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■ 一番側にいる人。
「痛いよぅ・・・。」
ベッドの中お腹を抱えて丸くなる。この慢性的な痛みはただこうして耐えるしかない。今日は両親も兄も帰りが遅いと言っていた。だから家にいるのはキラ一人である。
「おにいちゃん・・・。」
布団を頭から被り目を瞑る。頭に浮かぶのは父親でも母親でもなくいつも優しい兄の姿。
ガタンッ
誰もいなく、音のしない家。少しの音でも響くのでキラはびくっと震えた。
「おにいちゃん・・・。」
小さく名前を呼ぶ。一人きりは寂しくて余計に体調が悪くなりそうで、ただ名前を呼んだ。そうすれば少しは気がまぎれると思ったから。 しかし、ただ一方的のはずの呼びかけに答えるものがいた。
「どうかしたのか?」 「・・・っ。」
痛みをこらえゆっくりと布団から顔を出す。すると、そこには今までずっとまちわびていた人物がいた。
「お、にぃちゃん・・・。」 「キラ!?どうかしたのか?」
アスランは優しくキラの涙の痕を手で拭った。
「あ・・・。」
それでようやく気付いた、自分が泣いていたことに。そして無理に作った笑顔をアスランに向けた。
「大、丈夫・・・。」 「じゃないだろ。全くお前は無理をしすぎなんだよ。ご飯も食べてないみたいだし。どうかしたのか?」
心配そうに覗き込んでくるアスラン。知られたくない。恥ずかしい。けれど今はそんなことを言ってられる余裕がなかった。こうして話してる間もあの慢性的な痛みは続いているのだから。
「・・・おなか、痛いの・・・・・・。」
頬からのアスランの体温が心地良くてほっとして、次々に涙が溢れた。
「ほらもう泣かないで。大丈夫だから。」
アスランはよしよしといいながらキラの背中をさすってやる。キラは気持ち良くてゆっくりと目を閉じた。
「痛くて寝ることも出来ないのか?」 「・・・うん・・・。」
キラがそういうとほんの少しアスランは考え込んで、そしてキラを抱きしめたままもそもそと動き、二人はキラの布団の中に身を沈めた。
「こうしてれば少しは楽か?」 「うん・・・。」
すぐそばにとても安心できるぬくもりを感じる。それだけで、キラの痛みっはだんだんとおさまっていった。
「じゃあ、お前が寝付くまでこうしててやるから。」
目を閉じたままアスランの腕に抱かれ、そのぬくもりだけを感じている。それがとてもうれしくて、そしてとても悪い気がした。 「ごめんね、お兄ちゃん・・・。」 「なんでキラが謝るのさ。」
目を閉じているために顔は見えない。けれどその声はびっくりしたようなあきれたような声だった。 「だって・・・こんなに狭い布団で・・・それにお兄ちゃんだってしたいことあるのに、僕のために時間割いてくれて・・・。」
アスランは学校から帰ってきたばかりである。まだご飯も食べていないだろう。それなのに、アスランはキラを優先してくれているのだ。 「俺が好きでやってるんだから、キラは気にしなくていいの。そんなこと考えなくていいの。ほら、早く寝ろ。」 「うん、おやすみなさい・・・。」 「おやすみ。」
この気持ちはなんだろうか。アスランがすぐそばにいてくれるというだけで、こんな安心するというものは。 そんなことを頭の隅で考えつつ、キラは眠りについた。
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さて、なんだかさっぱりですけど、兄アス×妹キラでございます。 それでもキラの一人称は「僕」で。 誰だか分からなくなるから。
このネタはちゃんと設定も考えてます。 いつかちゃんと書きます。絶対書きます。 実はもう一つこれ系のネタがあったり・・・。
ちなみに、これを考えた時、腹が痛かったのはあたしです。 痛いのにこんなネタを必死に考えてました。
2004年02月21日(土)
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