野生の森
高瀬志穂



 素直な心(エロあり)

「どうしてそういうこと言うかな、この口は」
「…」
ぷっくりと膨れた頬をアスランは指でつつく。するとさらにその頬は膨れた。
「アスランが悪いんだろ!!そんな…変なことばっかり聞いて。だから変態っていったら変態なの、アスランは」
きっ、とキラは涙を浮かべた目でアスランをにらんだ。しかしアスランにとってそれは逆効果にしかならない。
「変なことって何?」
「…っ!!」
「俺はキラに気持よくなって欲しいから聞いてるだけ何だけどなぁ」
そう言って胸の突起を舐めるとキラはぴくりと反応した。
シーツを握り締め目を瞑りどうにか快楽をやりすごそうとしているのだろうが、キラのことが大好きでさらにはキラの身体を隅々まで知りつくしているアスランに身体は正直に反応してしまう。
「キラはこうされるの好きだよね」
そう言ってアスランは乳首をこねるようにもんだ。
「ちがっ!!」
否定しているのだが、身体はどうしても素直に反応してしまう。何だか自分が思っている以上にアスランに対してこの身体は従順でどこか悔しかった。
「あぁそうか。キラはこっちの方が好きだよね」
その言葉の後そのまままだ濡らしていない秘部に指を突き入れられた。
「んやっ」
その指は苦なくキラの中へと入っていった。挿入の感覚にキラは身体をぶるっと震わせた。
「キラはこうされるのが好きなんだろ」
「やっんっっ」
アスランが指を動かすとキラはアスランの思ったように反応した。
「やぁっ、ソコやめっはぁっんっっ」
綺麗に整えられていたシーツはいつのまにかくしゃくしゃになりキラの涙と先走り液を吸っていた。
「気持ちいいだろ」
アスランの言葉とは逆にキラは首を振る。
「そうなの?じゃあこれは?」
「ひぁんっ、や、ヤメっ」
甘い声を抑えられず思わず掴んでいたシーツを口に含んで声を殺した。
「ふぅん…」
アスランは目を細めて指を曲げそのまま一気に引き抜いた。
「んんっっ」
痛さと快楽と。もうどちらなのか分からなくなっていた。ただただ涙は溢れて
「どうして欲しい?」
意地悪く聞かれると寂しさだけが心に積もって余計に涙が溢れた。普通の頭で考えればキラの反応を楽しんでいるだけだと分かるのだが、もうまともに考えられる思考は余り残ってなかった。唯一残っているのは羞恥だけ。アスランにこうされるのは凄く好きで気持ち良くて。けど恥ずかしくてそんなこと言えなくて。
「ふぇっ…ぇ、アスランなんて嫌いだぁ…」
どうしても逆の言葉しか出てこない。
とめどなく流れるものを拭おうとするとその手を掴まれた。そして手の代わりにアスランの舌がキラの涙を拭った。
「キラがどんなに俺のことを嫌いって言っても俺は好きだよ」
心の中を読まれたようでハッとした。心にもないことをくちばしってしまうことも彼は理解してくれている。
「けどやっぱり嫌いって言われるより好きって言われたいな。キラは俺のこと好き?嫌い?」
さっきまでとは違った優しい色で塗られた瞳で見つめられる。いや、先程からずっとこの色で見つめられていたのだろう。与えられる快楽で気付かなかっただけで。
「…意地悪なアスランは嫌い…けど」
「けど?」
「…好き。凄く大好きだから」
覆い被さるように見下ろすその人物から少しだけ視線をそらして言った。真っ直ぐ見て言いたいけど、まだ恥ずかしくてそれは出来ない。言い終わって、少ししても何の反応もないアスランに不振感を抱き恐る恐る視線をずらした。しかしキラの目に入ってきたのは嬉しそうに微笑むアスランだった。
「ありがとう。けど今度はちゃんと目を見て言って欲しいな」
そうしてまぶたに軽くキスを落とされる。そして熱いモノでゆっくりと貫かれた。
「んぁっ…ア、アスラン…」
「キラ…」
甘い声で囁かれて思考がどんどん低下していく。何も考えられない。ただハッキリと分かるのは自分の中にいる人物と与えられる感覚だけ。
「んふぁっ、やっ」
そして身体は素直にそれらを求める。ただいとおしくて。
「はぁっ、んっ」
「好きだよ、キラ」
いつもその言葉が最後の記憶。その後のとこなんて覚えていない。いつのまにか意識が飛んで気付けば朝。うっすらと思い出せてもハッキリとなんて思い出せない。いや、恥ずかしくて思い出したくもない。それでも幸せで。だからいつかちゃんと返したい。目を見てまっすぐと。
「 」


