2006年07月30日(日)
まつるためには、まず体力


 忙しいけれど、心をなくしていないから大丈夫なのです(いそがしいとはこころをなくすと書くのです)。

 ところで昨日、というか一昨日の金曜日の夜、会社に財布を忘れてしまいました(コンビニのレジで気付いて恥かいた)。土曜日は歯医者に行かなくちゃいけないのに、家には現金とかおいていないのでひゃーっとなりました。その時考えた解決策は1.二駅先に住んでいる同期のマチコさんかゆーこさんちに行って借りる。2.いつぞやの貸切公演で当てたVISA商品券を朝イチで駅前の金券ショップで換金してくる(笑)。どちらも実現可能だったのですが、どうにもこうにも手元に財布がないことが不安で(会社に置いてあるんだよね?どこかで落としたわけじゃないよね?)(心配性)、結局会社(都内)→歯医者(地元)→会社(都内)(休出)という動線を描いてきました(元気だな)。
 で、歯医者(隣駅)に行ったついでにそこの某眼鏡屋で働いている大学時代の友達に会って視力を調べてもらって(免許更新が近いので)、そこから会社に行く路線上に夕雫嬢の働くお店があったのでお昼食べに行きました。はからずも、「はたらくともだち」の姿を見て、なんというかはたらくことは尊いなぁと思ったのですよ。そして会社に行って小郷さんと「今日も働いてますか?」とメールでエールを送りあって(最近の恒例行事)(笑)……ああ、働くおねえさんたちはがんばっていますよ、昼間のパパはちょっとちがいますよ、昼間のパパは輝いていますよ、光ってやがりますよ!輝いてやがりますよ!(何か違う)
 ナパームスクエアははたらくおねえさんを応援しています。



[今週のタカラヅカ(私にとっての)]

・月組スカイレポーターズトーク、ちょうどテレビをつけたら映っていて、瞬間「家庭教師(すえちん)とかつての教え子(のぞみ先輩)」に見えました。なんというか、敬語とタメ口織り交ぜつつ話をしているのぞみ先輩がやんちゃな大学生でかつての家庭教師をオトしにかかっているように見えてなりませんでした。なんというか(二度目)あの頃先生はすごく大人に見えたけれど、僕はもう先生と同じ「オトナ」だから。みたいな?ちなみにあの頃とはすえちんが大学生、のぞみ先輩が中学生です。その頃はきっとのぞみ先輩はまだすえちんのことをなんとも思っていなかったのですが、ばったり再会したら途端に目に入ってきたみたいな?ってことをえんえんぐるぐると考えてしまいました(そんなこと考えるのむっさんだけだ)。ああ、こんなところにもかけざんがあるなんて、タカラヅカって深い(そんなこというむっさんの業が深い)。

・宙コパの稽古場映像とナウオンをざっくりと見ました。あー、右京さん出ているんだーなレベルでしか宙コパに対しての感度は低かったのですが、眼鏡をかけた右京さんが写った瞬間に「やべえ!俺、また行くべきものを逃したか?」と焦りました(ええ?)。あとあたしの天羽珠紀君(言ったもん勝ちだ)がちょこちょこ写っていて嬉しかったです。去年のプチジャルダンからお気に入りです、彼、いいよねー。
 ナウオンでトークをするカッさんがなんだか愛おしくてしょうがなかったです。
 で、博多座先行でうちわが売られるらしいです。えー?タオルじゃないのー?でも今まで博多でうちわってアイテムなかったよね?つうか「うちわ」って運動会ぐらいだったよね?なんだ、事業部的には宙組は公演じゃなくてやっぱりライブなのか(笑)。キャトルのグッズも出ましたね。なんというか、非常にらしいなぁ(笑)。




 時間がなーい。本当はアンケートのレスポンスをちょこちょこやっていきたいのですが。ちなみに今、私の一日24時間(平日)から勤務時間と通勤時間と睡眠時間を除いたら3時間しか残りませんでした。ひゃー、本公演の公演時間(休憩込み)より短いよ?(笑)。
 引き続きアンケートは行っております、私のこの3時間のテンションをあげるためにもご協力お願いしまーす(赤い羽根共同募金コス)
<突然ひらめいた>
 「黄色い羽共同募金」ってのはどうかな?(何するの?)(募金をするととなみ(つうかローラ)が頭の黄色い羽を引っこ抜いてくれます)(でもその羽はいっこしかないよ?)(そしたらもちろん大真鳥が現れて自分の羽をひっこぬいてくれます)(はげちゃうよ?)(そしたらそこにしぃちゃんが現れて全身鳥肌な大真鳥に「蒲の穂にくるまれるといいよ」とやさしく諭してくれます)(それ因幡のしろうさぎじゃないのか?)。
 カッコ書きから発展して、コパの時のとなみの引っこ抜かれた黄色い羽は、ピアノの上に置かれて、それを大真くんが大事に楽譜に挟んではけます。それを見て「あいつ、あつめて自分に植毛いや植羽するんだぜ?」と盛り上がったのを、今突然思い出しました。</ひらめき>


 まとまならいまま終了。いっそ強制終了(笑)。



2006年07月26日(水)
M!


 コムバトロス青年館楽映像を見ながら、いつものバウ先行公演なら、やんちゃしたかもなぁと思……いやいや。
 しかし、アルバトロスは南へいってしまったのでね(おじさま口調)。
 で、オギー作品に出てくる「鳥」つうか「鳥音」てすごい卑怯にぐわっときます。バビロンの時の鳩の羽ばたき音とか、ロマンチカの蒼の洞窟のカモメの鳴き声もぐわっときた。でアルバトロスでもやっぱり「鳥音」がしていて、それに朝からぐわっときたんです。うう、オギーめ……(それだけの話ですよ)(涼さん声)。


2006年07月23日(日)
今、我が家に必要なものは猫村さんだと思う


 久しぶりに土日休みでした。どーにもこーにも身体がねー。でそうやって身体にアラートが出るのは私的にはいいことなんです。身体が丈夫とういうか身体に根性入りすぎてなかなかそういうアラート出ない人なんで(で、どこかで爆発する)。変な話ですが、身体が悲鳴をあげたことに、ちょっとほっとしたというか。年だな、もう若くないなとがっかりもするんですが、それはそれで事実なのでね。つうか考えてみたら先週は7日連勤だったんだよな……。
 で土日休みなら、ということで土曜日は会社の新人歓迎イベントでお台場でBBQしてきました(うちの会社は何故か新人歓迎はBBQと決まっている)。でも久しぶりに酒池肉林(違)したせいか結構酔っちゃってね……お昼過ぎには解散になったのですが、それで帰ればよかったのに、どうしても買い物したくて車できていた上司を捕まえてそこまで送ってもらって、でちょっと休憩して復活したので、買い物して帰ってきたら、想像以上にぐでんぐでんになって今日は昼過ぎまで寝てました。あー、相当疲れるわー。どれぐらいぐでんぐてんかというと、その買い物で買ったものをどこかに忘れてきてしまったことに先ほど気付いたことです……たいしたものじゃない、スプーンとアクセサリトレイにしようと思った小皿なんですが、どこで置いてきたのか全く記憶がない……。自分が心配になってきた(素)。


[タカラヅカメモ]

 農閑期なのでスカステ込みでまとめてメモ。

・今年のREVUE公式本、何か物足りないと思ったら娘役特集がなかったことだと気付きました。2003年の着物特集、2005年のウェディングドレス特集とか、ああいうのがなかったのが残念ー。娘役アンケートの部分のアクセサリー苦労話だけ拾い読みしたら面白かったです。そこから発展してグラフのDoress Pressの総集編が出たら絶対買うな、と思いました。更にそこから発展して戦国之祝祭で小郷さんはYoroi Pressをやればいいと思いました(鎧のディティール図解特集)(私すごい見たい)(私信はよそでやりなさい)。

・久しぶりにスカステをつけたら宙組新公トークおまけ(?)のネバセイ映像でした。あれ、いいよね。30分で見ごたえあるし、ニュースよりテロップが細かく出るので若手発掘にうってつけ(……)。春風君がやばいぐらいカッコよかったです。

