれるプロフェッショナルが修行時代からまとっている、静かでギラギラしたエネルギーと同じと思うのだ。

2008年06月10日(火) 賞賛と悔しさ
2007年06月10日(日) 争点以前
2005年06月10日(金) 時代の相場感
2004年06月10日(木) ヨン様か寅さんか


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