よるの読書日記
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『怖い絵』<久世光彦/文春文庫> あ、またしーちゃんが出てる。好きなんですね、しーちゃん。 今度は東京在住だけど。 ニコライ堂のイコンや、甲斐庄楠音の話もあり。最近よく この人の名前に当たるなぁ。 怖いというのは見る人の感性にもよるし、同じものを見て 描いても全く違う表現になることもあるだろう。 娘を焼く炎にインスピレーションを得る絵師、 なんて話もあったな。竜之介君でしたか。
ちなみに私が一番怖かったのは図工の時間にレコードを聞いて 絵を描くと言う試みがあり、病気になったおひさまが動物たちの 温かい励ましと看病で元気を取り戻す物語を描かされた時のこと。 学習参観の前だったのでクラス全員の絵が張り出され、 びょうきで青い顔のおひさまを描いたのは自分だけだった、という 事実が今思い返しても怖い。元気な太陽と喜び回る動物達なんて 当たり前すぎてつまらないじゃないか!とも思うのだが。 それに他のクラスには同類が確かいたと思うの……。
| 2003年06月29日(日) |
江戸っ子気取ってみたいシト |
『お江戸 風流さんぽ道』<杉浦日向子/世界文化社> お江戸の空気が残る土地や建物を紹介。空襲で焦土と化した 印象の強い帝都ですが、焼け残ったところもたくさんあるのですね。 あそこはあそこで立派な寺社仏閣もあるし。京都に落とさなかった 位だもんな。きっとそういうの考えて落としてたんだな。 でもそういう名残を探して歩くのって楽しそうですよね。 老舗の銭湯とか。いいな、いいな。
『恋人よ』下<野沢尚/フジテレビ出版> トラブルが相次ぎ、お産を4人で乗り切る、というエピソード、 ドラマでは愛永が助産婦の資格を持っていることになっていたような 覚えがあったのですが、小説にはなかったです。記憶違いかな。 でもドラマに比べて小説の方が緊迫感あってリアルな感じしました。 そりゃー木曜10時に切開がどうとかやれないだろうけど。 野沢さんのドラマや小説の妊婦はつわりに苦しむ人が大変多いのですが、 ご自身のご家庭の経験なんでしょうか?
しかしドラマの結構熱心な視聴者だった筈なのに、最後の一番 ハードなエピソードを覚えていないのは何故だろう。 今読むとこの、「心の炎」の激しさにぎょっとするのに。 お子様だったと言うことだろうか、うーん。 ついでに、『水曜日の情事』の中で 主人公の編集者に「俺の経験話すから恋愛小説を書け」と迫られて ハードボイルド作家が書いた内容が「隣同士に住む夫婦のW不倫」。 中で男の上司が「俺も昔はかみさんの親友とできちまって……。」 と語るシーンにしか生かされておらずあんなに私生活を曝け出したのに! とがっかりするという場面があったのですが、えー、この本の中には なかったです。作品としてはこっちの方が古いので、あったらそれはそれで 怖いのですが。 さて、「原作」は好きなのですが「ノベライズ」はあまり面白くないな、 といつも思います。時々間違えて読んじゃうけどね。特に原作者が 関わらず名前だけ使ってライターに外注してる奴。この本が出た頃は 景気今より良かったせいかやたらそういうの多かった気がしますが、 野沢さんがそれに苦言を呈してるのはさすが。 ちなみにこの本は純粋に原作小説です。
『恋人よ』上<野沢尚/フジテレビ出版> 若い頃、割と好きだったドラマの原作本。忘れたor知らない方の ためにばっと書いておくと、「偶然」同じ日に同じ会場で式を 挙げた岸谷五朗&鈴木京香夫婦(神式)と佐藤浩市& 鈴木保奈美夫婦(チャペル)が「偶然」隣同士に住むことになり、 仲良くご近所付き合いするようになる。 しかし実は、遼太郎(佐藤)と粧子(京香)は元恋人同士であり、 航平(岸谷)と愛永(保奈美)も式の一時間前にある秘密を 共有していたのだった。そして粧子の胎内には小さな命が 宿っており……。 TOKIOの長瀬と水野美紀も出てた筈なんですが、今思うと すっごい若かったんだなぁ。