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 あまりにも更新しなさすぎだし、なんだか書きたい気分になって知人様の携帯に送りつけた代物です。
ドコモはめんどいです・・・。分割しなくちゃだし、修正したくても、文字数制限があるから、文章増やせないし。増やすとしたら、コピペで少しずつ文章を移動させなくちゃだし。
だからあたしとしてみれば、めずらしく一発書きな勢いです。
いつも、多大なる修正を加えますしね〜〜。

また暇があったらこうして短文でも載せたいです。まぁ、修正して普通にコンテンツの方にも持って行くでしょうけどね。
こっちのが更新が楽なので。


2004年01月23日(金)



 君と僕との約束。

「アスランのっアスランの…馬鹿ぁっ」
「はいはい、分かったから」
「分かってないよぅ」
 涙目でキラはアスランを睨みつける。さらには頬を赤くして、アスランとしてみれば襲ってくださいと言われているようだった。
「ふらふらする〜〜」
「それはキラが…」
「…何?」
「…イヤ、何でもない」
 アスランは回りに散乱したものを見て頭を痛くした。ジュースの缶に混じって落ちているのはチューハイとワイン。それも数本。今日は久しぶりに二人でゆっくりするはずだったのだが、いきなりアスランに用事が入りそれが出来なくなったのだった。ずっと前から楽しみにしていたこの日。
 アスランが悪いわけではないというのは分かっていながらもキラの中の怒りは収まらず自分で買ってきたお酒を飲んでしまったのだ。
「今日はもう寝よう、な?」
「…ヤダ」
「キラ、いい加減に…」
「ヤダヤダヤダっ、アスランのバカー!」
 どうやら相当酔っているらしくキラはポカポカとアスランを叩いた。はいはい、とアスランはキラをなだめるように抱き締めて背中を摩るのだったが余り効果はないようだった。
「嫌いだぁアスランなんて…」
 どうやら眠気がやってきたらしくキラの声は小さくなっていく。
「じゃあ今日は別々で寝るか?」
「やだぁ…っ」
 と、今度は泣き出してしまった。
 キラは寂しかったのだ。ここ最近一緒にいることが出来なくて。ようやく出来ると思ったら約束を破られて。
「ごめんね、キラ。もうこんな風に急な連絡はよこさないように言ったから」
 肩に置かれたキラの頭を、優しく撫でながらアスランは言った。
「…ホント?」
 キラはその顔を少しだけ上げアスランを見た。
「あぁ。だから今日はもう寝ような」
「…アスランも一緒?」
 捨てられた猫のようにすがるような目でアスランを見つめると、その目尻にキスをされた
「当たり前だろ。俺はキラを抱き締めないと熟睡出来ないんだから」
 アスランがそう言ってキラを抱き上げるとすぐにすやすやと寝息が聞こえてきた。
「ごめんな、寂しい思いをさせて」
 そうして薄く開かれた唇にそれを重ねる。そしてキラをベッドに下ろした。頬を赤く染め身体をほてらせたキラはあまりにも魅力的だったのだがこれ以上キラに負担をかけるわけにはいかない。仕方なくアスランはそのままキラを抱き締め眠りについた

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人様への送りつけ品。
こんな意味の分からないものを送りつけるんじゃありませんよ、高瀬さん。
携帯にこういうヘタレ文欲しい方いますか?
いれば送っちゃいますよ〜〜。
いきなり昼間とかに小説を送りつけ、なんて。
誰よりも早くあなたへvvみたいな感じで。


2004年01月29日(木)



 StrawberryCandy2

 キラがヴェサリウスに来て、数ヶ月。戦争も、話し合いという形で終結を迎えようとしている今日この頃。戦う必要もなくなり、戦艦にいる必要もなくなったアスランとキラは、ヴェサリウスからプラントの軍施設へと戻り、そこの一室で新婚生活を楽しんでいた。