・それに続けて月組エンカレ映像を見ています。や、これも若手発掘にうってつけ(……)。海桐望君がいい壮一帆になりそうな予感でいっぱいです。

TCAプレスの春野寿美礼さんの写真がすごくよかったので、思わず壁紙ダウンロードしてきました(笑)。で、TCAピクチャーのサイトを見ていたらこれがすごい気になりました。なに、OG限定オーディションって……。



[ナパー夢スクエア](こんな夢をみたよ)(またか)

 何やらスーパーみたいなところで、天井からぶら下がる通路ごとの案内板?プレート?(イメージ的にはコミケのブロック案内みたいなやつ)(伝わらない)にすべて小郷さんが描いたいろんな大真くんが。なんか今までの大真くんを振り返る?みたいな感じで。意味がわからない、と笑い飛ばしたいけれど、微妙にサヨナラモードな夢だったなぁ。
 小郷さんが描くいろんな大真くんは大百企画で見られると思うので、たぶんそこが正夢なんだと思います(笑)。


 残った仕事をします。

[雪組全ツメモ:壮一帆さんがイジれないぐらいに素敵だった件について]

 全ツの壮一帆さんはホント素敵でした。はじまる前はもう98%な確率で面白おかしくイジる気満々だったんですが(酷いや)、のこりの2%の大逆転、いやー、良かった、すごく良かった。アンドレとしてどうかは私は判定できないのですが(盲目だな)、ただ今回の最大の勝因は「いつもの壮一帆臭を完全に消してきた」ところにあると思うんですね(どんな臭いだ)。あのいつもの挙動不審さとかヘタレさとかオヤジさとか「〜でしかしぃ!」が全く、一切、見えなかった(いや最後のは捏造だから普段から見えない)。なんだやればできるんじゃないか!(そしてちょっぴり寂しいとも思っています)(あー、むっさんウザいー)。
 壮一帆さんのアンドレは「オスカルの傍にいることが全て」なアンドレだなぁと思いました。あの、オスカルがジャルジェパパに平手打ちされて、女座りになるところにアンドレが駆け寄る場面があるじゃないですか?あの場面ってアンドレ役者にとってプチ見せ場というか、「いかにオスカルに対して思いをかけるか」っていうのがポイントだったと思うのですが(と言うのを役代わりアンドレズの時にそれぞれのメイトの皆さんが○○ちゃんのアンドレはこんなことしてた!って盛り上がっているのを見て思いました)、それじゃあ壮一帆さんのアンドレは何をするのかなぁと思ったんですが、これが何もしなかったんですよね。ただ、オスカルの傍にいた、よりそっていた。ただ、そこにいた。それがロザリーに「愛する人の幸せを願うこともまた愛すること」「傍にいるだけでいいんだ」と言った壮アンドレにすごく説得力を持たせし、その後毒殺に走ったアンドレにも説得力があったというか……。壮アンドレが毒殺に走るのは「ジェローデルにオスカルをとられる(嫉妬)」というよりは「ジェローデルとの結婚により自分の居場所が奪われる事への恐怖」に見えたんですね。言ってみればアイデンテティーの崩壊。そりゃー毒殺に走っても仕方ないわーと初めてアンドレの毒殺のくだりに納得してしまいました(今まではオスカルを愛する余り毒殺に走る、と言う思いの強さとある意味の哀れさに同情していたというか)。それだけ「オスカルの傍にいることが全て」なアンドレでした。それが逆にアンドレに求められる包容力とかやさしさを感じさせました。よかった、壮一帆さんのアンドレはとても良かった。


 とはいえ「オスカルの傍にいることが全て」っぷりがすごすぎて、正直今宵一夜が摩訶不思議な空間になったと思いました。いや壮アンドレは「オスカルの傍にいることが全て」だからそれ以上のことは求めていないと言うか納得ずくじゃないですか?あんなに水オスカルが自分の思い(とエロス)を発露しているのにアンドレ気付いてないじゃないか?と思わせたと言うか。「死ぬまで傍にいてやるぞ、じゃおやすみ」ってそのまま部屋を出て行ってしまうんじゃないかとマジで思っていました(笑)。
 ああもう正直に言う、私、壮アンドレがどこで勃ったのか全くわからなかったんだよ……(座布団頭にして防御体制)。なんというかちっとも準備できてないのに押し倒しちゃったよおい!みたいな…………ごめんなさいごめんなさい。でもそれが私的には不思議とある種のロマンスすら感じさせたのです。「オスカルの傍にいることが全て」なアンドレはオスカルと一緒になる手段はなんでもいいだな、って。ふたりがひとつになれれば、その手段は別に男女の交流(……)でなくてもいいみたいな?まぐあう、と言うより食らいあう、みたいな?原子レベルで溶け合う、みたいな?(それがロマンスなの?)(いやだから摩訶不思議な空間だったと)……いやあ、壮一帆さんって鬼体質だなぁ(ええ?そんなまとめ方?)


 壮一帆さんの薔薇タンは「主将!いつから部、変えたんですか!!」とびっくりしました。あの壮一帆さんは剣道部じゃない。つうかここで言う部は部活の部というか事業部の部かもしれません。おでこにネクタイが見えましたよ。中央にいる壮一帆さんはみんなに盛り立てられていると言うかみんなを乗せてあおっているというか(笑)。いやー、壮課長の部下のモチベーションを上げる術(今月のプレジデントで特集されていました)(嘘)を間近に見させてもらって俺、ちょう勉強になりました(何キャラだ)。
 で、ようやく壮一帆さんの何がおかしいのかようやく気付きました。あの人、何の前触れもなくいきなりテンション上げてくるからおかしいんだよ。星組薔薇タンは最初から最後までテンションあがりっぱなしなのに、壮一帆さんは最初しれっとしているくせにいきなりガッっ!って上げてくる(それこそ星組レベルに拮抗するイキオイで)んですよね。あー、おかしいやあの人。そういうとこ、大好きだ。


 以上、長き渡って連載してまいりました、雪組全ツメモもこれにて終了です。いやー、やっぱり期間をおくと失言が多くなりますね(って言っても思ったことには変わらないのだからやっぱり期間をおかなくても失言は失言だよ)(やっぱり?)。


2006年07月18日(火)
陰腹を切る準備


 六実さん、創立記念日(違)間違えてた……ッ(ナパームスクエアの創立記念日は今日18日です)




 早速のアンケート回答ありがとうございます。やっぱりアンケートはしごとまつりのときにするに限るね!(狙うな)でもほんと、励まされたり癒されたりしています。
 ためないように随時こちらでレスポンスしていきたいなぁと思っています。




2006年07月17日(月)
ぐるぐるぐるっとまるめて


[ナパームスクエア3周年]

 予告通り、ナパームスクエアは本日で3周年です。おめでとうありがとう!(六実さん自己完結しすぎです)
 なんだかほんと時が流れるのが早いなぁ……ちなみに三年前のこの日、王家のムラ初日だったんですよね。何はともあれいつもありがとうございます。
 さて、ご挨拶等ひっくるめてこちらに。うっとおしい感じにアンケートも行います。ぜひぜひご協力くださいませ。

 ナパームスクエア顧客調査2006


 あわせて、すごい久しぶりにリンクを更新しました。そろそろ不親切だろうということで(笑)夕雫嬢の「be awake」さん入りましたー。数少ないというか唯一の金平糖仲間です(抱擁)。彼女とは普通にオフで知り合ったのですが、自分と同じ「書く人」であった事を知った衝撃は今でも覚えています。オススメです。
 しかし昨日夕雫嬢とセーラームーンの話をした時、放映当時彼女がしょうがくせいだったと知って愕然としました(あたし高校生、いっそ大学生だったよ……)。


