よるの読書日記
DiaryINDEXpastwill


2002年04月11日(木) ノーマ・ジーン・サスペンス

ふふふ、先日から伏線張りまくってたの、わかった?
赤い日記帳の話とか。それに
「ダイヤモンドは女の子の友達」
っていうナンバーがあるのだよ。私はまだ未聴ですが(笑)
マリリンの死に関する書は米国だけで百冊以上あるそうです。
すごい。
個人的にはマリリンには自殺であって欲しいかな。
キリスト教的には許されないかもしれませんが、
発作的に、とか。同じ悲劇ならせめて
自分で選んだ死であって欲しいと思う。
『マリリン・モンロー暗殺指令』<ドナルド・H・ウルフ/角川書店>
タイトルはトンデモ本ですが、内容は自殺説派の私でも
ちょっとだけ説得されそうになる力がありました。

本書によれば――法医学的知識がないので
鵜呑みにするしかありませんが、検死報告で
彼女の体内から発見された薬物は経口では
大量過ぎるそうなのです。胃の内容から言っても
やはり注射と考えるべきなのでしょうか。
当時検体が紛失したりファイルの書類がなくなったり、
ということがあったと言う噂も。
謎の人物の証言によると必要な調査が欠けた状態で734
ページあった報告書が54Pになったというのです。
それだけの力がある人物が影で動いてたということね。

これが本当なら、いくらなんでも眉唾モノの
「マリリンに隠し子説」も通るわな。
書類自体を改ざんすればいいんだもの。
ですがまだ二十歳そこそこ、駆け出しの女優だった
マリリンがケネディ(兄)の子を産んでいたなんて出来過ぎ。
アメリカのワイドショーまでは知りませんが
お盛んだったと言う彼の御落胤がいるって
話は他に聞いたことがない。
つまりよっぽど気をつけてたか金で始末してたってこと。
そしてこれから身体一つで売り出そうってマリリンが
わざわざ出産なんてリスク冒すとは思えない。

――自称隠し子をDNA鑑定しちゃえばすぐわかる話だから、
こんな真剣に論じる必要ないか(^_^;)。
検死したノグチ氏がちゃんと否定してますし。
ついでに胃の内容物についても一応の説明はされてます。
(余談ですがDNAと言えば、抽出する時は
細胞組織を布でくるんで金槌で叩くらしい。
最先端科学がそんなにアナログな技法だったなんて。)

まして死の一週間前、この本にあったような事件が
あったなんて信じたくないです。
しかもそんな状態で逢ったのが
ジョー・ディマジオとの最期の別れになったなんて
可哀想過ぎる。

大体他殺だったとして、それも知りすぎたためだったとしたら、
あの兄弟は職務上の守秘義務ってものをどう考えてたんでしょう。
頭空っぽ(に見える)金髪女には何言ってもいいと思ってたのか?
そんなわけで半ば私情でトンデモ本入り決定のこの本ですが、
唯一残ったのがケネディ好き者兄弟へのこの悪感情。
――そうかこの本の真の目的がわかったぞ、
ケネディ家のイメージダウンだ。正に正に。

関連書籍
『追憶 マリリン・モンロー』


よる |MAILHomePage