「アスラン、起きて。」
「まだいいじゃないか…。」
今日は久しぶりの休み。アスランは新婚旅行で長期休暇を取った代わりに、大量な仕事の数をこなしていた。キラも手伝ったのだが、アスランにしか分からない書類も数多くあり、結局一割ほどしか手伝うことは出来なかった。やっとその仕事も終わり、ゆっくりと過ごすことの出来る今日。キラはベッドで丸くなっているアスランを揺らして起こそうとした。
「疲れてるのは分かるけど、だらだらするのは身体に良くないよ。」
ここ最近、ほとんど寝てない生活をしているのは、キラが一番よく知っていた。いつもいつも隣で見ていたから。
「………分かってるけど…寝させて…………。」
布団を抱え込み、また丸くなったアスランを揺らそうと手を伸ばした瞬間、アスランはキラの手を自分へと引っ張り抱き締めた。
「ちょっ、アスラン!!!」
キラをおとなしくさせようと、抱き枕にひっつくかのようにアスランはキラを抱き締めた。キラは抵抗したが、アスランはまた寝てしまった。
「〜〜いいけどさ。」
アスランの腕に抱かれ身動きが取れなくなり、これ以上は無駄と思い、キラはおとなしくした。アスランが疲れているのは分かっている。しかし自業自得のところもあるのだ。
「こっちだってまだ身体だるいんだからね。」
ここ最近、あまりの忙しさに肌を重ねるどころか一緒に寝ることも、食事をすることもままならなかった。
だからだろう。昨日、アスランは部屋に帰るとキラを抱き締めた。
ドアを閉めることなく抱きついたアスランを叱咤し、なんとかドアは閉めることは出来た。が、アスランが疲れているから、との抗議もむなしく、久しぶりのアスランの温もりにそのまま流されてしまった。
そしてその結果がコレ。少しでも温もりを逃がさないというかのように、アスランはキラを抱き締めていた。気持ちよさそうにぐっすりと。キラもその温もりと昨日の疲れから寝てしまいそうになったのだが、何とかそれを抑えた。
「駄目、寝ちゃっ。ここで寝たらまた奥さん出来なくなっちゃう。」
キラはゆっくりとアスランの腕から抜けると。ベッドから降りた。
「よし!」
キラは手始めに部屋に散らかっている服を集め、洗濯をした。
結婚してから一ヶ月。ようやく洗濯にも慣れてきた。というか、軍の中には戦う兵士ばかりでなく、コックや掃除人もいる。もちろんクリーニング専門の人もいるので、別に洗濯などは自分でしなくてもよいのだが、キラは自分ですることを申し出た。自分達の分くらいは、ということで小さな洗濯機を借り、毎日洗濯をしていた。後は掃除なのだが、アスランが寝ているためこれは出来ない。
「どうしよう…。」
料理はつくる場所がない。厨房はあるのだが、ちゃんとコックさんがいて栄養バランスを考えたものを作ってくれる。そうなると別段やることがない。というか、キラは料理をすると、血が混じったり、食べられるものを作れなかったりする。アスランと一緒に料理を作ったこともあったりして、段々は上手くなっているのだが、それでも顔をしかめてしまうような料理しか出来上がらなかった。
何もすることがなくなり、何かすることをと思案したのだったが、結局何も思い浮かぶことはなかった。
「部屋にでも帰ろうかな。アスランとゆっくりする暇もなかったし。」
キラはまだ朝食をとっていないことを思い出し、食堂で二人分の食事を貰うと、部屋へと帰ってきた。
そして、部屋に入るとがっくりと肩を落とした。少し時間が経っているというのにも関わらず、アスランはそのままの格好だったからだ。テーブルに食事を置き、アスランに近づき、その肩を大きく揺らした。
「アスラン…ご飯にしようよ。もうさすがに起きようよ〜。」
「あぁ…。」
どうやら意識は起きていたらしく、キラの呼び掛けに答えてゆっくり起き上がった。けだるそうに髪をかきあげるその仕草は色っぽいなと思いつつ、何だか違うことも思いつき、キラはぽつりと呟いた。
「アスランって外では完璧を演じる割に、部屋だと子供って言うかおっさんって言うか…。」
アスランはなんだか外面がいい。父親の仕事の影響や、クルーゼ隊というエリート隊にいるせいか。いや、月の幼年学校でもそうだったような気がする。キラ以外には優しくて、すごく人当たりも良くて。だから女の子にもすごくもてた。それはただ単に、アスランはあまり深い付き合いをしない人には差し障りなく接するようにしているせいなのだが。
だから、キラに対してだけは他の人とは違い、普通の友人としての接し方をされた。よくよく考えると、キラ以外の人と一緒にいて、アスランが怒った顔やそれ以外の顔をあまり見たことがない。キラの中には、いつも穏やかに笑っていた記憶しかなかった。
アスランのどちらの一面も見ることの出来るキラは、どうしてもその二つの顔を比べてしまう。
しかしアスランはキラに言われたことが不服だ、といった感じでキラを見る。
「キラに子供って言われたくないけどなぁ。それに今日はやけに眠くて……。昨日キラが寝かせてくれなかったせいかな…うわっ。」
伸びをしながら話していた瞬間、キラはアスランの服を投げつけていた。気を抜いていたせいか、それはアスランの顔面に直撃し、前が見えなくなった。
「アスランが寝かせてくれなかったんだろ!!」
「だってキラの中って気持ちよくて…。」
アスランは自分の顔にかかった服を手で取り、それを着込む。
「ばかばかばか!!!!!」
頬も耳も赤くしてキラは抗議した。いつまでたってもこんな初々しい反応が可愛すぎて、アスランはついからかってしまうのだが、キラはそれに気づいているのかいないのか、相も変わらずといった状況だった。
「素直に言うのは駄目なのか?それとも良くないって言うべきなのか?」
 にやりと笑うアスランは変な色気を含んでいて、それを見てキラは、さらに心臓が早く動くのを感じた。
「そうじゃなくて!!そもそもそんな台詞言わないでよ。」
ぷいっと頬を膨らまして怒るキラを見て、くすくすと笑いながらアスランは答えた。
「わがままだなぁ。」
「アスランが変態なんだよ!」
 いつもいつもキラは思う。どうしてアスランはそんな台詞を恥ずかしげもなく言えるのか。聞いている方は恥ずかしくて仕方ないと言うのに。

