野生の森
高瀬志穂



 忘れな草。40 にょ

 目が覚めたら一番に目の前にいたかった。けれど、キラはいつ目覚めるのか。もしかしたらこのまま目覚めないのかもしれないとアスランは不安に思う。

「ただ寝てるだけだっていうのに……俺は弱いな…。」

 死と隣り合わせでずっと生きてきたキラ。アスランも自分の死と隣り合わせになっている。けれどそれよりもずっとキラが死んでしまうのではないかと思う方が怖かった。
 そんな時、がちゃりと扉が開き、勢い良く少女が部屋へと入ってきた。

「キラ…!!!キラは!!」
「……。」

 キラと同じ顔をした少女、カガリはまっすぐにキラにかけよった。しかしかなりの大声を上げたのにも関わらず、キラはぴくりとも動かなかった。

「一体…どういうことなんだ、アスラン!!」

 カガリは何も言わずただキラを見つめて手を握りしめていたアスランを怒鳴りつけた。けれどアスランもキラと同じように全く動かなかった。

「答えろ!!」

 カガリは泣きそうになりながらも声を絞り出した。

「……ラクス…。」
「え?」
「カガリは覚えているか?ラクスのことを。」

 その名前をはっきりと耳にしたカガリは先ほどまでの勢いを止め、小さくこくりと頷いた。

「俺は忘れていたんだ。何もかも…存在も全て。」
「それは…。」

 カガリは覚えていた。そして知っていた。ラクスがいたこと、そしてアスランの目の前で死んだ事を。
 血だらけになって動かなくなってしまったラクスを目の前で見て、そしてその身体を抱きしめたことも。
 それ以来しばらくアスランはふせぎこんでしまい、キラのもとどころか家からもほとんど出なかった事を。
 だからカガリもその名前を口にすることはなかった。アスランがまたあんな風になってしまったら大変だから。
 いつの間にか、アスランも元気になっていた。いつの間にか、というのは語弊があるかもしれない。ある日突然、普通にキラのもとに遊びに来るようになっていた。あの事故もラクスも何もかも忘れてしまったかのように。
 カガリはアスランがただ元気になったのだと思った。いつまでもふせぎこんでいては駄目だからと思い直したのかと思った。
 だから何も言わなかった。

「辛い過去全てを封印したんだ…。彼女と過ごした日も一緒に。四人で過ごした日は凄く楽しかった。けれどそれ以上に思い出すと辛くて…。」



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 苦悩アスラン。
とりあえず書きたいシーンの為に頑張ります。
もう少しでエロに入れるかと…思うのですが。けれど今ちょっと一番書きたい裏な見せ所はアスキラじゃないのですが。
ここまできてアスキラ以外といえば…みたいな。
いや、一度描いてみたいんですもの!あくまでアスキラ前提なんですが。だってそうじゃなきゃ書けないし、書きたくないし。
アスキラは何があっても離れる事ないバカップルです。あたしの中で。

……しかしなぜかうっかりルナマリアを虐める話が書きたいです。エロいやつ。メイ+アス×ルナなやつ。

2006年02月03日(金)
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