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2004年05月12日(水)     ++RIDDLE++ 死のドライブ


私が仕事へ行った後。



リュウからのメールはほとんどなかった。



だけど、電話はしたし、夜にはメールも来た。







何だろう。




何かが変。




気のせい?




多分




気のせい。








妙な胸騒ぎを感じたけど、私はそれに気付かないフリをした。








翌日。




出張。






ほとんど喋った事のない上司と高速で一時間程のドライブ。



上司の趣味の話とかを振って、何とか無事に会話に困らずに済んだ。




営業所へ向う途中、リュウからメールが届いた。







「今ごろ○○さんとドライブかー?

 襲われるなよ(笑)

 俺は子供にでも会ってくるよ。」






よかった、やっぱり普段のリュウだ。




私は凄くホッとした。



リュウのメールひとつで心が穏やかになれた。














営業所での仕事は事務所再建の為雇われたおじさんに


パソコンの牛乳ソフトの使い方を教える。って。



だけど、パソコンの調子が悪くて結局何もできなかった。


また月曜日に出張。




だったら最初っから月曜日にしてよ。



そしたら今日リュウに会えたのに。





ちょっとムッとしたけど、まぁ、仕方ない。




私達は午前中に営業所を出た。









また一時間ドライブ。



上司は特に糖尿病の気も出ずに、何とか高速を降りた。




ホッと一息ついた時だった。






「こっち近道だから。」





そう言いながら道を曲がった上司の様子がおかしい。




運転が明らかにフラフラしていて・・・。




中央線を跨いで走行。




対抗車が来ても直前までよけない。










ヤバイ。








完全に血糖値が下がっている。




とにかく甘い物を与えて血糖血を上げなければ。



だけど、誰もが一目おく上司だけにヘタな事はいえない。





「ちょっと変ですよ?」




そんな事言えない。




「チョコ食べます?」





持ってない。





「何か飲みます?」





コレは前にリュウがこの上司がおかしくなった時に使った手。


だけど、上司はブラックのコーヒーを買ったらしい。



コレもダメ。





どうしよう。





どうしよう。




どうしよう。




私は体がどんどん硬直するのを感じた。




対向車が来る度にビクビクした。




しかも上司はどんどん住宅街に入って行く。




こんな道、本当に会社に戻れるの?




どうしよう。



どうしよう。



どうしよう。




上司の様子はどんどんおかしくなる。




私にできる事はひたすら話し掛けて彼の意識が飛ばないようにする事。






たったそれだけしかなかった。









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私はある程度の覚悟を決めた。



まさに死のドライブだった。








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