軍に残るのは大変だけど、ずっとそばにいられるそんな生活をキラは嬉しく思った。
それなのに。変化のないごく当たり前のほんの少しの幸せしか望んでいないのに、どうしてそれすら許されないのか。



2004年01月30日(金)



 Suger Lump

「キラ、何持ってるんだ?」
「え?これ?」
ダークブルーの髪の少年は、休憩室になっている場所のソファーに座り、正面に座る栗色の可愛らしい少年の手元を覗き込んだ。それはピンク色のなにやらいかにも怪しそうな小さな小瓶。
「ラクスがくれたんだ。とっても美味しいんだって。」
キラはそれをアスランに見せ、にっこりと微笑んだ。
「ラクス…?」
その名前を聞いて、アスランはあからさまに顔を歪めた。
ラクス・クライン。それはプラントの歌姫であり、アスランの婚約者でもある。親の決めた婚約。なので、二人の間に恋愛感情なんてものは存在しない。ラクスからしてみれば、アスランはからかいがいのあるいいカモといった状態だ。
そんなラクスは、プラントでは癒し系アイドルとして有名だ。どこがどう癒しなんだか、逆に悪魔にしか見えないアスランにとっては頭をひねることばかりだったが。
そんなラクスがキラにやったという小瓶。美味しいと言ってラクスがキラにやったのなら、死んだり身体に悪影響を及ぼすことはないだろう。
しかしあのラクス。どんな副作用が待っているか分からない。キラは素直すぎで、ラクスが何か企んでいるとも考えていないのだろうと、アスランはいつも心配していた。考えているとしても、ほんの少しのオチャメくらいにしか感じないのだろう。
「キラ、こっちにおいで。」
アスランが手招きすると、キラはアスランの元へとすぐにきた。そして横に座ろうとすると、何故か手を引かれアスランと向かい合いになるように膝の上に座らされた。
「アスラン?」
少しだけ照れたような顔をし、それでもキラは微笑んだ。いつまでたっても初々しい反応のキラに、アスランは当初の目的を忘れそうになるのだが、アスランはなんとかそれに耐えた。
「キラ、ラクスのくれたそんな得体の知れないもの、本気で飲むの?」
「うん。だって折角くれたのに、もったいないじゃないか。それに、そんなに得体の知れないものじゃないよ。だってラクスなんだよ、くれたのは。」
アスランにはそれが一番信用出来ないのだ。一体今まで何度ラクスに騙されたのか。“一応”婚約者のアスランは、何度も何度もラクスに苦汁を飲まされてきた。
「キラ、ちょっと見せて。」
アスランが手を出すと、キラはその手の上に小瓶を乗せた。アスランはそれを光にかざしてみたり振ってみたりするのだが、さすがに見た目では何も分からない。
瓶自体もピンクだが、中身もピンク色。しかもかなり鮮やかなピンクである。
こんな飲み物が他にあっただろうか、というかこれは本当においしいのだろうか。昔どこかにあった、着色料を入れまくった子供向けのジュースみたいな微妙な味なのではないかと、アスランは色々なこと考えた。


