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おとなの隠れ家/日記
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2003年12月24日(水)
ケイスケのクリスマス



この階段を駆け降りたら
そこで君が待っているはずだから


約束したのは2週間ほど前
初めて迎える君とのクリスマス
まだ僕の彼女とは呼べないけれど
イヴの日にデートの約束をゲットした僕は有頂天さ

きっと君も僕と同じ気持ちだと
いや そうじゃなくても
僕のこと
特別な目で見てくれていると


朝は嘘みたいに早起きした
前の日から決めていた薄いピンクのカッターシャツに
二本のネクタイを それぞれ あててみる
濃紺に深い緑のストライプに 
エンジのラインが細く入っているネクタイに決めた
濃いグレーのスーツの上着に腕を通すと
テーブルに置いてある財布と携帯電話を
所定のポケットに納めたあと
忘れてはいけないリボンが掛けられた小さな箱をバッグに入れ 
黒っぽいコートを手に家を出た

「気に入ってくれるといいな」



仕事の段取りは上手く組み立てていたつもりだったが
日中の渋滞に邪魔されて
少し早めに着く予定が ギリギリになってしまった

息を切らしていた僕は
約束の公園に着いたあと ベンチを見渡した 
5つあるベンチは どれも占領されていた

すっかり暗くなっている公園を
ブルーのイルミネーションで飾られたクリスマスツリーが
ぼんやり照らしている

携帯電話を胸ポケットから取り出して時間を見ると
約束の時間の5分過ぎ
メール着信のマークも表示されていない

「僕の方が先に着いたみたいだな」

目立つようにツリーに近い場所に立って待つことにした



「ごめんね 遅れて」

弾んだ女性の声がするたびに 僕は振り返り
君じゃない姿がベンチに駆け寄るのを目で追った


いくつかのカップルを見送りながら
僕は 君が何と声を掛けてくるか想像してみた

「おまたせ」
「待った? ごめんね 電車に乗り遅れちゃって」
「ごめーん」

どの顔も 照れくさそうにしながらも笑顔いっぱいの君



体が ぶるっとした
ずいぶん冷えてきた
また携帯電話を のぞいてみる
約束の時間から35分過ぎていた

メールを打ってみることにした

「イマ ドコ?  ケイスケ」

それから10分経ってもレスが来なかった

「もう近くなのかな」

僕は 駅の方向を見つめた
その時 胸のポケットが振動した
あわてて携帯電話を取り出し着信メールを開いた

「メリークリスマス♪ ゴメンネ  ユキ」



君が来ないことなんて
少しも考えられない僕だったんだ
君は僕に どんなクリスマスプレゼント選んでくれたんだろうって
そんなことしか頭になくて