 たぶんまたあとできます。


++++++++++

 スカステニュースを見ていました。な、なんかコムバトロスがどえらいことになっているような(素)。スカステにかかるのを待ちたいと思います。
 で、本日の特集が巴里祭特集でした。99年から2002年までのものをダイジェストでご紹介……ってほんとに2000年って映像媒体劇団が持ってないんだね(素)。ちぇー。2001年がちゃんとかよまと漫才まで紹介されていて「よりによってそこかよ!」とツッコみ、タマオ先生のインシャラアは出せても夢輝さんのインシャラアは出せないんだなぁと半笑いになって、そして2002年のに壮一帆さんが出ていたのに「ひゃあ!」となって慌てて引っ張りだして見てしまいました。面白かったです、色々と。しかし2002年ってありえないメンツですよね。男役だけでも貴城立樹未来壮天勢聖音月て!すげえなぁ。いづるんの男役にちょっと惜しいな、と思いました。今の娘役アマセも嫌いじゃないけれど、いづるんの男役は背が低いことが本当は何の弊害にもなっていなかったんじゃ……ごめんなさい、管轄外でした。で、その一方で「壮一帆さんはいつから横山になったのか」を検証していました。これは管轄内だと思うので謝りません、いやその前にそろそろ怒られる「怒るでしかしぃ!」(本当に怒られます)。
 で、更にそこから発展して星組脳内巴里祭が開催されまして。
 とりあえず紫君は性別不詳な感じで「ろくでなし」を歌うといい、しぃちゃんが朗々と「ラ・マルセイエーズ」を歌うといい、それからと色々考えていったらインシャラー枠に水輝涼と決まった時点で全ての思考回路が止まりました(笑)。
 で、大真くんに「愛の賛歌」を(ええ?)。なんというか「ああ!フランスのシャンソンって日本で言うところの演歌なんだ!(ひざうち)」って感じで歌うといいと思います。……つーか、巴里祭で耳にする定番シャンソンを片っ端から歌わせたくなったんだよね……いや、歌の技術どうこうじゃなくてさ、無駄に情感込めてハートフルに苦悩しつつ歌ってくれそうじゃん……ちょっと大きいこと言い過ぎた。アンタどんだけ大真みらんさんにドリーム抱いてんだ!……ごめん、今まで黙っていたけれどじゃあ一生黙っていろ!(新ネタ)(うけませーん)。
 というわけで、星組脳内巴里祭は、「シャンソンを言語で歌う湖咲ひより」というオチがつきました。「ぱーれもーだむーる」すげー!フランス語なのに全部ひらがなになっているよ!(笑)


 そんなことを考えながら東宝にいってきました。本日のステータスはたからづかがだいすきなおねえさんです(笑)。



[暁メモ]

 あ、あのすごく面白かったんですけれど(よわよわしく挙手)。お芝居だけもう一回観たい(ええ?)。
 いや最初はちょっとかったるいなーって思って何度も時計見ちゃって、つうかわんさと出てきた月娘捕獲に夢中になって「すみません!今カエサル先生の話聞いてませんでした!」(お前廊下にバケツもってたっとれ!)な状態だったんですが、カエサルが死んでからが俄然面白くなってきました。でもこの面白さは歴史劇としての面白さなんですよね。暗殺後の演説で、民衆の心を掴もうとして、まずはカエサルを称えよう、と言うブルータス、それに従うふりをして「ブルータスを称えよう」と言ってから言葉を手繰って、民衆の感情の流れをもっていったアントニウス、そして保身の為にオクタヴィアヌスを立てるアントニウス、カエサルの意思を継ぐために今はアントニウスに従うオクタヴィアヌス、ブルータスの人気を利用しようとしたカシウス……うまくまとまらないんですが、そういう風に人物のせめぎあいというか、野望の競り合いというか、そしてそれは歴史上の上で何度も繰り返されてきたこと、きっと第二のカエサルも第二のブルータスも現れるであろう……つたわんないでしょうが、とにかく面白かった。歴史オタクとしてアレはありです、ほんと面白かった。
 で、今回何がよかったかというと、キムシンの余計な思想が入っていなかったからじゃないかなぁと。いつもはそういう「歴史」に自分の思想(これが正しいだろう!と押し付ける主張)が入っていて、私はそれがどうしても受け入れないんですが、今回は歴史そのものを切り取ることに従事した、みたいな?最後にキリホク漫才で「(カエサルが正義かブルータスが正義か)まだ結論はでていないんです」と言ったのが、一番すとんと落ちました。そう、歴史を評価するのは我々の、というか宝塚歌劇団演出家の仕事ではないよね?って事で。でもそうやって歴史を素直に切り取ったらその結果タカラヅカではなくなってしまったかなーというのも否めなくないのですが(笑)。
 スカステでダイジェストを見ているときに連呼されていた「えらいえらい」「あいしているあいしている」、実際舞台上でもすごく軽々しく謳われているけれど、でもその実は深いと思いました。上手くいえないのですが。
 やー、歴史物として面白かった。ほんともう一回観たい。


 で、細かい話はさておき、今回舞台を見ながら真剣に考えていたのが「どうしてアサカナからは高度成長期の文化住宅に住んでいる典型的夫婦の匂いがするんだろう」という事なんですが、ほんとあいつ「俺の為に毎朝味噌汁作ってくれ」がプロポーズだぜ!と思っていたらまんまと前作の観劇時にもおんなじことを言っていました(ぎゃ!)(そしてそれをガッサリ忘れているあたり)や、でも二度も思うんだから、私の中では間違っていないことなんだと思います。なんだろう、瀬奈君の旦那力(だんなぢから)と言うべきかかなみちゃんの妻力(つまぢから)とでも言うべきか……。っていう考察は始めると戻ってこれなくなるのでやめておきます。とりあえず、前に言った事を忘れるぐらい管轄外な奴が言っている話だと思って、あんまり怒らないでください(頭下げ)。

 あ、あと無駄にビジュアルがRPGでびっくりしました。ほんと関係ないから!そのヅラローマの平和とか全然関係ないから!(笑)。セナゾラが並んだときが最高潮で思わずコントロール握る手に汗かきました(握ってない)。きっとこのゲームのコマンドには「たたえる」とか「あいする」とかあるんだと思うよ?



[れ・びじゅー・ぶりあんじゅわいよくちゅーるまきメモ(なんか混ざっている!)]

 ショーの話なんですが、とはいえ細かい話をする以前にショーの後半から真野すがた君に持っていかれました。月組見るときは何気に彼がオペラポイントなんですが、つうか今回「真野すがた御乱心」でした。殿中でごさるー!殿中でござるー!っていうぐらいクギヅケ。いやあ、あのヘタレっぷりと挙動不審ぶりとよっぱらいぶりに惹かれて見守ってきたんですが、すんごいいろんなもの撒き散らすようになりました。すごい獰猛に男役していた。うわー。この時期に真野君が花組にいくのは、適切かもしれない。行って暴れてくるがいい。と思ったら花組には壮一帆さんもいらっしゃるんですよね……どうしよう、あたしのなかでその並びがすごく面白くなってきた!お気づきかとは思いますが、壮君と真野君、私の中では同じカテゴリなんです。花組すごいことになるなぁ(主にそれを観ている六実さんが)(笑)。






 で、結局帰ってきてから巴里祭2001も観たんですが、いっ、いっ(インシャラーが今見てもすごい破壊力だと言いたいらしい)。あーもう無理!成仏なんて無理!あんな人にとっつかまったんだからこの先ロクな人生歩けないから!もうあきらめようぜなあ兄弟!(誰だよ)。

 と、思ってしまったようだよ?(他人事のように)


2006年07月16日(日)
僕の、世界の中心は、僕です


 昨日も今日もステータスははたらくおねえさんでした(ぐにゃー)。
 まあ、割と元気なのは、一度史上最高にオチてしまったことがあって、でもそこから這い上がってきたことで、ちょっと乗り越えた感があるからかもしれません。で、マチコさんに「(這い上がってきたことで)なんか変な自信がついたみたいよ?(元気モード)」と言ったら「いやでも根本的な問題とか状況は全く変わってない(改善されてない)んだから、それ絶対後で反動くるって(心配モード)」と言われました。……う、うん(笑)。
 今はとにかく時間がないのがつらいです。身体も休ませたいけれど、でも精神的にも元気になりたい(=萌え)(ええ?)。でもおうちの事もしなくちゃいけないのよう。炊事はパスできても掃除洗濯はなくならないのよう、どうして体重が増えるのよう(どさくさにまぎれてぼやいてみたよ)(笑)。






 忘れてないでしかしぃ!(無理やりすぎる)


[雪組全ツメモ:ロザリーが変態でなかった件について]

