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■ 忘れな草。2
「信じていただけましたか!その方法はセックスですわ。」
見た目からは信じられないような言葉をさらりと吐いたからであろうか。その方法があまりにも説得力の無いものだったからだろうか。なんにせよ、この今の目の前の状況が先ほど以上に信じられないものに見えた。
「は?」
だからであろうか。もうこの言葉しか思いつかなかった。
「セックスして相手の生命力をいただくのですわ。」 「そんなことでいいのですか?」
ただ交わるだけで生き延びられるということだろうか。それはあまりにも都合の良すぎるものというかなんというか。 けれど少女は釘を刺すように付け加えた。
「けれど注意してくださいね。もらうということは向こうはあげるということです。」
分かりますか?そう言ってるように少女は首をかしげた。そしてその言いたい言葉というのが頭の中に浮かんだ。
「ということは・・・。」 「一人だけヤりすぎると相手が死んでしまいますわ。だから元気な相手を選んで・・・。」 「ふざけるな!!そんな馬鹿は話!」
気がついたら大声をあげていた。そう、彼女が言っているのは、生き残りたいのなら誰かを犠牲にしろ、ということ。それが命であれ、誰かの身体であれなにかを。
「あなたがくどけば大抵の女性が抱かれるかと思いますけど、相手が抵抗しないように、夜はあなたに特別な力を授けますわ。この力を使えば相手はあなたの虜。さらには記憶も残りませんわ。」 「そういうことではなく!」
アスランにとってはそういうことではない。知ってる相手も知らない相手も、結局はこちらの都合だけで身体を差し出せと言っているということ。 知らない女性に手をかける気なんてないし、知ってる女性に手をかける気なんてもっとない。 唯一の彼女には・・・先ほどの言葉を聞いてしまったから、そんなことをするなんて許されない。大切で愛おしい彼女にそんなことをしたら、その後の結果なんて目に見えている。
「けれどあなたは選ばなくてはいけません。」
生き残る為に誰かを犠牲にするか、それとも消えるかということを。
「生きるために知らない子とだなんて・・・。」 「知ってる子でも構いませんわ。」 「そうではなく!」
向こうは覚えてなくてもこちらは覚えている。そしてそれは犯罪にしか感じられない。
「意外と紳士なのですわね。誰とも交わらないのもいいでしょう。最後の別れをしてください。・・・記憶には残りませんがね。選ぶのはあなたです。」 「ちょっ!!」
そのままその少女は姿を消した。闇の中、そこに立って居るのはただ一人。
『新月の日を楽しみにしてますわ、アスラン。』
そして風とともにそんな声が聞こえた。
「俺、は・・・。」
「んっ・・・。」 「アスランっっっ!!!」
ゆっくりと目を開けると、顔をぐしゃぐしゃにして泣き付いている幼馴染みがいた。 どうしていつも笑っていて欲しい子が泣いているのか。 その原因は一体なんなのか。 それを理解するのにほんの一瞬だけ時間を要して、そしてその原因が自分であることに気づいた。
「アスラン、大丈夫!?」 「あぁ平気だよ、キラ。」
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さて、ゲームで言う所の序章がそろそろ終了です。 もうゲーム展開なんて無視です。最初から重視もなにもしてませんけど。 ゲームだと主人公は幼なじみのことをさっぱり忘れてますが、そんなことはありません。 だってアスランだよ?んなことあるわけないじゃないですか!! テレビでもゲームでも、ことあるごとに「キラ・・・」とかつぶやいてるやつが!! 仲間が地球に落下しても考えるのは「キラ」なんですから。
そんなこんなでお話スタートです。 ここからが問題です。さて、結末は・・・どうしよう。
2004年09月05日(日)
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