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全く分かりませんね、これじゃ。序章です。こんな感じです。

2004年02月02日(月)



 賢者の石



「嫌いっ。どっか行っちゃえーっ」

 そんな声がここエターナルに響くのはいつものことである。あの死闘の後二人は前にも増してラブラブバカップルになった。ことあるごとに行われる喧嘩は日常茶飯事で名物になりつつあった。
「だってキラのこと好きだと思うし可愛いと思うしキラの中は…」
「変態ーっバカバカバカっっ」

 だいたいはこういう喧嘩はキラが一方的に怒るようなものだった。

「おい、どこに行くんだ?」
「そんなことアスランには関係ないっっバカーーっ」

 捨てセリフのように言葉を残しキラは部屋を後にした。

「アスランなんてアスランなんて…」

 ぶつぶつとそんなことを呟きながらふあふあと廊下を進む。別に行くところ何てない。この船はジャスティスとフリーダム専用艦。アスランとキラ、それにラクスくらいしかキラの話し相手は乗っていない。AAに行けば話し相手はいるのだが、わざわざ行くのも大変である。

「はぁ〜。」

 勢いで飛び出してきたのですぐに部屋に戻るわけにもいかず、キラはふらふらとしていた。

「キラ、どうかなさったのですか。」

 と、後ろから声をかけられた。振り替えると予想通りこの艦の艦長、ラクス・クラインその人であった。

「ラクス…とミリアリア?どうして…。」

 何故かその隣にいたのは薄茶色の外巻きの髪をもつ少女だった。普段はAAでCICを担当する彼女。エターナルに来るなんて滅多にない。

「ラクスさんに呼ばれてね。」
「一度ゆっくりお話したいと思いまして。」

 何だか二人は息が合うようできゃっきゃっと話をしていた。

「そういうキラはどうしてそんな暗い顔してるの?」
「え…暗い?」

 そんな顔をしているつもりは全くなかった。しかしミリアリアはキラの顔をじーっと見ている。

「重〜いオーラを背中に背負ってるのが見えるわよ。」
「…。」
 
 昔からミリアリアはこういうことに鋭かった。誰に対しても。
 戦闘中での悩みはミリアリアにはどうすることも出来なかった。だからあえて聞かなかった。聞いてもキラを苦しませるだけだから。しかし今回は違う。得意分野の悩みではないか!とミリアリアはピーンと来てしまったのだ。

「よろしければ私達に話して頂けませんか?」

 ラクスもキラを促した。するとキラは頬を染めながらぽつりぽつりと言葉を口にした。
「アスランが…変なことばっかり言うんだもん…だから、だから…」
「キラ、話が分からないんだけど…もう少し私にも分かりやすく…」