 そろそろうろ覚えなんですが(やっぱり忘れているんじゃないか)、雪全ツ版のロザリーはちっとも変態じゃなかった。あのロザリーは安心して見ていられました。
 アンドレに諭される場面が増えていたのがその要因として一番大きかった(そしてそれに説得力があった)のだと思いますが、前にも言ったように水オスカルのまんが的偶像色が強かったせいもあります。なんというかフツーにロザリーがアイドルにあこがれる女の子、いっそ「タカラヅカにあこがれる女の子」にダブって見えてしょうがなかった。というかまるきり「夢見る乙女」でちょっと身につまされた部分もあったり……いやいやいや。
 本公演版で、革命前夜にロザリーがオスカルの元を訪れた場面が、私的にはどうしても納得できない、というかロザリーがどうやって納得したのか?想いの終着点、いっそ捌け口(ぐわ)を見つけたのかさっぱりわからなかったんですね。わからなかったから、ロザリーの自己完結、自己満足、自己倒錯「このおなかの子はオスカル様の子です!」に見えたのですが(笑)、全ツ版はその「想い」に終着点が見えました。
 全ツのロザリーは「オスカル様が女でも好きなんです」という論理じゃなくて「オスカル様がこの想いを受け止めてくれる訳がない」という点で悩んでいて、でもそれを水オスカルが受け止めてくれたという図式なんじゃないかなと。これは水オスカルが女とか男とか言う以前に「オスカル」だったという点にもつながるかと(いろんなものがつながります)。そうやってただ、受け止めれくれたというだけでロザリーの想いに終着点が出来た、想いが通じただけでロザリーは満足したんじゃないか、そんな風に見えたんです。
 バスティーユで民衆に寝返ったオスカルを見つめるロザリーがすごいきらきらしていて、そのまなざしの先のオスカルがアイドル(偶像)からヒーロー(神)になったと思ったんです。最初は単なるあこがれ。けれどもそれが崇拝という男女すら越えた想いになったんじゃないかな、と。ある意味ロザリーの想いは純粋、いっそ純正だなぁと。
 もうひとつ。ちゃんとロザリーとベルナールが夫婦に見えた、っていうのも大きかったです。これは、なんでなんだろうなぁ……いやだってハマコと悠なお輝お兄様のかもし出すものにそれほど違いは(ごにょ)。ただ本公演でもちゃんと夫婦として成り立っていたはずなのに(マイカゼはちゃんとそう見せていたはずなのに)、ちょっとした脚本や出演者の絢で(なんだそれ)見えていなかったのかなぁ……。
 全ツ版のベルナール夫妻は「二人してオスカルの話ばかりしてそう」な夫婦で面白かったです。「お前はいつもオスカルの話ばかりだな」「あら、あなただって誉めるのはオスカル様ばかりで」みたいな?(笑)。
 印象的だったのが、オスカルが死ぬ場面。泣き叫びながらオスカルに近づこうとするロザリーを抱いてとめるベルナール。ロザリーは必死でオスカルを求めているのに、でもその手はしっかりと、自分の腰を抱くベルナールの手の上に置かれていたんです。それがまるでロザリーがベルナールを跳ね除けようとしつつも「お願いあなた、わたしをしっかりつかまえていて」とベルナールにすがっているようでぐっときました(これは私がみていないだけで本公演でもやっていたのしらね?)
 いずれにせよ、マイカゼの娘役力ってほんとおおきいよな、と思いました。それが今回の脚本の改良で遺憾なく発揮された気がします。

 ボレロのマイカゼは「あ、このひとROSSOさんの奥さんだった」と痛いほど痛感(笑)。すごい攻めまくってました。ほんと見ごたえあった。


 壮一帆さんの話はまた今度。
 時間を置いた分、簡潔に話せるはずなのに、なんだこの長文は。



[伝書鳩返し]

・時期はずれのフェットSSに反応ありがとうございました。いや最近ほんとあんまり反応ないもので(事実)心底嬉しかったです(本音)。

 >読んで涙が出ちゃいました。

 一瞬SSを指しているかと思い「わー」と喜んだのですが、でも「待てよ?もしかしてぬこ育てようぜサイトの方か?」とちょっと不安になりました(笑)。私間違ってませんよね雑煮せんぱーい(聞くな)(いつもありがとうございます)。





 明日のステータスはたからづかがすきなおねえさんの予定です(笑)。


2006年07月12日(水)
にゃーとリアルに鳴いている


 ココ行きたい。あとココを読むのに夢中になっています。



 隙があったので萌えておきます。


















[フェットアンペリアルSSそのよん](ええ?)


「男の子は、父親の背中を見て育つというけれど、お前はウィリアムの背中を見て育ってしまったんだなぁ」
 最後に父はそう言って、僕が陸軍に入るのをしぶしぶ許可してくれた。父は僕を自分と同じ外交官にしたかったようだけれど、幼い頃からあこがれていたウィリアムおじさんと同じ仕事をする男になる、は僕の幼い頃からの夢だった。子供が夢をかなえたのだから、ちょっとは喜んでくれてもいいんじゃないかと僕はすこしむっとした。むっとした僕に父は、更に大きなため息をついて、部屋から出ていった。
「あれでも、心配しているのよ」
 隣で何も言わずに聞いていた母がそう言った。しかしうちの父は相変わらず子供みたいな人だ。そんなあからさまに拗ねなくたって、って子供に言われてどうするんだ。僕は、心底、父の背中を見て育たなくてよかったと思った。
「もう、ウィリアムおじさんと呼ばないようにね、それから……うん、そうね、なんでもないわ」
 何かを言い淀んだ母に、僕はそんなことわかっているよとやはりすこしむっとしてかえそうとした。しかし母は、何故かひどく寂しげな、いや悲しげな顔をして僕を見たから
「シンシア!僕のステッキどこ!」
 階下から父の声がした。明らかに機嫌の悪い声。そうやって母を困らせる父はやはり子供だと思った。母は僕に軽くキスをすると、そのまま父の元へと降りていった。


 かくして僕はウィリアムおじさん、いやワルシンガム閣下付きの士官となった。ウィリアムおじさんことワルシンガム閣下は僕の父の古い友人で、僕の家とは家族ぐるみのつきあいで。もっともワルシンガム閣下は独り身で、それもあって閣下は僕の事を実の息子のようにかわいがってくれた。そう、だから僕が軍人になったのも至極当然のこと。
 仕事はつらい事も多かったけれど、楽しかった。閣下はとても厳しかったけれど、僕の知らないところで僕をフォローしてくれていた。やっと軍人稼業が板についた頃、僕はひとつの決断を迫られた。
「エージェント?」
 僕はその時初めて閣下の本当の仕事をしった。そして父の仕事の影にそれがあることをしった。僕は迷わずそれに従った。
 最初の任務を終えたときに、僕は初めてどうして父があんなにまで反対をしたかをしった。そしてどうして母があんな顔をしたのかをしった。
 仕事から任務へ、それはとても厳しいものだったけれど、閣下に従いたいと思う気持ちが強く、またやりがいもあるものだった。何より「エージェント」という立場からしった「ニール・ハマンド」という人が僕の父であることが、何よりも誇らしかったのだ。無論、これは父には言わないでおく。
 「エージェント」になって、任務について、僕は初めて父を尊敬したのだ。


 ただ僕にはひとつだけ、その父についてどうしても気になることがある。
 父は、口癖のように閣下に言っていた。「そろそろ結婚したらどうだ」と。けれども僕は幼い頃から、いや幼い僕ですら、閣下には「忘れられない人」がいるのだと知っていた。その人の名は「エンマ・クラッチ」。どういう人かはよく知らない。ただ閣下がおそらくは一生独身を通そうと決意したほどの、ひと。そんなことは子供の僕ですら大人の会話の端々から察しているのに、父はことあるごとに「結婚はいいぞ、君もどうだ」と。失礼というより、余りにもデリカシーがないように思えた。閣下はいつもそれを笑って聞き流していたけれど、僕はそれを聞き流せなかった。長じるにつれてそんな父に違和感を、いっそ嫌悪感すら覚えていた。父が口を酸っぱくして言う、英国紳士の名にふさわしくないではないか、と。
 一度、僕はそれを母に聞いたことがある。わざと父がいる前で、ねえ母さん、父さんのあれはとても失礼なんじゃないかと。母は少し間を置いて、少し考えてから、短く言った。「そうね」と。僕が尚も食い下がろうとすると、母は少しだけ笑ってから
「そうね、でもおとうさまは昔から嫌なやつだったから」
「え?何?僕、そんなにやなやつだった?」
「さあ、どうかしら?」
「ねえ、シンシア?どういういみ?それ、本心?ねえってば」
 母はそのまま台所に戻っていき、父はそれに子供のように何?何?と聞きながらやはりその場を去っていってしまった。まったくもって、やはり僕の父は子供ようなひとで、と今思い出しても呆れてしまう。
 父も母も答えを出さないなら、僕は閣下に直接聞きたかった。そしてできるなら僕が父の代わりに詫びようとも思っていた。けれどもそれは僕の父の恥を晒すような気がして、なかなか聞けなかった。そしてあの時少し間を置いた母と、そして後になって気付いたあの時何も反論も弁解もしなかった父がどこかひっかかって、僕には何も言えなかった。


