駄文
蒼海 零



 考察


何故だったのだろう、私があんなに深く傷を負ったのは。
あの当時、平Pが木村氏に言われたことに、ひどく衝撃を受けた。
木村氏に抱いていた好意の分、深い嫌悪を抱いた。
その嫌悪の度合いが、そのまま自分への嫌悪へとすり変わったのだろう。
あんなにも激怒した、彼と同じことをしてしまったという意識から。
ただ、その嫌悪はあくまでも第三者の、私の感情であり、当事者の平Pの
気持は分からない。
正確には分かると思っていたが、分からなくなった。

こんなにも怒る自分と、事件のあらましを知っていながら平静な周りの人々
とのギャップが苛立った。
「あたしがおかしいの、それとも周りがおかしいの!?」
−−−結論、自分がおかしいんだろうと判決を下した。
それは、無力な自分を見つめたくないがための言い訳だったかもしれない。

2002年07月13日(土)
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