よるの読書日記
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2003年08月10日(日) もっともらしいことをべらべらと

『陰摩羅鬼の瑕』<京極夏彦/講談社ノベルス>
わーーい。やっと、やっとのシリーズ最新作です。えへへ。
この作品の一部は既に世に出ていたものの、
どうなるんかなー、とわくわくしていたのは事実。
ただ、作中年表を製作するとすれば番外編の一部より前に起こってる
事件と言うことになると思います。今手元にないんで正確な表記が
できないのですが。

今回はおんもらきのきず、と読みます。温泉に行った友人に、
「あ、あれ読んだ?えーと、おんもら……おんまらものきずだっけ?」
と言ったのは私(笑)。
舞台となる白樺湖は、昔
「猪苗代湖に行ってみたいな♪」
との母のリクエストに応えて父が連れて行ってくれた想い出の地です。
わが父ながらキング・オブ・ザ・イイカゲン。誤魔化されるな、母。
山道をくねくねと、途中何度も吐いた麗しい記憶も。
その強烈さは、今は大分道も良くなってるだろうけど、また行きたいとは
思えないほどにはしっかり残ってます、うふふ。
まあ私が行った時でもう20年(!)近く前ですから、作中の風景とも
現在の光景とも重ならない部分が多いでしょうが。しかも
あんまり覚えてないんですよね……。

話がけものみちにそれてしまいました。このシリーズ、不機嫌な古本屋で
拝み屋、常にハイテンションで白皙の探偵、乱暴者でマッチョだけど
繊細な刑事、情緒不安定な精神科医だの奇人変人の宝庫なのですが、
一番自分に近いような気がするのが鬱病の小説家なところが何か厭。
私はあんな汗っかきではないですが。
本音は京極堂さんのように知識が豊富で口のうまい人に憧れているのですが、
読書量も少なきゃ古典の知識もわずか、更に記憶力が曖昧な私には
やっぱり無理なようです(笑)。
せめて母と妹を煙に巻くくらいの弁が立てばいいのにねぇ。
ついでに次作の予定は邪魅の雫。読みは珍しくそのまんまじゃみのしずく。


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