 閣下付きになってからずっと、閣下の午後の散歩の共をするのは僕だった。パリの街角をまさに「散歩」と言うにふさわしい風情で歩いていく。けれども僕は「エージェント」になってから、それが「調査」であり「視察」であることをしった。午後の陽だまりを愉しんでいる風情の閣下が、その目の奥でどれだけの情報を仕入れ、判断しているのかをしったのは、それが僕にとって「訓練」であることに気付いてからだ。
 『散歩』のルートは決まっていない。閣下は歩きながら、僕に聞く。「何か変わったことはないかね?」と。僕は最初はそれを僕自身の話、あるいは僕の両親の話かと思っていた。「変わりありません、父も母も元気です」。今思い返すと顔から火が出るほど恥ずかしい。閣下はもう一度今来た道を戻ると、僕に「変わったこと」を全て諭していった。
『角にあるカフェが工事中だ。労働者は皆外国人だ、ロシアなまりの言葉だね』
『あのベンチにいつもいる猫がいないのは、餌をやる向かいのアパートの老婦人がなくなったからだ』
『浮浪児が増えているね』
『八百屋の林檎の値段が去年の倍になっている。海路で事故があったからだ』
 僕はただ目を丸くするだけだった。そして僕はそれから『散歩』の度に試される。だから血眼になって僕がその『散歩』に従うと、閣下はそれを窘めた。見るのではない、感じるのだよ、悟るのだよ、と。
 『散歩』のルートは決まっていないけれど、『散歩』のポイントは変わらなかった。ブールヴァール、カフェ・アングレ、駐仏英国大使館の庭園……閣下は同じ場所でも毎日違うだろうと僕に問いかけ、僕はその毎日違うものを必死に感じようと、悟ろうとしていた。
 ただひとつ、同じ場所で同じことがあった。それは閣下だった。上手く言えないけれど、その場所で閣下はいつも同じだった。変わらずに、何故かいつもすうっと目を細める。違うものを探していたからこそ気付いた、毎日変わらない閣下、毎日同じ閣下の日課。
 午後の陽だまりの中で佇む閣下に、僕はいつも一瞬だけ、毎日変わらない瞬間を感じていた。その瞬間に僕は入り込めないと……
「閣下、」
 その瞬間、閣下に何か黒い影が掠めた。僕は他国のエージェントかと思いとっさに閣下をかばったが、すぐにそれが太陽を掠めて飛ぶ鳥の影だと気付いた。
 とたんに僕は口走った。
「閣下、僕の父は余りにも失礼じゃないんでしょうか?」
 例の話だ。その話を口にしたのは、自分の勘違いが恥ずかしかったことと、何より閣下のその誰にも入り込めない、瞬間と空間を侵してしまったことから生まれる気まずい沈黙をさけたいから。
 何よりも、僕が閣下の瞬間と空間に足を踏み入れたとき、いやまさかそんなはずはないけれど、閣下が泣いているような気がしたのだ。
 何かしゃべらなくては、ととっさにでたのがその話題だった。閣下はすぐにいつもの閣下に戻って「何が?」と僕は優しく問いかけた。
 仕方なく、僕は長年の疑問と父の恥を晒した。閣下、うちの父はあまりにも失礼です、閣下にその……そんな閣下に結婚しろだの、子供はいいぞだの、家庭が一番だだの、閣下、父の非礼は僕が詫びます。
 閣下は一瞬きょとんとしていた。そして大きな口をあけて笑い出した。
「閣下、」
「いや、なに。君がそんな事を気にしているとは思いも寄らなかったのでね」
 こらえきれないとばかりに閣下は笑う。こんな風に笑う閣下は初めてみた。
「いや、失礼……君の気持ちはありがたくいただくけれど、それはまったくもって杞憂だよ」
「でも」
「少なくとも私は気にしていないよ。それにね、私はニールが、君の父上がそう問いかけてくれることに感謝をしているんだ」
「感謝」
「……ニールはね、そう言って私に投げかけてくれているのだよ。『それでいいのか』『それでいいんだな』」
「……」
「『それで、いいな』」
 閣下はまた目を細めた。何かを思い出したようだった。そして
「今夜、空いているかね?」
 話の続きはその時に、と閣下は言った。君に話しておこう、このままニールが「英国紳士の風上にもおけない」と君に言われるようではかわいそうだ、と。
 僕が訳のわからない顔をしていると、閣下は笑った。
「なに、年寄りの思い出話につきあってもらうだけさ」


 その日、母は朝早くから出かけていった。朝露に濡れて戻ってきた母の手には、通りの花屋で買ってきたアマリリスの花束があった。すぐに持ち出せるように、と玄関の脇の花瓶に包み紙のままさしこまれた。
 父が夕べ僕に言った。明日は『ウィリアムおじさん』を我が家の食事に招待するから、と。
 その日はとても晴れた気持ちのよい日だった。閣下のお供をしていつもと同じ『散歩』をする。いつもと同じ場所を通って、そして最後にちいさな広場につく。
「……」
 遠くにあると思った劇場が意外に近いのか、何か音楽が聞こえてきていた。午後の陽だまりのなか、閣下はいつもの空間と瞬間に身をひたす。その日、僕はいつにもましてそんな閣下に近づけなかった。
 コーラ・パール、そしてエンマ・クラッチ。
 この場所が、いや全ての場所が閣下にとっては、かの人が在ったところであり、今もまた在るところなのだと、それを僕はもうしっていたから。
―ニールがあの時『それでいいな』と言ってくれなければ、私はあの時あの場所から動けなかったのだよ。そして今も『それでいいな』と言ってくれるから、私は……
 ここにいるのだと、ずっとずっとここにいるのだと。
 午後の陽だまりのなか、僕は何故か涙が溢れてきた。
 ふと、隣を誰かが通り過ぎた。父だった。
 父は閣下に近づき、けれども近づきすぎずに、じっと閣下を見守っていた。閣下がそれに気付くと、父は一歩足を進めた。閣下が笑うと、父も笑い、閣下の肩を抱いた。二人がどんな言葉を交わしたかは、僕には聞こえなかった。
「前に聞いたわね、おとうさまのあれは失礼なんじゃないかって」
 僕の隣に、母もきていた。
「そうね、失礼かもしれないわね。おとうさまじゃなければ」
 僕はうなずいた。僕はしらないことばかりで、きっと今もすべてをしっているわけではない。けれども、それだけはもうちゃんと「しって」いるのだから。
「シンシア、」
 父が母を呼んだ。
「やあ、久しぶり」
 閣下が母に笑いかけた。
 母は閣下に手にしていたアマリリスの花束を渡した。
「おい、ウィリアム。今夜は時間に遅れるなよ?せっかくお前をわざわざ我が家に招待してやるんだからな」
 父が言った。
「ああ、わかっているさ」
 そして閣下は白い花束を手に、向かった。見送る僕らに、閣下は振り返り手を振った。 閣下は笑顔なのに、見送る父は泣いていた。
僕は父を抱きしめた。



-------
 ……気が済んだ(笑)。
 予告通りのトーマス君視点。そのいちが前振りだったわけです。フェットアンペリアルをみて、最初に思いついたのがこれなんです。うわもうしょっぱなからイレギュラーすぎる……ッ。
 あと余裕があれば「エージェント時代の手練手管をつかってニールの浮気をつきとめるシンシア」というのが書きたいですうそです今思いついただけです(笑)。



2006年07月11日(火)
しぃとしぃとをあわせてしぃあわせ


 萌える暇も隙もありまてん(暇あらば萌えたいのか)(隙あれば萌えたいのか)。



[ナパームスクエアさん進捗報告]

 農閑期、というかねぇ?

