| 2004年05月11日(火) ++RIDDLE++ 時間 |
その日は木曜日。
翌日からリュウは三連休。
デートの約束もできない三連休。
だけど、私は金曜日の午前中の休みを勝ち取った。
喜んでリュウに連絡した。
「明日午前中休みになったよー。
お昼、一緒に食べよう♪」
「おう、いいよ。ただ、俺朝イチからスロット行ってるけど。」
ちぇーッ
本当は午前中、ふたりで会いたかったんだけど。
ま、いいや。一緒にお昼食べれれば。
結局金曜日に彼の行くスロ屋のそばでお昼を食べる事にした。
でも、少しでも長く会いたい。
「あそこのスロ屋からだと会社に行くのに時間かかるから
ちょっと早めに会おうよー。」
実際にはスロ屋から会社までは10分程度。
だけど、彼もわかってくれたのか
「いいよー。早めに会おうか♥」
って言ってくれた。
そして翌日金曜日。
その日も朝からメールは続く。
「吉野家で決戦前の腹ごしらえ中。」
・・・・・。
「ビック獲得!」(スロ台の画像付き)
・・・・・。
スロットに燃える彼。
そしてお昼にようやくリュウと合流。
だけど、私は何か不に落ちない物を感じた。
まず、オソロの指輪が人差し指にしてある。
「指輪、キツくなったん?」
「あー、これ?スロ台叩くのに薬指だと痛いから。」
納得。
そして、彼が携帯を取り出した時、私は言葉を失った。
オソロのはずの携帯。
どっちがどっちのか分からないくらい、同じ黒い携帯
が
シルバー。
「あぁ、これ?前の携帯。解約せなかんけど、会社に今の番号
まだ教えてないんだよねぇ。」
・・・納得
できない。
じゃぁ、オソロの携帯はどこ?
何となく突っ込んで聞く事ができなくて・・・。
せっかく会ってるんだから楽しく過ごしたくて。
だけど、リュウから出てきた言葉は
「さ。俺そろそろ戻るわ。」
会ってまだ30分くらい。
仕事が始まるまではまだ一時間もある。
早く会いたいって言ったのは、長く一緒にいたいから。
そんなの分かってくれて、早く会ってくれたんじゃないの?
だけど、
「30分以上台空けるとあんまよくないから。」
そんな風に言われたら、無理強いする事もできなくて。
私は
笑って
彼と別れた。
本当は笑ってなんていられない気持ちだったけど。
彼にも彼なりの都合があるんだろうから。
本当に台を長く空けるとよくないんだろう。
そう思って
笑って
手を振って別れた。
大好きなお店に行っても何だかつまらなかった。
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