この頃はメールだの携帯だの言う便利なもんが普及してなかったんで、 航平と愛永のやりとりは文通です。私書箱使って。ワープロと 言うものはもうあったと思いますが、手書きです。 何かこの辺から足がつきそうな感じしますが、意外とばれません。 リダイヤルだのメール履歴だのホテルの領収書だの(これは論外)、 あっさり浮気がばれる人というのはやっぱり簡単に嘘がつける 人なんでしょうな。大切なのはどれだけ真剣に秘密を守ろうとするか、 その姿勢らしい。
『孤島の鬼』<江戸川乱歩/創元推理文庫> 延期様が乱歩ファンとなった記念すべき作品、だそうです。 私は、そう同性愛的傾向に左右されない(と思う)方なので あんまり作品に流れる空気の影響はなかったかなー。
血の因習だの呪われた一族の末裔だのいうのも おどろおどろしくて大好きなんですけれど、人間の出来は やっぱり遺伝より環境だろう、とも思うのですよ。 時代が違うので考え方が違って当たり前だけど、いいのか 人を血筋で判断して。生い立ちの方がもっと問題ある気がするが。 違うと言えばこれから例えば何百年も経って、これを古典として 翻訳したり注釈つけたりするときっと大変なことに(笑)。
たぶんこんな感じ↓がひたすら続くであろう。読み辛そう。
○○○(自主規制)……足に障害を持つ人のこと。またその状態。 差別的な意味があり現代では用いない。
『早く昔になればいい』<久世光彦/新潮文庫> 戦後すぐの富山が舞台です。場所まで特定できてしまいそうで怖い。 あ、でも延期さんと話していてもお互いの考える場所に 相当距離があったので、本当に当時の市内を知ってる人でないと たぶん無理でしょう。よくよく考えたら市町村合併だって 戦後何回もやってる筈なので、「市の南部」と言っても 現在のそれを差すとは限らないだろうし。 あと、富山平野って見事に真っ平らなので、名のつくほど 長い坂って市内では記憶にないや私。もしかしたら久世さんの 創作かも。なのであんまり場所について考えなくてもいいみたいです。 でも考えちゃった。富山が舞台の文芸作品って少ないから。 宮本の輝ちゃん位だ、書いてくれるのは。
赤い銘仙を来たしーちゃん、好きと言われれば誰にでも身体を開く しーちゃん。少年期の記憶は熱く生々しく、現代は過去を求めれば 求めるほど幻想小説のように空々しくなっていく、という不思議な 小説です。無邪気で淫らで残酷な記憶。 みんなのものであると言うことは、誰のものでもないと言うことだ。
『対談 杉浦日向子の江戸塾』<PHP研究所> 対談です。宮部みゆきや北方謙三が、おお、質問する側だ!すごいぞ。 江戸のグルメ、お酒や色めいたお話まで盛りだくさんです。 池波先生とかは時代考証の人が困っちゃうくらいお上手な嘘を 書かれたそうですぞ。煌々とした電気の明り、蛇口をひねれば 水が出てスイッチ押せばすぐお湯が沸く、そんな生活してると ほんの百数十年前までの日本が動物性たんぱく質は鶏肉か魚、 ちょんまげ丸髷着物で暦は太陰暦だった、てことが 遠く感じてしまうけれど。不便でも不自由でも、庶民はたくましく 生きていたんだなぁ。ってこういう感想つい最近どっかで 書いたような気がするな……。 参勤交代だのなんだので、お江戸は女性より圧倒的に男性が多かったとか。 ほほぅ選り取りみどりですなぁ。農村に暮らしてたに違いない 私のご先祖様とは関係ないけどー。
『シネマ坊主』<松本人志/日経BP社> 自分だって大ファンのくせに、「ジブリが大好きなんですよー。」 と公言する大人は密かに胡散臭いと思っている私には、 宮崎アニメなんか見るもんか、という松ちゃんのゼスチャーには 何となく微笑ましいものを感じてしまいます。が、何で声優を 使わないんだ、俳優に声当てさせるなんてミーハーかと言う意見に ついては観てもないくせに勝手なことをぬかすな、と思う、どっちがだ(笑)。 声優さんだと声だけで演じるから、宮崎さんの絵に合わすとわざとらしく 聞こえるような。と、私なんかは思うのですけれどね。
