<第一部> 超常現象
おばさん、という生き物はたまに理解を超えた行動に出る事がある。前に自転車まるまる一台分、縦に車道に出して道路を渡る機会を待っているおばさんを見たことがある。おい、そりゃ暴走族、もとい珍走団が交差点でやるこった。
そういう狂ったおばさんに遭遇した時は天災だと思って諦めるしかないのが実情で。
今日もそうだった。いつものようにエイドリアン号に乗り、あと50mで駐輪場というところ、道路の端っこで掃除をしているおばさんがいた。まあよくある光景だ。普通に道路の中央(車線はない)を走って通り過ぎようとしたその時、なんとおばはんはクルっと振り返り中央に向かってフラフラ歩いて来るじゃないですか!音聞こえねえのかこの野郎!!!!
フルブレーキ。エイドリアン号から勢いよく放り出された俺は高校球児のように豪快なヘッドスライディングを決める。しかしアスファルトは滑るのに適さなかったようだ。
数秒後、とりあえず立ち上がりダメージを確認する。スーツがボロボロになっている。足は動くが猛烈に痛い。エイドリアン号、とりあえず生きてはいるようだ。スーツをめくると肉ちょいえぐれ&でかい擦り傷。
イカレたおばはんは自分を避けてコケた事に気付いていないらしく、「大丈夫?ここらへんは滑るからあ」
殺してほしいのでしょうか。
そこで考える。この感覚は警官に怒鳴り散らした時以来、実に数ヶ月ぶりだ。
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このばばあに絡んでも、狂っているとはいえ歩行者扱いだし速度超過という落度がこちらにある以上は警察だの病院だのの手間をかけるだけこのばばあから毟ることはできない。
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あまりの痛さに答えを弾き出すのが1秒程遅れた。「いや、避けようと」と話し出すと同時に、真横で目撃したおっさんが「あんたを避けようとして転んだんだよ。危ないと思ってたんだよな〜」と言ってくれた。
焦ったおばはんは家に戻ってティッシュを持ってきた。何十枚か血だらけにして手渡すと今度は「テープを持ってくる」と言ってまた家に戻った。
その間おっさんといろいろ話す。「警察行くなら証言してあげるからここに電話してよ」と電話番号を教えてくれた。いい人だ。行かないけど。
おばはんは出てこない。まあ元々期待していなかったのでとりあえず帰ろうとしたら別のおっさんが俺を呼ぶ。手にガムテープを持っている。幅は狭いがやはりどう見てもガムテープだ。ダンナか。
ティッシュを傷口に乗せ、タオルをあててガムテープで止める。この歳になって罰ゲームでもないのに足にガムテープを巻くハメになるとは思わなんだ。このダンナはただ俺が勝手にコケたと思ってるんだろう。ふ。
人がいなきゃスーツ代ぐらいその場で取れたかもしれんな。
エイドリアン号はその後63km/hを記録した。超タフガイじゃねえかこの野郎。
<第二部> 凌辱
家に一旦戻って手当てをし、午後から出勤。打ち合わせだのデータベースの入れ替えだのであっという間に夕方に。
今日は足痛いし早めに帰ろう、、とか考えているととある偉い人が「あれ、sin君今日いたの?」と声を掛けてくる。(さっきタバコ部屋にいたやんか・・)そのわざとらしい入り方で大体の用件を察することができた。
「契約は10月一杯とさせて頂きます」
偉い人は2,3の理由を述べていたが、そんなもんを聞いても仕方がない。結局俺が給料上げろと言い出したのが気に食わなかったのだ。と思う。
この前は「こちらにとっても有難い話になると思います」とか「○○の環境は初めてだから勉強してもらわないと」とか言ってたような記憶が。あなた、ひょっとしてスタンドはゴールドエクスペリエンス・レクイエムですか?
しかしこの2週間は一体・・。ちょっと対応が適当すぎやしませんか?今まで(早めに自粛、とは言わなかった。
落ち着いて考えれば大阪に行かなくて済むし、もっといい仕事が出来るかもしれない。多少収入が減るだろうけど大阪に行ってたらそれ以上使っていた可能性が高い。要するにカナダ行きがまた遅れるかも、というリスクを受け入れるという話。その辺はこの間の親父の言葉を借りたい。ただムカつく出来事だった。
でもまた他に移ったら確定申告の時面倒臭そうだな。
大阪行きのメンバは正式にはまだ決まってないらしい。
ここまで言わせといて結局切られるなんて事になったら俺様のちっぽけなプライドは・・・もういいやどうでも。
こないだ職場の人にクチきいてもらって友人K君の面接をセッティングしたのだが、どうやら採用されたらしい。まずはおめでとうだ。
彼はド素人なので研修を受けてから出向というのが望ましいのだが、この業界は出向しまくりで研修する人がいないなんてのは結構ある話。んでそこの会社の出向先の一つに丁稚奉公という形になるのだが、、、阿佐ヶ谷で.NETだ?何だよそれっつーぐらい今の俺には縁のない最近の話で。俺にやらせろよこの野郎、と言うくらいしかできない現状が悲しすぎる。今は応用はできるだろうけど経歴として「何ソレ?」というようなモノを扱っているのでこういう話を聞くと非常にうらやましく感じる。
ヲタの要素を十二分に兼ね備えたK君ならまあやっていけるだろう。深酒をすると君の場合一発でクビになる可能性があるので気をつけるように、と忠告しておく。
契約先の営業の人が来たので「値上げして欲しいんですけど」と言ってみた。返事は「一応話はしてみるけど、今からじゃ無理かもしれない」
(゚Д゚)ハァ?