・コパも椎バウも舞台写真は未見です。大人買いする気満々なんですが、日比谷から遠ざかってます。
・2006年公式版も未購入。近所の本屋(おとめぐらいなら置いてある)においてあると思ったんだけどなぁ。

・コムバトロスは観ません(観れません)が、月組さんは一回押さえています。
・大真〆は全く進んでません。とはいえ目新しい企画をやるわけではなく、実は過去ログ集積なんです、私の(笑)。でも過去ログ故に何気に物理的に重い。
・で、もう潮時なので俺的花舞長安は近いうちに下げます。言うだけならタダで言ってしまうと、できればあと二編、国忠と陳玄礼のA面B面SSというのを予定していました。まあ、とりあえず書きたかったものは書けたかな、と。おつきあいありがとうございました。
・そうこうしているうちにナパームスクエアはもうすぐ3歳になります。お蔵だし企画とアンケートを予定していたのですが、こんな状況なので。でもアンケートは自分のモチベーションの為にやろうと思います。ご協力お願いいたします。
・その他いろんなものが仕掛かっていたりするんですが、なんというかほんと時間がない。


 とりあえずタスク出し(笑)。

 で、進捗管理ついでにいきなりおしごトークなんですが、今のプロジェクトでヤバいのはリスケ(再スケジュール)の必要があるのに、リスケできない(する材料が揃っていない)って事なんだと憂えています。そんな風に「リスケ、リスケ」と考えていると頭の中に明石がたくさん出てきて困ります(それは利助@厳流)。しかもウザいしな!(笑)。


 そんな感じに生きています。


2006年07月10日(月)
言の刃


 どうしてこんなに忙しいのに君はやせないのだね?(おじさま口調)



 8年間働き続けて考えて続けたのにわかりません。
 永遠のなぞなんだと思うことにします(しょんぼり)。



 しゃべりたいんですが物理的に時間がない。なのでさくっと駆け足メモ。


[雪組全ツメモ:小メモ]

・穂月はるなちゃんのルイーズがコントかと思うイキオイでドメスティックバイオレンスでした。あいつきっとツンデレ、いやきっとツンツン(そういうのもあるようですよ?)だ!二幕の出陣前で「あんたが死ぬのはいやだよう!」は裏を返すと「アンタを殺るのはあたしなんだよう!」になるんだと思います(笑)。でもかわいかった、あたしあの子好きだ。

・おっくんアランがバスティーユに白旗がー!と指差す先は上手客席。あ、あたらしいと思いました。舞台奥がバスティーユだと後方階席じゃ見えなくてがっかり、っていうのがないし、舞台の登場人物の想いが一点に集まる、っていうのは気持ちいいです。でも最初はすごくびっくりしました。「え?俺らバスティーユだったんですか?つうか俺らも参加してたんですか?すみませんオヅキ先輩!今から(バスティーユ役を)やります『うう、やられたー』」って感じで(笑)。

・コマちゃんのジェローデルが良かったです。実はジェローデルって難役だと思っているんですが(割とみんな乗りこなせてない)、コマちゃん、よかったなぁ。ほんと女だてらにがんばってきたオスカルリーダーに現れた白馬の王子様でした(あ、むっさん本気でうらやましいって思ったな?)。
 でもヅラはナシですな。つうかジェローデルが難役なのはそのヅラにあるんじゃないかと思います。なんというか誰一人デフォルトになりえてないというか(笑)。




 まーちゃんのMS、すごい行きたいなぁ……(無理だとわかって言ってみる)。



2006年07月09日(日)
84ビート



[大真当番日誌]

 小学二年生と中華街でプリン対決してきました(何それ)。もちろん待ち合わせは桜木町ですよ。……退団者メイト同士はとかく馴れ合うもののようだね(おじさま口調)。
 色々話をしたんですが、一番ヒットしたのが「MYで双璧ならば金髪と赤毛の人はSOでいいんじゃないか?」です(なぜ伏せる)。いっや、双璧までは考えたけれどそこまで考え付いてなかった、やっぱりあの人守備範囲がかぶりすぎてる……っ(笑)。そしてまた互いに当事者同士なのに「君大丈夫か」と心配しあい、次の茶会には中華街で見つけた内通辞帽子(辮髪つき)をみんなでかぶるといいよねという結論になりました(なってない、つうか買ってない)。



 っていう話をさくっとして、マイカゼ話をしたかったのですが、またしてもタイムリミット。馴れ合いでごめんなさい、でも自分が楽しかったから書いておきたいのでね(おじさま口調)(しつこいわよ)。



2006年07月08日(土)
あなたとわたしはうらおもて、とは思い上がりか


 雪全ツ横浜行ってきました。

 あの辺りはまったく私の行動範囲じゃないんですが、無駄にヘリテージング魂(覚えた言葉はすぐ使う)が騒ぎました。いちいち立ち止まりたくなるような建物群。あと海なし県育ちなので、海見ると無駄に血が騒ぎます。というか劇場のロビーから見えるあの夜景!そして県民ホールはすごく見やすかったです。うわー、いいとこだ。時間があったらもうちょっとゆっくりしたかったところなんですが。あ、あと会社からだと横浜近いね!(休出だったらしいよ)(あー)。

 で(まだ前段が続きます)、開演前にクマコさんと近況報告がてらに我々が現在直面する問題「システム開発のプロジェクトリーダーってきつくね?」を話していたら、いざ幕があいたらオスカル隊長=プロジェクトリーダー変換できてしまって止まらなくなりました。上流工程を手掛けていたコンサル会社(近衛隊)から、夜討ち朝駆け(違)な現場第一主義在野のIT会社(衛兵隊)に転職したオスカルリーダー「赴任は明日からのはずでは?」「いや事前にわかっていればいくらも準備ができる、今から君たちのレビューを行う!」(いや、レビューなんだから準備ナシじゃ無理だから!)。
 あ、あとブイエ将軍が非番のところに乗り込んでくるところは進捗遅れに業をにやして喫煙所に殴りこんでくるお客さん、って変換すればい(以下削除)。

 いいから、もう(同業者にすらウケません)。


 しごとづけですが、そんなに凹んでません。



[雪組全ツメモ:ベルばらまんがつり]

 一言で言ってしまえば「すごいおもしろかったー!」です。この面白いはネタ変換としてではなく、素直に舞台として面白かったです。ベルばらなのに!(言いおった)
 個人的な主観ではありますが、去年秋から始まったベルばらイヤー(嫌ーではない)(笑)の中では、一番脚本がまともよかったかも。少なくとも雪本公演よりは格段によくなっていました。雪本公演で気持ち悪かったところが解消されたというか。
 全ツ仕様の加筆部分が「んだよそれ本公演でもやれよ!」なクオリティ。全ツ仕様の穴を埋めたはずが、ベルばら脚本そのものの穴を埋めたとすら思え……あくまで主観なので。
 特にアンドレとロザリーの新着(違)場面が良かったです。このおかげで雪組版ロザリー(not舞風りらさん)の変態度が薄れ(後述)、アンドレ(特に壮一帆さん仕様に対して)の毒殺に走る段に説得力が生まれました(後述)。

 もう一言言うと、雪組全ツベルばらはすごく「まんが」チックでした。マンガでも漫画でもなく「まんが」。主に水夏希さんのオスカルに対してなんですが(後述)、なんか中央にいる水オスカルを見たときに「漫画から抜け出てきたよう!」ではなくて「まんがみたい!」って思ったんですね。ためしにつるっと言ってみると、すごくカリカチュアナイズされたというか(ためしで物言わないでください)。組長のダグー大佐がコミカルになっていたのとか(私はアリです、かわいいかった)、ルイーズがわかりやすくツンデレだったのとか(笑)、美穂圭子お姉さまのばあやがアランのお母さんと同一人物とは思えないほど作りこまれていたりとか。あと簡易化されたセットが今回やけに昔の少女マンガ誌の付録っぽくてかわいかったんですね、そういうところもまんがっぽいなぁと。
 あ、でもおっくんは「漫画」っぽいです。そして壮一帆さんは「アニメ」っぽいって全然伝わらないと思いつつ、ちょっとは伝わるといいなあって無理だよむっさん。


