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■ 忘れな草。12
「当たり前でしょう。誰が好き好んで・・・。」
そんな犯罪めいた力を楽しんで使うというのだろうか。まぁ、年頃の男の子の中には使いたいやつもいるだろうがアスランはそうとは思わない。アスランが手に入れたいのはたった一人の少女で、そしてその少女は決して手に入れる事ができない少女だから。
「普通の人なら簡単にセックスが出来るって喜びそうですけどね。あなたは変わってますわね。」 「そこらの下衆な野郎と一緒にしないでください。」 「そうですわね。アスランはそういう方ではないですものね。だからこの力を差し上げても平気だと思ったんですよ。」 「・・・。」
アスランはふと何かに違和感を覚えた。しかし、それが何だかは全く分からず、そのことを忘れようとした。 というか、さきほどの発言は何か恐ろしいものを感じた。もしその力を好き勝手に使うような人物に与えてしまったのならどうしたのだろうか、と。けれど一応彼女の方も人を選んでいるようだ。 もし自分が女好きだったら一体どんな方法で彼女は助けようとしたのか、とそんなくだらないことをアスランは考えてしまった。しかしそんなことを聞けるはずもなく、アスランは死神を見上げた。
「身体の方はまだ動きますか?」
すると死神はアスランを見下ろしてじっと見つめていた。それはからかうような顔ではなく、一応心配しているような顔であった。
「一応。そんなに動いたりしてるわけじゃないし。」
アスランの身体にさほど大きな影響などまだ出ていない。先ほどのめまいはすぐに治った。逆に言えば、これから先、どんどん身体は動かなくなっていくということだ。こんな風に出歩くどころか、キラを抱きしめる事すら出来なくなる。
「そうですか。では、あなたが決めた道を私はじっくりと見させていただきます。」 「ご自由に。」
そう言ってアスランは死神に背を向け歩き出した。そして重たいドアを開け階段を降りていった。キラのもとへ戻る為に。
「悩みなさい、アスラン。あなたにはまだ選択肢が残っているのですから。・・・私と違って。」
誰もいなくなった屋上、彼女はほんの少しだけ欠けた月を見上げた。少ししか欠けていない為に、満月と同じくらいの光を反射し、彼女を照らし出している、月。それは何も言わずただそこでじっとたくさんのものを見つめている感じである。
「けれどあなたは・・・自分よりキラを優先するのでしょうね。躊躇うことなどせずに。」
誰かに言うように、月に言うように、アスランに言うように、自分に言うように少女はつぶやく。誰も聞いていない言葉を。 どうして人のために簡単に命を投げ出せるのか。それは馬鹿らしくて羨ましい。
「今夜は月が綺麗ですわ。」
彼女は悲しげな顔でじっと月を見続けた。
「・・・。」
何をしていいのか分からない。最後の最後まで彼女の望む彼氏を演じるのか彼女を突き放すか。
「まぁ後者は出来もしないだろうが。」
彼女がアスランを求めてる以上にアスランはキラを求めている。
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中途半端ですいません〜〜。 もう少し途切れるように切った方がいいですよね。 けどこれは場面ごとに変わる連載ではなく、ただ一気に更新するのが大変なので分割して載せてるだけなので・・・。 サイトにアップされる時は一ページだかあっても二ページでしょう。
さて、そろそろラブラブに戻れるでしょうかね、アスキラは。 ラクアスって描いてて凄く楽しいんですけどね。 そこにあるのは友情ってか信頼っていうか。 いや、信頼なんてものは存在しないか・・・。 まぁ、そんな関係が大好きです。
2004年09月21日(火)
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