あと、ジェット・リーを毛嫌いしてるのが面白かった。「だまされてるぞ リュック・ベッソン!」とか、きついこと言ってるのにどうにも 根拠レスな所。いいじゃないか、ジェット・リー。個人的には東洋一 上目遣いが似合う男だと評価しているが(ちなみに西洋一は 『ムーラン・ルージュ』のユアン・マクレガー)。思うにいわゆる ぶりっ子タイプの女の子を他の女の子が批評すると、男の側からは こういう風に見えるんでしょうねぇ。なるほど。
『ローズガーデン』<桐野夏生/講談社文庫> 『顔に降りかかる雨』『天使に見捨てられた夜』<講談社文庫>の 主人公、村野ミロの世界を描いた短編集。表題作は夫の視点から 描いた少女ミロ。前出の作品もこの本に収録されている他の短編も、 このシリーズってミロの一人称が基本だったんですね。だから正直 ミロの過去にはたまげた(@_@)。あぁーえぇー。そっか、人間 後ろ暗いことやあまり大っぴらにできないことって語らないよね。 でもミロさんの場合「過去のことだし」とか「大したことじゃないし」 言うほどのことじゃないと本人は思ってるような気がしないでも ないが……。 この作品で、父親が暴力団の調査屋という事実を差っ引いても、 大学出て就職して結婚して、と一見普通の人生を歩んできてるのに 彼女が持っている、不思議な違和感を解明する糸口をつかんだ様な 気がします。
『金田一耕助に捧ぐ九つの協奏曲』 <赤川次郎・有栖川有栖・小川克己・北森鴻・京極夏彦・ 栗本薫・柴田よしき・菅弘江・服部まゆみ/角川書店> 現代の作家による金田一短編集。なかなか面白かったです。 京極さんのは成城の先生が登場。つまり横溝さんのことね。 でもこれ、短編と言うよりまだ出版されてない『陰摩羅鬼の瑕』 の一部分だそうで。んがー。楽しみが募ります。 別人を扱ってるのが有栖川(錦田一・金田耕介)北森(近田一) 菅(金・田・一)の三名。 そして恐れ多くも本人ご登場なのが小川・栗本・柴田・服部・ 赤川の作品。これはやっぱり自信ないとできない所業かも。 でもさー、編集の人、赤川先生に言った方が良かったんでないの。 「金田一耕介が孫と活躍、って設定はどうでしょうか……。」 言えないよねぇ、言えないよー。原稿貰うだけでもありがたいもん。 ま、孫が活躍でないし。ご多忙の上クラシック音楽と オールドムービーを愛する赤川先生が土曜9時枠のドラマや 少年漫画をご覧になるとは考えられないし。余計な嫌疑をかける人は いないとは思うのですが。
『高麗屋の女房』<藤間紀子/毎日新聞社> 縁ってすごい所に転がってるんですねぇ。松本幸四郎の奥様と 言えば、松本紀保・市川染五郎・松たか子のお母様。 さぞ由緒あるおうちのお嬢様だったんだろうと思っていたら、 元々は九州の開業医の娘さんで、大学進学で上京、 踊りを習いに行ったらそこに松本幸四郎がいたと。 在学中お付き合いして、結局就職しないまま結婚。
いいとこの奥様っておっとりしてて品のいい感じの人か 高飛車でわがままな感じの人か、っていうイメージありますが この人はもう完全に前者ですな。結婚前に旦那のお母様や妹と すっごい仲良くなったって言うのがすごい。気に入られたんだよー。 だって舅や姑のこと義父とか義母とか書かずに本当に父母って 書く人なんだぜー。こりゃーどこにもやらずに独り占め したくなるだろう。出版はちょうどいろいろ息子がらみの スキャンダルがあった頃だそうですが、あーこの人本当に 息子のこと信じてるんだなぁー……と。 もちろん約束事とかしきたりとか大変な世界で暮らされてて 普通の専業主婦とは全然違うわけですが、それを考慮すると 余計にこの邪気のなさは素晴らしい。真似は無理だが尊敬に値する。
| 2003年06月17日(火) |
和製エロスとバイオレンスのゆくえ |