[雪組全ツメモ:水夏希さんが「まんが」的だった件について]

 ほんといつもいつもわかりにくくてすみません。
 で、水夏希さんのオスカルなんですが、意外に陽性、いっそ「ご陽気」なオスカルでびっくりしました。あんなに「愛の巡礼」を楽しそうに歌う人見たことない……ッ。なんというか、水オスカルは「自分が女でありながら男として生きているる事」をマイナスに思っていないオスカルなんですよね。いっそそれをエンジョイしているようにすら見えました。水オスカルにとって「女であること」は「アゴが長い」というのと同じ次元というか、「自分が女でありながら男して生きている事」をそれぐらい自然に受け入れているような。コスプレ、というか扮装を楽しんでいるような感じで、そこに水夏希さん本人の「オスカルやれてうれしいな」っていう宝塚スターとしての喜びがにじみ出ているのは敢えて否定しません(すごく楽しそう)。でもそうやって、男として生きている事を受け入れエンジョイしている事で、物語がすごくシンプルになったと思いますいい意味で。これは「宝塚のベルばらのオスカルは男役がやる必要は全くない」というのにも通じるというか。水先輩のオスカルは原作的な男装の麗人としてのオスカルでもなく、宝塚の男役がやるオスカルでもなく、ただオスカルという人格だったなぁと。これはすごく新しかったです。

<余談。そう思うと歴代オスカルを「女であること」を自分にとって正(受容)としているか、負(苦悩)としているかで分けることができるかもしれません。たとえばトウコオスカルや稔オスカルは「負」、水オスカルは今言ったように「正」。ちなみコムオスカルはそういうものを完全に超越していたなぁと思います。余談終了。>

 で、そんな風に異性生(そんな言葉あるのか)を受け入れ楽しんで扮装的なオスカルは非常にキャラクター性というか偶像色が高まっていました。そのおかげでロザリーの変態度が薄れていました。偶像(アイドル)故にあこがれる、という図式が成り立っていて、本公演版の「コムオスカルのくるもの拒まずぶりと話逸らしまくりぶり」「マイカゼロザリーの乙女の妄想爆走っぷり」「そこから生じる無駄に過剰なエロ曼荼羅(敢えて言う)」が全く無くなっていました。素直に「乙女の祈り」「乙女の憧れ」と受け取れました。

 ところで水オスカルからは無性に昭和の匂いがしました。なんだろう、あの昭和っぷりはと思っていたらクマコさんが「水先輩のオスカルは宝塚スターがやっているオスカルだから」と言いました。ああ!(目ウロコ)やくしゃとしてというより、男役としてというより、「宝塚スター」。すごい納得。

 で、そんな風に異性生(だからそんな言葉あるのか)を受け入れ楽しんで扮装的で偶像的なオスカルなんですが、物語の後半に向けてその当たり前に受け入れていた異性生を再認識しだしたような気がしました。もっというと受け入れるだけだった異性生が自分のツール、武器になることに気付いたというか。
 民衆の為に戦いたいと思ったとき、自分は『男』として生きてきたからそれができる。
 愛する人を失ったとき、自分は『男』として生きてきたからその死を犠牲にせずにまた(言うなれば)仇をとることができる。怒りと悲しみとを表すためのツールがある。
 バスティーユの場面で、トウコオスカルには「女だからこその力」を、コムオスカルには「男とか女とかを超えた力」を感じました。水オスカルには「異性生(男として生きている女)だからこその力」を感じたのです。すごい興味深かったです。

 だらだら言っている上に、ちっとも「まんが」の説明になっていませんが、とりあえずむっさん気に入ったんだな、と思ってもらえれば。
 しっかし、水先輩(いやチカ先輩)のオスカル、ちょうおとめだった……ッ!(悶絶)



 マイカゼの話をしようと思いましたがタイムリミットー。明日できるかなぁ。


 壮一帆さんに関しても後でじっくり。
 とりあえず今日のところは謝っておきます。ごめん!ガラスの競艇が幸せを運んでくるとか見えてないのかメガネメガネとかペガサスに馬券握り締めた姿想像したりとか壮一帆さんの持ち馬「モウソウペガサス」が出馬する夏の中央競馬トゥインクルレースで万馬券とか言ってて……(そこまで言っていたのか)。

 謝らなくちゃいけないと思うぐらい、壮一帆さんがステキでした。いつでも提出できるように壮一帆部の入部届けは書いて携帯したいイキオイです。





2006年07月05日(水)
僕らはみんな病んでいる


 近代萌えとして俄然気になります。
 ヘリテージング




[今日のオカマ](今日のZ君風味で)(連載なの?)

・宙組公演「NEVER SAY GOODBY」、「俺たちはカマラーダ」に紛れ込むオカマ(つまみ出せ!)(「ええ?アタシの事呼んだんじゃないの?」)。

・(更におごりんちに馴れ合うよ)
「一度会ったら友達で、毎日会ったら兄弟だ」(「じゃああたしたち美人三姉妹ね」)(お前男だろ!)(そういう事言うウィリーは仲間に入れてあげないもん!)(ねー)(ねー)。



 今、かなりオカマネタで食いつないでいます。


2006年07月04日(火)
僕の一生のお願いはしょっちゅうですから


 なんですと!「あ・い・うー!」はもうやってないんですか!
(情報ありがとうございました@伝書鳩返し)



 と言うわけで(昨日の続き)、今日おごりんから「パジャマでオカマ(はあと)」っていうのはどうだと言われました。ええ?それはオカマがパジャマを着るんですか脱ぐんですか?いやオカマがパジャマを着せるんですか脱がすんですか?と聞いたら「オカマが自分好みのイケメンにパジャマを着せる番組です」ああー、納得!(するな)。

 と言うわけでこういう感じです。


 そうねえ〜
 ウィリーにはジャージ
 サムには甚平
 リコにははらまきよね(おなかをだして寝ちゃダメよ)
 そしてトニーには……トニーのパジャマはあ・た・し(はあと)






 オカマのパジャマはネグリジェです。

 (いかん、楽しくなってきた)。



2006年07月03日(月)
ビター・ハーフ


 ずっと袋小路で頭を打ち続けていたのですが、今日上司がひょいと首根っこ掴んでこっちだよ、と指差したので、ようやくもとの迷路に戻れました(それでも迷路なんだな)(うん)。でも迷走でも動けなくなるよりよっぽどいいのです。
 つうかこんなに傷だらけになる前に首根っこ掴んでくれ!っていうのはもはや言ってはいけないことなのかもしれないなぁ……。ひきつづきしごと漬けの日々です。



 少し出てきた余裕で、スケジュールを組んでいたんですが、ムラの楽日が祝日なのに今日気付きました。その三連休に貴城コンがまんまとぶつかっていることにも今日気付きました。……気分的にはまだまだなんですが、とりあえずは動かなくちゃいけないって思って動いている自分がなんというか、ねぇ?(聞くなよ)


 出てきた余裕ついでに。
 マイネームイズショウコ繋がりで、OKAMAスキップ君は体操のお兄さん(すきっぷおにいさん)をやるといいよね!と思いました。脳内で「あ・い・うー!」上演(笑)。「あ!」とかやるの、かーわーいい(言ってろバカ)。
 「いろんな顔で、あいう、あいうえ『おー!』(ここだけ男声)」
 で、最後まで上演してしまったら(そらで歌えます)(君いくつだ)、最後に「女のコになりたい男のコ」と繋がってしまいました(笑)。
 伝わらない……(そりゃそうだ)。



2006年07月02日(日)
月を方敷く


 どうにもこうにも、オンオフ切り替えスイッチが壊れたみたいでダメです(気がつくとオン(=仕事)のことばかり考えちゃっている)。今までも切り替えられているとは思っていなかったけれど(仕事中(=オン)にSS(=オフ)書いてたりとかな)(こらー!)、それでも自分の心身を守る程度には無意識に切り替えていたんだなぁと、ちゃんと棲み分けてたんだなぁと実感しました。


 大丈夫、とって喰われる訳じゃないんだから(と、いつも言われる)。





 とりあえずしゃべりまするー(私にとってはとても必要なことなので)。



[宙組メモ]