 しかしキラは頬を染めて泣きそうな顔になるだけ。
 ゆっくりと頭を整理して、ようやくキラの言いたいことをミリアリアは理解した。

「キラは言って貰えるのがイヤなの?」
「そうじゃないっ。けど…あんなこと…恥ずかしいよ…。」

 言葉を言ってくれるのは嬉しくて、けれどあんなことばかり言われるのは恥ずかしくて。だから、だから。

「ではなぜキラはそんなに悲しそうなお顔をされているのですか?」
「…嫌いっていつもそう言っちゃうから。」

 思いは伝わっている。アスランは、何も言わなくても分かってくれる。けれど言葉で伝えたいのに素直に伝えられなくて。

「素直に好きと言いたいのですか?」
 
 ラクスにそう言われキラはさらに顔を赤くした。それを見ただけでキラの答えは分かる。ミリアリアはむーっと考えこんでぽんっと手を叩いた。

「そうだキラ、これあげる」

 キラの掌に差し出されたのは透明な袋に入った赤い飴玉だった。

「飴?」

 キラはそれをじっと見つめるのだったがなんの変哲もない飴だった。しかしミリアリアは得意気な顔をしていた。

「違うわ、これは賢者の石よ!!」
「……は?」
「何でも願いの叶う賢者の石なのよ!」
「はぁ…」

 そんなものなんてありえないのに自信満々にミリアリアは言い放つ。

「これを舐めている間は素直になれるのよ。ミリアリア様のお墨付き」

 そしてキラの手に乗ったままだった飴をミリアリアは手に取りキラの口の中へと入れた。少し舐めてみたもののそれはやはり特に変わったとこない苺飴であった。


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 某アニメの影響ではありませんよ。ありませんからね!!
友達が賢者の石について調べていて、その本をちらりと読ませてもらったのですよ。←この友達も某アニメの影響ではないだろう。
そしたらザクロ石よりきれいとかなんとか書いてあって、「賢者の石って赤なの??」って友達に聞いたら「そう言われてる」と教えてもらったのです。

で、なぜか赤い飴玉が思いついて・・・こんなネタに・・・。
携帯に打ったままを載せているので、かなりおかしいです。
近々ちゃんと直してアップしたいと思います。

ちゃーーーーーーんと、裏小説ですよ、これ。
この後あとこれの4倍くらいになります。


2004年02月20日(金)



 一番側にいる人。

「痛いよぅ・・・。」

 ベッドの中お腹を抱えて丸くなる。この慢性的な痛みはただこうして耐えるしかない。今日は両親も兄も帰りが遅いと言っていた。だから家にいるのはキラ一人である。

「おにいちゃん・・・。」

 布団を頭から被り目を瞑る。頭に浮かぶのは父親でも母親でもなくいつも優しい兄の姿。

ガタンッ

 誰もいなく、音のしない家。少しの音でも響くのでキラはびくっと震えた。

「おにいちゃん・・・。」

 小さく名前を呼ぶ。一人きりは寂しくて余計に体調が悪くなりそうで、ただ名前を呼んだ。そうすれば少しは気がまぎれると思ったから。
 しかし、ただ一方的のはずの呼びかけに答えるものがいた。

「どうかしたのか?」
「・・・っ。」

 痛みをこらえゆっくりと布団から顔を出す。すると、そこには今までずっとまちわびていた人物がいた。

「お、にぃちゃん・・・。」
「キラ!?どうかしたのか?」

 アスランは優しくキラの涙の痕を手で拭った。

「あ・・・。」

 それでようやく気付いた、自分が泣いていたことに。そして無理に作った笑顔をアスランに向けた。

「大、丈夫・・・。」
「じゃないだろ。全くお前は無理をしすぎなんだよ。ご飯も食べてないみたいだし。どうかしたのか?」

 心配そうに覗き込んでくるアスラン。知られたくない。恥ずかしい。けれど今はそんなことを言ってられる余裕がなかった。こうして話してる間もあの慢性的な痛みは続いているのだから。

「・・・おなか、痛いの・・・・・・。」

 頬からのアスランの体温が心地良くてほっとして、次々に涙が溢れた。

「ほらもう泣かないで。大丈夫だから。」

 アスランはよしよしといいながらキラの背中をさすってやる。キラは気持ち良くてゆっくりと目を閉じた。

「痛くて寝ることも出来ないのか?」
「・・・うん・・・。」

 キラがそういうとほんの少しアスランは考え込んで、そしてキラを抱きしめたままもそもそと動き、二人はキラの布団の中に身を沈めた。

「こうしてれば少しは楽か?」
「うん・・・。」

 すぐそばにとても安心できるぬくもりを感じる。それだけで、キラの痛みっはだんだんとおさまっていった。

「じゃあ、お前が寝付くまでこうしててやるから。」

 目を閉じたままアスランの腕に抱かれ、そのぬくもりだけを感じている。それがとてもうれしくて、そしてとても悪い気がした。
「ごめんね、お兄ちゃん・・・。」
「なんでキラが謝るのさ。」

 目を閉じているために顔は見えない。けれどその声はびっくりしたようなあきれたような声だった。
「だって・・・こんなに狭い布団で・・・それにお兄ちゃんだってしたいことあるのに、僕のために時間割いてくれて・・・。」