なんとかして下さいよ・・・っつーかどうにでもなるじゃんそんなもん。最初契約しないままひと月以上働かせてたくせに・・・
他を探した方がいいような気がしてきた。でもここの人たちは社員・契約社員の事をちゃんと考えてくれるという情報を信用したい。問題は(自粛
帰り際に一昨日の偉い人に契約期間の延長を受け入れる旨を伝えた。イコール大阪行きを承諾した事になる。彼女に申し訳ない。苦渋の選択。
いつから行くのか、まだ交渉中だという。早ければ11月、遅ければ2月らしい。2月からなら快く大阪でもどこでも行くのだが。
給料の値上げ交渉に入らなければならない。ハタから見ればとんでもない話だろうが、今の俺の給料は不当であると言っていい理由がある。
親父に成り行きと結果カナダ行きが延期になった事をを話すと「べつに焦る事はないだろう。充分金貯めてから行けばいいじゃねえか」と。そりゃそーだな・・・
TRGpro(Palm)をCoolSlim仕様にしてどれくらい年月が経ったか、ついに天に召される時がやってきた。とは言っても殻だけだが。また落っことしてしまい、電池蓋をはめる部分が折れてしまったのだ。ここはアロンアルファでくっつけてもすぐまた折れてしまう。
しかし馬鹿な俺は今まで使っていた黒いガワと同時に、予備用に青いのも買っていた。偉い。しかもずいぶん前にCoolSlim仕様にしてある。こんな事言っても読む人はサッパリなんだろうな。これ写真。「Blue Night」と名付けよう。ちなみにBruford Levin Upper Extremitiesのアルバムタイトルから。バンドの頭文字もBLUE。洒落てるのう。
朝の電車でメルマガ読み&辞書くらいしか使ってないからまだまだ使えるんだけどそろそろ新しいのが欲しくなったり。いや、必要ない。はぁ。
偉い人に呼び出されて「年内一杯しか仕事が出来ないという事であれば、都合上10月一杯までしか契約できない」と言われた。ある程度予測はしていたが・・言ってくれるのう。
しかし実際10月で放り出されちゃかなわんなあ、と考えていると「春ぐらいまで出来るなら大阪の仕事があるんだけど・・」とか言ってるので「実は(略)で延長も考えているんです」と言っておいてとりあえず今週中にその大阪行きの仕事をするかどうか返事をする事になった。
大阪行きか・・・断って他に移るとなると時期の調整がしずらくなるよな。給料ももちろん下がるだろうし。あと少し稼げば、というのが行動を制限している。困った事になった。
生涯4度目の映画鑑賞。映画館でのな。彼女が見たいというので休みの日にはるばる新宿に「サイン」という映画を見に行った。
メル・ギブソン主演のこの映画、何でも公開前に中身を見せたくないので試写会もやらなかったとか。そりゃそんなに凄い事なのかい、と少し期待をしていたわけです。
見た人も結末を周りに言っちゃダメですよとか言ってるらしいが容赦なく公表させてもらう。
ストーリー:エイリアンが主人公の家に攻めて来るんですがそいつは水に弱く、水かけてバットで殴って一匹ぶっ殺して終わり。
見終わった後に出口で係員が何か袋とじのチラシみたいなもんを配っている。「サイン」の謎について書かれたモノらしい。受け取らなかったのは多分俺一人だけだろう。
彼女に見せてもらうと、「途中にこれだけのサインが隠されていた!」つー感じで物語のポイントを何十個も書いてあった。でも俺が見るにその大半は物語を進めるのに必須な要素で、これらを全て「サイン」と呼んでいいものかどうかは甚だ疑問。それっぽい伏線は数えるほどかと。
要するに「インディペンデンス・デイ」が途中で終わってるようなもんかね。種類が違う事はわかっているが。「ツイン・ピークス」がどれほどのもんか知らんが俺が思ったのはその程度。映画ヲタじゃないので細かい事は知らんよ。
そんな俺が好きな映画:「大脱走」「ポセイドン・アドベンチャー」
昔バイトしてたローソンの面子と久々に会った。かなり昔(7〜8年前)の面子に声をかけたのでそもそも対象となる人間が少なく、当日集まったのも5人だったが昔話とか近況報告で大いに盛り上がった。
女の子2人は当時あの店の2枚看板で2人ともかなり可愛く、バイト中にナンパみたいのはしょっちゅうだった。うーむ、相変わらず可愛い。
今度はもっと大勢集めてやりたいが、肝心の店長が今伊豆の旅館で働いていたり適当に呼ぶと知らない人同士ってのが多くなったりと中々難しい。地方に帰っちまった奴もいるし。
他にも会いたい古い友人が沢山いる。働いてると中々気が回らないんだが、仁義に篤い俺様としてはなんとかしたいところだ。休日夜まで寝てるのがいかんのか。そうか。
「北の国から」を見る。この前やった総集編も前後編ちゃんと見て準備はバッチリだ。やっぱり前回の「蛍〜、いつでも富良野に帰ってくんだぞ〜」ってとこは泣きそうになった。
予想通り純は結婚したな。これで純の夢に出てくることもなくなるんだろうか。
シュウのキャラは作りすぎだとか正吉を何も失踪させる事はなかろうとか内田有紀の下唇を舐める癖に何の意味があるんだとか納得のいかない点はあるが「'85 初恋」以来欠かさず見てきたファンとして目をつぶる事にする。これも愛。
大きなものを失いつつある。どうやらそれは避けられない事らしい。「生きてさえいりゃ」も真だし「金で幸せを買える」も真。何言ってんだってな奴はハッピーな毎日に感謝するこった。
地井武男の演技には感動した。