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■ 忘れな草。39 にょ
彼女はどうしてここに現れたのか。恨んでいないというのに、どうしてキラの魂を連れに来たのか。 どうしてアスランのことを助けてくれるのか。 アスランには分からない事だらけだ。一体自分は何を知らないのか。 けれど自分の事よりも今はキラのこと。
「目が覚めたら…教えてくれるか?それとも…。」
握ったキラの手をさらにぎゅっと握る。けれどそれは握り返されることはなかった。
そのままずっとキラの側にいたいと願ったのだがそういう訳にもいかず、アスランは部屋へと戻ってきた。寝たくない。寝られない。けれど自分が無理をすればキラに負担がかかるし、キラが目覚めたときにアスランがぐったりしていたらキラが心配するであろう。 アスランは仕方なく目を閉じた。すると自分の意志とは反対にすぐに眠りについた。何かに引き寄せられるように、夢の世界へと向かった。
次の日、朝早くからキラの部屋にアスランは向かった。けれどキラはまだ昨日の格好のまま眠っていた。 アスランは昨日と同じ様にキラの手を握ってキラが起きるのをじっと待った。 ーーーーーけれど、キラはいつまでたっても目覚める事はなかった。
「一体どういうことなんだよ…!!」
フラガはイライラした面持ちでそう吐き捨てた。ずっと目覚める事のないキラはすぐに検査されることになった。けれど結果に異常はなかった。ただ眠り続けている、という。植物状態になったわけでも、何でもない。普通に眠っているだけ。
「おい、お前は何か知っているのか?」 「……。」
アスランは何も答えずにキラの手をずっと握りしめていた。アスランは何もしていない。昨日ラクスと話をしただけ。そしてそこでキラが眠ってしまっただけ。 けれど自分に非がないなんて言えない。
「昨日、キラさんは泣きつかれたって言ってたわよね。」
マリューにそう言われ、アスランは頷く。
「何か…泣かせる様なことを言ったの?」 「いえ……俺は何も…。」 「じゃあなんで泣いたの?」
それは自分が見殺しにした人物がそこにいたから、なんて話す事は出来ない。そんなこと信じてもらえる訳なんてないのだから。
「目覚めたくないのかもしれないわね。目覚めると辛いから。……一人の世界は傷つかずに済むから。それはとっても悲しいことなのにね…。」
マリューはアスランから無理に話を聞き出す事はなく、そう呟いた。
「目が覚めたらすぐに知らせろよな。」
フラガはそう言い、二人は部屋を出て行った。 そしてアスランはずっとキラの手を握りしめ続けた。
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眠り姫突入です。別に入ったからって何かあるわけでもありませんが。 ここから…アスキラ以外のカプ嫌いな人いたらすいません。いや、けどあくまでアスキラですので、これは。
2006年02月02日(木)
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