『魔界転生』下<山田風太郎/毎日新聞社> 剣の道に取り憑かれて魔物への道に転落してしまった者達に比べて、 対する柳生十兵衛は一見ぐうたらですが情が深くて人間臭いです。 一応大名の跡取りとしては問題ありだけど、剣客の息子としては 立派なもんです。でも誰よりも強くなりたがる人達にとって 自分の子供がとっても強いってすんごく困った事態よね……とほほ。 その上手塩にかけた弟子でもあるわけで。 これが芸能だと年とともに円熟していくわけで子供が 「いやーまだまだ師匠には敵わなねぇ!」となるけど、武芸は どう哲学化したって体力勝負なところあるんじゃないかと思うし。
可憐なヒロイン達、三人もいると一人ぐらい人身御供に なっちゃうのかと最後の最後までハラハラいたしました。 ……ま、父や祖父をぶち殺された上魔物の餌食じゃあんまりだよな。 間一髪ってほどでもないか。もう十分酷い目に遭ってるし。 将軍家転覆の危機を救っても大切な人達に後を頼まれた子達を 守れなかったんじゃ意味ないわよね。 かと言ってよっしゃ、三人まとめて貰ってやる!というわけにも 行かないだろうし(時代的にはオッケーだろうが)。 魔物化しちゃったとは言え父と闘っちゃってるし。 十兵衛は何処へ。中々渋いラストでありました。
| 2003年06月16日(月) |
剣聖、悪魔として甦る |
『魔界転生』上<山田風太郎/毎日新聞社> 香取慎吾のコントが面白かったから、という理由で 窪塚君が主演していた映画の原作を読む。私としては 一貫しているのですが。ヘン?読んだ時点では深作映画の 方もうろ覚えだったので新鮮でした。 いやーいいのか宮本武蔵等々剣の名人をここまで 妖怪化しちゃって。祟られないのか。筆が走ってると いうか飛んじゃってます。しかし意外にも、原作では 天草四郎君は魔人ではありますが、それ以上の黒幕がいて その実行役と言う名のパシリ。ほほ〜。
『葛の葉抄』<永井路子/PHP研究所> 久しぶりの永井先生です。今回のヒロインは歴史上有名な 人物ではなく、むしろ市井の女性と言えましょう。 医者の家に生まれ宮仕えなどもし、晩婚の後随筆などを 書いていて、何だか江戸版菅原孝標女といった感じ。 と、ここで葛の葉抄を検索したら江戸の清少納言とありました。 あっそうかそっちの方が適切か。でも小説そのものは 少女時代から晩年までを網羅しているので、更級日記みたいだと 思う!(←意地っ張り。) 封建時代真っ盛りの時代でも、こういう目の開けていた 女の人はいたんだなぁ、と何だか頼もしい先輩を見るような 気が致します。後世の女が弱気になってちゃいけませんな。
『兄弟』<なかにし礼/文藝春秋> この本を読んで、こんな迷惑ばっかりかけられて金蔓扱いされて、 もっと早く手を切れば良かったのに、どうしてぐずぐずしてたの? と思うあなたはきっと親族関係で特に金銭トラブルを味わったことのない 幸運な人なのかもしれない。もしくは血縁に左右されないドライな感覚を 持ってる、幸せな人なのかもしれない。
血の繋がりって厄介なものです。中西兄に比べれば小物ですが、 厄介な父を持った私には判る気がします。ここまで派手なことはさすがに されてないし、ここまで激しく憎むほどではないけどね。 でも将来もしまた何かやらかしたら今度こそ縁を切ろうとは思ってる(笑)。 「死んでくれ」とは切に願えても、「殺してやる」とまでは 思い切れない。肉親っていうのは何だかやっぱり難しい。
『オケピ!』<三谷幸喜/白水社> 今年再演があったミュージカルの脚本です。三谷さんは自身の 脚本にあまり高評価はつけておらず、生の役者さんと向かい合い 演出をつけ完成形になったもので評価してほしいと思っておられるようです。 この脚本より再演の方が絶対面白いから観てほしいみたいなことも 書いてあったな。大丈夫、観てから読んでるから(笑)。 でも、読み物としても十分面白いよ。ちゃんと再演はレベルアップしてる 様子が見て取れます。もちろん、初演と再演ではキャストが一部違うので、 初演は初演できっと面白かったんだろうなと思います。DVDとか ないかなぁ。
