誰かのコト 私のコト
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題名に、「日記と言うよりメモ」の言葉が含まれた場合は、
母の様子や入院等についての内容が書かれています。
ここに、ガンのコトが少し書いてあります。
| 2002年08月11日(日) |
日記と言うより記録(7/30−2) |
お通夜があった。
会社の人が来てくれた。母も知ってる皆だ。 母の病気のコトを知っていたのは1人。 7/26に見舞いに来てくれた人。 1人は見舞いに来たいと言ってくれてたけど、断った。 母よりかなり年配の方で、心配をかけたくなかったから言えなかった。
他の人は知らなかった。 お母さんがガンにかかっているのを聞いて、やっぱり言えなかった。
皆目が真っ赤だったよ、お母さん見てた? 早い時間から来てくれて1番にお焼香をしてくれたよ。
Nさんは悲しみと驚きで私達を見た。 私は「ごめんなさい」と小さくつぶやいた。 Nさんのお父さんは学生時代ガンで亡くしているそうだ。 それを聞いて言えなかった。
横に座っている妹は「憔悴しきった」という様子だった。
母の友人も大勢来てくれた。 私達が連絡したのは、二人だったのに。 随分前に仲が良くて、少しずつ疎遠になっていた人も 目を真っ赤にしていた。この人は私も面識がある。 パッチワークで小物入れを作ってくれたりした。 母が病気になった時、この人に連絡するか母に聞いたことがあった。 どーする? 連絡しないで(笑) なんで? だって息子が結婚してお祝いしたらさ?私ばっかり 貰ってばっかりだから、お嬢さんが結婚しなくて、 妊娠しただけでもいいから教えてねお祝いするからって言うのよ? あははは。やりそうだねぇー でしょ? うん だから大変だと思うからしなくて良いよ。 そっか、もっちょっと良くなったら連絡しようね? うん、そうして(笑)
その人が、私を見るなり泣き出した。 知らなかったから、ごめんね。 ごめんね、心配かけるから言わないでねって言われてたの。 うん、うん。 二人で泣きながら謝るだけだった。
1度だけ見かけたコトのある人がそばに来た。 先生から預かって来ました。 そう言って手芸の本を差し出した。 あ、共同出版した本ですね。 これを中に入れていただけますか? えぇ結構ですけど、よろしいですか? 是非お願いします。 母は手芸関連の講師の資格を持ち、カルチャースクールで講師をしていた。 その生徒さんや、仲間達がたくさん来てくれたのだった。 本も、その手芸をやっていた結晶ね。
父の会社関連の方も大勢見え、少し小さめの会場が人であふれかえっていた。 お母さんにぎやかなのが好きだったからきっと喜んでるだろうな、 なんて思った自分が少し悲しかった。 生きてるうちにもっと喜ばせてあげるコト いっぱいいっぱいあったはずなのに、私は何を惜しんだのだろう?
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