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■ 忘れな草。38 にょ
「ごめん…ごめんなさい、ラクス…。」 「キラ!!」
泣きつかれたようにキラの身体はふわりと横に流れ、そのままその場所に倒れ込んでしまった。アスランは慌ててかけより、キラの身体を抱き起こした。
「早くキラを寝かせてあげて下さい。」 「…しかし…。」 「私は逃げませんわ。逃げられませんもの。またお話がしたくなりましたらここにおいで下さい。」
ラクスはにっこりと微笑む。アスランはそんなラクスの言葉に頷いてキラを抱えて部屋へと向かった。 昼間ということですれ違う人が不思議そうな顔をして二人を見ていた。それもそうだろう。キラはぐったりとした様子でアスランに抱かれているのだから。
「あら、どうかしたの?」
ふとそんな時、一人の看護婦が声をかけてきた。アスランが目覚めたときにいたマリューと呼ばれた看護婦だった。
「え、あ…。何か寝ちゃったみたいで……。」
一瞬アスランはどきりとしてしまう。キラは自分と違って病人で、そんな子がこんなぐったりとした状態でいるのだから。
「本当に?」
怖いくらいの笑顔でにっこりと微笑まれ、アスランは苦笑いで返すしか出来なかった。
「……いや、ちょっと泣きつかれたみたいで…。」 「泣かせたの?あなたが?」 「いえ、俺が泣かせたわけじゃ……遠回しに俺も関係してるんですが…。」 「はっきりしないわね…。」
マリューはキラの顔を覗き込み、その頬に手を当てた。
「まぁ、あなたの言う通りただ寝てるだけみたいだし。早くベッドに寝かせてあげて。」 「はい。」
そのままアスランはキラの部屋へと来て、ゆっくりとキラをベッドへと横たえる。そしてそのままベッドの隣に置いてあった椅子に座った。 泣きはらしてほんの少しだけ赤くなっているまぶたをアスランは優しく撫で、それからキラの手を握りしめた。
「ずっと…抱え込んでいたんだな、一人で。」
病気と、力と。それによって起きてしまった事故。それをキラは一人で抱え込んでいた。誰にも言う事なく、誰にも言えず。
「ラクス、君は一体…。」
忘れていた、忘れさせられていた記憶。 ++++++++++++++
ようやく終わりに向けて話が進み始めました。 もうぼちぼち終わる…かなぁ。 とりあえず最後まで流れは決まったので、それに向けてその間を考えればよいだけなのですが。
2006年02月01日(水)
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