『ひまわりの祝祭』<藤原伊織/講談社> うーん。うーーん。前の作品がミステリとしても(設定だけでなく!) 読み応えがあったので、すっごく期待したのがいけなかったかしら。 ちょっとがっかりしてしまった。今回の主人公はアル中ではなく、 元ヤクザの息子でも元ボクサーでもなく元絵描きで非力です。 でも世捨て人同然の暮らし、というかどうも社会からドロップアウト気味、 と言う点ではまあ同様。そして野放図で破天荒な言動を繰り返し 危なっかしい魅力を持つヒロイン。これもお約束のようですね。 そして望まない妊娠(とその結果)。何だかなぁ。 私だって安易な選択は嫌いですが、それを選んでも仕方ない事態でも 誰も病院に行かないのは何故?まず不本意な原因があった時点で 医者に事情を話して措置してもらうことはたぶんできると思うのですが。 何か産婦人科方面にトラウマでもあるんですか伊織センセイ。
ゴッホのひまわりがもう一枚あった、という話は夢があっていいんですがね。 それを巡って起こる事件が悲しすぎる。悲しい夢は嫌い。
『体は全部知っている』<吉本ばなな/文藝春秋> 自分の体のことは自分が一番良く知ってる、と言って ドラマで病気の人は無理をする。 「自分」と「体」の関係って密接なのに時々ずれてる、と思う。 最近になって、私は心身ともに弱ってる時のバロメーターを 発見いたしました。普段人に頼んでるような用を自分で やり始めたら危険。これって調子がいいのかと最初は 勘違いしていたのですが、つまりいつもならポンポン言えることが 面倒くさくなる。人にお願いする位ならやっちゃえ、と思っちゃう。 ことの軽重とか前後の判断ができなくなってるってことらしい。 んでひぃふぅ言いながら余計なエネルギーを使ったりする。阿呆や。 体は全部知ってても、その発する信号を受け止められるかどうか。 それが生きてる人間の難しいところですな。
さて作品では巻頭の『みどりのゆび』が一番印象的でした。 私は園芸方面は全然ダメで、昔から鉢を買ってきては枯らしかけ、 結局母に助けを求めて世話してもらううちに庭のどこにあるか すらわからなくなってしまうのです(笑)。 でも読んでたらアロエも欲しいような気がしてきた。 みどりのゆびが遺伝するなら、そろそろ形質が発現してほしい。 祖父母もお百姓さんなのに。子孫が園芸べたでいいのか。 一度種を蒔いたらいつの間にかベランダのプランターで 自生してしまった青じそで和んでる場合じゃないかもしれない。
| 2003年06月02日(月) |
Nさんどうしてここに! |
『玉響に散りて』<霜島ケイ/小学館> 誰か死にます!と宣言してるようなタイトルですが、 心配された戦死でなく、亡くなったのは1巻から寝たきりキャラ の病死でした。それはそれで今後に重大な影響を及ぼすことに なると思うのですが、とりあえずは一安心(?) 神島父のご冥福をお祈りしたいと思います。
その代わりと言っちゃ何ですが新たなるお父さんキャラとして 佐穂子パパ登場。しっかし個人的にたまげてしまった、 西炯子描く秋川氏。父の知り合いに瓜二つ。いやー、 その人はお孫さんもいる好々爺なので、年齢的にやや隔たりが あるものの。いやー、こんなことってあるんですねぇ。 この先秋川氏が出てくるたびにNさん、とついつい 思ってしまうんだろうなぁ。変な感じ。
『黒白の絆』<霜島ケイ/小学館> この話をはじめて読んだ時、成樹(大学受験生)より年下だった。 それが佐穂子(女子大生)を抜き、三吾(拝み屋)を抜き、……はぁ。 聖(酒呑童子)と弓生(雷電)を超えることはないのが救いです。千歳。 各地の寺社仏閣を壊しまくってる罰当たりなこの作品ですが、 とうとう聖には茨城の蛇神さんが憑依しちゃって、だんだんそれが 安住してるように見えるのは気のせいだろうか。馴染むな。 しかし、“茨城の禍津神”ってそんなに特産品っぽいかな。 じゃあ清水の次郎長も特産品?
いろいろ事態が混乱してますが、みんな何だか元気だなぁ。 それぞれ自分らしさ全開というか。術者のくせして天狗相手に 蹴る殴るの佐穂子とか。ついついスーパーで買出ししちゃう 聖とか。それはいいからとっとと解決しなさい。
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