 管轄外ではありますが、今日を逃したら絶対に言えなくなると思いまして。
 ちなみに宙組公演はちゃんと一回観ているんですが、感想を書いたらあまりにも不謹慎というか脇の話しかしてない自分にちょっと呆れて黙って封印しました(だって、暁×蓮水とかかけちゃったて言えないよ)(うつむき)。
 ハナフサさんの最後の公演を観ながら、ふと自分が宝塚を見始めの頃を思い出しました。何を見ても「うわあ」となっていたあの頃、「タカラヅカ」そのものスペクタクルだったあの頃。ああ、この人は誰よりも何よりも私にとってタカラジェンヌだったんだと思いました。晩年はそれを見失っていましたが、私が一番最初に好きになったトップ娘役、私にとっての「トップ娘役」とはハナフサさんだったんだなぁと。
 千秋楽中継は最後のほうだけ見ていました。なんだかすごいものがお茶の間に流れ出したな違和感もぬぐえないのですが(見てはいけないものを見てしまったような)、それはさておき、何度も何度もカーテンコールに応えながら、何度も何度もありがと、ありがとと言っていたタカオさんにぐっときました。ありがとうございます、じゃなくて、ぽろぽろとこぼれてくる「ありがと」「ありがと」、たくさんの応え切れないファンの思いに、それでも精一杯できる限り「ありがと」「ありがと」と応えているようで。

 ご卒業おめでとうございます。なんだかまだ全然実感ないんですが、というか多分このまま実感ないまま終わってしまいそうなんですが、その時は、きっとふたりはどこかで幸せに暮らしているのだと信じて物語の最後にするんだと思います(結構真顔です)。




 ひき続き今更感満載な帝国メモ。
 幸せを運んでくれるガラスの競艇ボートに会う前に(ええ?)。



[帝国メモ:宇宙開発事業団(ウィリアムの話)]

 いきなりですが、しぃちゃんで一番好きだったのが、一幕で「なんか嫌だったから」でエンマを逃げたところで、二人で踊って「ワルツはもっとうっとりと踊るものよ」での「どうやって」(説明長い)。
 ここの「どうやって」が私には「これ以上どうやって君を好きなことを伝えたらいい?」に聞こえたんですね(すごい空耳)。でもあそこはウィリアムの想いがエンマにズバンと直球ストレートに突き刺さった(エンマはまだ意識をし始めたばかりなのにズバンと)(笑)場面だと思うので、そんなにそれてはいないような?(聞くな)。それぐらいしぃちゃんの想いがぐわーっと詰まって高まってはじけそうなぐらいに「どうやって」だったと思うんですね。あの想いの込め方、いや詰め込み方がすごい良かった。

 「どうすればいい」「どうやって」はウィリアムのテーマだと思うんです。ウィリアムはどちらかといえば受動的な主人公だと思うんですよ。実は物語を動かしているのはその周囲の人たちであると思うし。でも最初から最後まで受身じゃなくて、そのウィリアムが「エンマの為にできることをする」と動き出すまでの物語なんじゃないかな。ウィリアム腰重いよ!(笑)だからそんなウィリアムのテーマは常に「どうすればいい」「どうやって」だと思うんですね。どうすればいいかもわからずに、周囲の状況に乗ってイギリスまでとりあえず来てみたウィリアムは、エンマとの出会いで「なんかいやだった」を景気に自ら動き始める、自ら動くことを覚えるんじゃないかな。アーサーとの確執をちゃんと解消するのもその「自ら動くことを覚えたから」できたことなんじゃないかなとって話がそれたー!
 で、エンマが死んで、エージェントそのものが無くなろうとする時に「ちょっと待ってください」と言うニール。エンマの死に「どうすればいい」「どうやって」と立ち止まりそうになったウィリアムに「どうすればいい」という事を示唆してやったんじゃないかな。「それでいいな」とウィリアムにひとつの回答を与えた。考えすぎですかそうですか、でも楽間際の涼さんの感情の入れ方もあいまって(前述)、すごくいい場面だなぁと。馴れ合うだけが友情じゃないというか。いやしぃすずっていいよね!(きらきら)


[帝国メモ:NASA(立樹遥さんの話)]

 今回、立樹遥さんについて私なりに気付いたことを話します。

 二回目に観たときに、細かいところはさておき、まず思ったのはしぃちゃんの場内専有力に心底ウットリしました。あのバウホールと言う空間をぐわっとわしづかみにしている立樹遥さん、なんか空気の隅々までがしぃちゃんで満たされているーという感覚。言うなれば「ミストしぃちゃん」((c)ちゃらさん)。いやー、癒されますね、マイナスイオンですね(話がずれてる)。思い返せば全ツの楽にもジェラシーの場面で会場をぐわっと掴んだ立樹遥さんにぐわっと私のこころも掴まれたなぁと……。
 そんな風に場内を専有する立樹遥さんを、全ツの時には「うわあこのひと思っていたよりタカラヅカスターだ!」と思ったのですが、今回、その力は立樹遥さんにとって実は諸刃の剣なんじゃないかなぁと思ったんです……。

 場内専有力(またしてもわかりにくい新語をつかってます)を持っている立樹遥さんは「おっきい」とも言えます。で、おんなじように「おっきい」と思うのは我らがトップスターのワタさん(類まれなる愛の広場の持ち主)なんですが、ワタさんのおっきいとしぃちゃんのおっきいは似ているけれどちょっと違うような……。
 ワタさんおっきさは舞台人としてのおっきさは(度量の広さと言うか深さというか)(どんな駄作でもどんなニンに合わない役がきてもそれなりに演りこなしてしまう、とか)なんですが、立樹遥さんの場合はなんというか、しぃちゃんそのものが大きいと言うか……伝わらないことを覚悟で言うと、立樹遥さんは場内を専有するどころか劇場そのものを包んでしまっている感覚すらしたんですね。
 立樹遥さんは、ともすれば「場所」になってしまう人だと思いました。
 あまりにもおっきすぎて、入れ物の中身じゃなくて、入れ物そのものになってしまうと思いました。
 今回の公演は、その立樹遥という劇場で皆が思い思いにのびのびと演じていたんじゃないかと。
 幕開けで軍服のしぃちゃんと燕尾の涼さんが踊る場面、あの場面がすごく好きだったんですが、最初はかけざんカウントだったのに、最後には対等に踊っているはずなのに、涼さんがしぃちゃんの胸を借りて踊っているように見えてきたんですね。立樹遥という空間で思うが様に踊っているように見えた。
 もうひとつ象徴的だったのが、フィナーレで最後に出てきたヒヅキを「出迎える」しぃちゃん……冷静に考えるとすごい新しい!と思ったんです。普通なら出迎えられるのは「主演の男役」なはずなのに。でもそれがすごく良かった、ぐぐっときた、相手役を出迎えてエスコートしてそれこそ内包してしまってそこに「在る」という佇まいの立樹遥さんは(それをやっても全然へこたれない、負けてない、しっかり存在している)、やっぱりものすごい広い「場所」であるんじゃないかと。
 すごいことだと思うんですよ、だって立樹遥さんはそこに「在る」ことができるのだから。ひとつの存在ではなく、場所として「在る」ことができる。なんてことだ、なんてひとなんだ。
 でもそれを諸刃の剣と言ったのは、それって実はすごく「わかりにくい」事なんじゃないかと。あの場内専有力、「在る」という存在感、わかりにくいんじゃないか?だって私たちは当たり前のように地球に立っているじゃないですか、それを地球と意識せずに、それと同じことで(ええー?)。


 っていうかこのテキストが最高にわかりにくい。
 中途半端でごめんなさい。でも今回の舞台が紛うことなく素晴らしかったのは、大野先生の脚本でもあるし、出演者の熱演もあるけれど、立樹遥という「場所」を作れるひとが主演だったから、っていうのもものすごく大きいと思うんです。

 言い過ぎてたらごめんなさい。
 敢えて言うまでもないんですが、しぃちゃんが大好きです(免罪符のつもり?)(いえ真実として)。






 帝国メモはこれで終わりです。と、とりあえず言いたいことは言えました。
 あとはSS書きたいんですが、多分無理だろうなぁ。無念(予告なんてするもんじゃないわね)。


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