 アスランは学校から帰ってきたばかりである。まだご飯も食べていないだろう。それなのに、アスランはキラを優先してくれているのだ。
「俺が好きでやってるんだから、キラは気にしなくていいの。そんなこと考えなくていいの。ほら、早く寝ろ。」
「うん、おやすみなさい・・・。」
「おやすみ。」

 この気持ちはなんだろうか。アスランがすぐそばにいてくれるというだけで、こんな安心するというものは。
 そんなことを頭の隅で考えつつ、キラは眠りについた。



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 さて、なんだかさっぱりですけど、兄アス×妹キラでございます。
それでもキラの一人称は「僕」で。
誰だか分からなくなるから。

このネタはちゃんと設定も考えてます。
いつかちゃんと書きます。絶対書きます。
実はもう一つこれ系のネタがあったり・・・。

ちなみに、これを考えた時、腹が痛かったのはあたしです。
痛いのにこんなネタを必死に考えてました。
 

2004年02月21日(土)



 Caramel Syrup番外編。

 気配を消して足音も立てずキッチンを覗き込む。目当ての人物は料理の真っ最中である。フライパンで何かを炒めているらしくジュージューという音と、いい匂いが部屋を占領していた。そっとその人物に近付き抱きつこうと手を伸ばした瞬間、
「おはよ、キラ。」
 振り向くこともなくそう言われた。
 キラはそのまま伸ばした手を引っ込めること無くその背中に抱きついた。
「おはよ、アスラン。ねぇどうして分かるのさ。気配も何もかも完璧に消してるのに!!」
「何でって分からなかったら危険だろ。火も使ってるんだし、朝食が駄目になる。」
「そうじゃなくて!」
 カチンと火を止め、アスランは身体に巻き付いている腕を外させ向かい合って頬にキスをした。
「どんなに気配を消しても分かるよ。好きな子何だからさ。」
「うー・・・。」
 何だか上手く流されたような気がする。キラだって一応は吸血鬼。人間のアスランに気配を感じ取られるのはやはり悔しかった。
 毎朝繰り返される行為。いつかキラはアスランを驚かせてやろうと思っていた。しかしどうやってもキラはアスランにはかなわないかった。
「アスランってもしかして人間じゃない?」
 ふと、キラはそんなことを思ってしまった。
「は?」
「じゃなかったら足音も気配も完璧に消してる僕に気付くはずないんだ!!!」
 どうやらキラはそうとう悔しいらしい。どうにか自分が不利な理由を探したいようだった。
「俺は正真正銘の人間だよ。」
「おかしいよ!僕より体力あって力もあってもいくら血を飲んでも倒れないなんて!」
「キラ・・・かなり俺を人間扱いしたくないのか。」
「そうじゃないけど・・・。」
 何もかも上回っているはずの吸血鬼。しかし一度も彼を守れたことも、彼のために何かしてあげたこともない。いつもいつもしてもらってばかり。
「俺はもうキラなしではやっていけない身体になっただけだよ。だからキラがどこにいても分かるよ。」
 キラの頬を持ち、目を合わせながら言う。一言一言いう度にキラの頬は赤く染まっていった。
「だから、そういうことをそういう顔で言わないでよ〜。」
 それは極上の、キラどころか誰もを惑わす極上の笑顔。こんな顔を見ていて照れないはずはない。
「ほら、ご飯冷めちゃうよ。」
 そんなキラを知って知らずか、くすくすとアスランは笑いながらキラを促す。その態度にキラは頬を膨らませた。
「絶対からかってる。」
「そんなことないよ。ただキラがあまりにもかわいいからさ。」
 誰かと暮らすという生活。二人にとっては最初は新鮮なものだった。けれど、今はそれが当たり前になってきている。
「今日は僕がご飯作るからね!」
「あぁ、楽しみにしているよ。」
 それはいつかお互いが願った、ささやかな幸せの形。



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 ずっと放置していたものですけど、まぁいなくなる前に更新。
Caramel Syrupの続きというか、なんと言うか。
Honeyの後なんだか前なんだかは分かりませんけど。
いつか続きだしたいものです。
Caramel Syrup→Honeyって形でかなり続いてしまっているので、次に出す時はHoneyの再録からスタートですな。

2004年03月16日(火)
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