| 2004年05月13日(木) ++RIDDLE++ 生還。そして・・・ |
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
気が気でならなかった。
上司の様子はどんどん悪化しているように思える。
どんどんどんどん見知らぬ住宅街を抜けていく。
このまま、どこへ行っちゃうんだろう。
そう思った瞬間。
突然会社の目の前の道に出た。
安堵
安堵
安堵
よかったー。
涙が出そうだった。
無事会社に着いて、車を降りると、私の足はガクガクしてて
地面を踏む足がどこか覚束なくて
恐怖を物語る自分の足に笑いが出てきた。
タイムカードを押して、事務員Sさんに挨拶した。
「○○さん(上司)、ヤバイ?」
「ヤバイっす。死ぬかと思いましたよ。」
「怖かったねぇ。」
とりあえず、上司の事は彼女に任せて、私は車へ向った。
足のガクガクはまだ治まらない。
車に乗り込み、携帯を取り出し、リュウに電話をかけた。
とにかくリュウの声が聞きたかった。
7コール後
電話は留守電になった。
子供と遊んでるのか。
ま、すぐに掛けなおしてくれるだろうけど・・・。
私はこの恐怖をとにかく伝えたくて彼にメールした。
「○○さん、おかしくなっちゃった。
マジで死ぬかと思った。」
メールを送信してから、私は家に戻った。
今日は携帯を買ってから初めてゆっくり触れる。
リュウの着信音をダウンロードしよう。
曲は決まってる。
「新撰組のテーマ」
NHK大河ドラマ、新撰組。
私の中の二大いい男、山本太郎と香取慎吾が出てる。
リュウにはこれしかない。
曲をダウンロードしたり、いろいろな機能を試したり。
気付くと随分時間が経っていた。
リュウからは電話どころかメールの返信もない。
前に子供と会ってた時はずっとメールくれてたのに。
なんで?
なんで?
なんで?
やっぱり何か変。
だけど、折角子供と遊んでるのに、ジャマしちゃ悪い。
リュウからの電話を待つ事にした。
一時間
二時間
三時間
四時間
いくら待っても携帯は鳴らない。
新撰組のテーマは鳴らない。
五時間
六時間
まだ鳴らない。
9時だ。
9時にはリュウも子供と別れて家に帰るはず。
近所まで来てるんだから家にも寄ってくれるはず。
私は9時になるのを待った。
後少し
後少し
もう少し
待っていると時間てのはなんてゆっくり流れるんだろう。
そして、9時をすぎたところでリュウに電話をした。
1コール
2コール
3コール
・
・
・
・
7コール鳴ると、携帯はまた留守電になった。
これ以上かけるとシツコイ。
私はリュウからの連絡を待つ事にした。
だけど
結局
新撰組のテーマは
鳴る事は無かった。
リュウ?
私、怖かったんだよ。
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