なべて世はこともなし
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2003年09月27日(土) 引越し中です(ミニ更新)

ただいま土曜日の午後10時30分。Snigelは引越しのため仮死状態です。


今の家に住んで3年。3年という時間はあまりに長いという事実に気がつかされました。


片づけても片づけても片付かない。


ようやく古い家のほうは片付いてきましたがその分新しい家のほうが悲惨の一語。


とりあえず考えるのが面倒なので今日は古い家で寝ます。


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2003年09月23日(火) 駐車違反に洗濯機が壊れ弱り目にたたり目...でも笑ってしまう日

前日までの日記で新しい家を見つけるまでのお話をずっと書いてきましたが、まだ話は終わってません。というのも、まだ契約書にサインして鍵をもらうという作業が終わっていないからです。私は法律に詳しいわけではありませんが、たぶんアイルランドでも口約束には何の根拠もないと思います。


というわけで、この物件を自分のものにするためには当然「手付金」というものを払わねばなりません。もっともここでは「手付金」ではなく「敷金」という名目で1ヶ月分の家賃を払うことに。


かくして銀行に行ってまいりました。為替手形(bank draft)を作りに。昼休みに会社の近所のBank of Irelandへ。ここの前の道がまた混んでまして路上の駐車スペースも満車。もっと正確に書くとスペースはあるが前後の車の停め方に問題があって駐車ができない。かくして私はやむなくLoading Bay(トラック用の荷物の積載スペース)に車を停めて銀行へ。私は滅多にそんなことはしませんよ。いつもちゃんとパーキングメーターにお金を払ってます。


で、数分後戻ってみると…




おおっ!駐車違反切符だ!


私は素朴に驚いた。家にドロボーが来た時は1時間以上来ないくせに、私が路上駐車を5分するとしっかりチケットを切るのね。



(資料映像。よく見るとこのパトカー駐停車禁止場所に停めてますが)

で、ダブリンのシティセンターで車止めをつけられると車止めを外すのに確か70ユーロとか80ユーロ取られる。日本でも駐車違反の反則金は結構安くないはず。日本の場合、反則金のみでなく点数を引かれるのも痛い。幸いアイルランドの場合、駐車違反は点数には影響しない。ただ、罰金はいくらなんだ?


そう思い裏を見ると


ブッ!


私は思わず吹き出してしまった。




「駐車違反19ユーロ(2500円)」


はいはいはい。喜んで払わせていただきますよ。しかしアイルランド政府さん、この反則金じゃあ犯罪抑止効果にはつながらないと思いますよ。


で、そんなこんなで帰宅。洗濯をすることに。




数年前、うちの洗濯機のドアを開けるハンドルが壊れた。それ以来、ちょっとしたトリックを使ってハンドル無しでドアを開けていたのだが、この度この家から退去するにあたってこのハンドルを直そうということになった。で、修理屋を呼ぶと


修理屋:「ほい。修理完了。100ユーロね」


…それってぼってるんじゃないですか。新品の洗濯機が200ユーロからあるのにたかがハンドルの修理が100ユーロとはあんまりな気がする。考えてみるとケータイのバッテリーのようなもののような気もする。バッテリーを交換するくらいなら新品を買った方がいいというのは事実でして。


ともあれ100ユーロはたいて修理をしたのが2週間前。で、私が洗濯機を使おうとしてハンドルをひねるとなぜか私の手のひらの中に鈍い音とともにハンドルが残る。ん?なぜ?


え?また壊れたの?


おいこら!たった2週間で壊れるハンドルって何だ!


そう思ってハンドルを見るとそのちゃちいことちゃちいこと。100円ライターのプラスチックと強度はどっこいどっこいのような感じ。こんなもんの修理に100ユーロをとるのはあんまりだが、それ以上にこういうナメた製品を市場に出すそのメーカーの根性に恐れ入る。


このぼったくりの修理屋とメーカーの謀略に脱帽した私は、頭に来たので自分で直すことに。と言うのも、前回修理屋が来た時に彼が行っていた言葉が耳に残っていたから。


修理屋:「この部品はメーカーを問わずよく壊れるんだよね。だからこの部品は各社共通になっているやつがあるんだよね。今日はそれを使うからね」


へ?これって、純正品じゃなくても使えるわけ?掃除機の紙パックみたいなものなんだなあ…


と私が思ったのを思い出したわけ。それならば自分でパーツを見つけだすことも可能だぞ。と、さっそくGolden Pages(職業別電話帳)でWashing Machine(洗濯機)を引くとWashing Machine Parts(洗濯機部品)のコーナーがしっかりある。たったの数軒しかなかったがいちおうそこの住所を書き留める。


1軒め…ちゃんとパーキングメーターにお金を払って行ってはみたが…ない。店自体6畳くらいの狭いものでまあなくて当然というか、あえて言わせてもらえば「パーツセンター」とか看板を出すなといいたかった。で、2軒め、こちらもちゃんとパーキングメーターにお金を払い行く。


私:「あんただけが希望の星だ。(壊れた部品を見せながら)この部品、ある、よ、ね?」
店員:「あるよ」



といいつつ持ってきてくれた小さな袋には壊れたちゃちいプラスチック部分からバネまで一通り入っていてお値段18ユーロ。いかに100ユーロがぼったくりか分かる。実を言うとインターネットで調べたところではこの部品、イギリスでは5ポンド程度で売られているらしいのだ。…つまり、この店も十分ぼったくってるわけで。


かくしてひでかすと二人で修理。所要20分。ちょっとばねの付け方に悩んだけど大丈夫。次回は修理屋を呼ぶ前に自分たちで努力してみようと思いました。それにしても無駄な金を使ってしまった日でした。はぁ。

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2003年09月20日(土) ダブリン家がある(5)

続き物です。(1) (2) (3)(4)をお読みでない方はそちらから。


午後8時の約束のところ、前の家で話し込んでしまい、最後の家に着いたのは約束より15分遅れの8時15分。ひでかすも私も200ユーロ高いという理由からほとんどといっていいほど興味なし。何せここ、今まで訪問した4軒と同じエリアにありながらなぜか200ユーロも家賃が高いというのは納得できない。別に新築とか、それに近いと言うわけでもない。


着いてみると中から夕飯のいい匂い。見ると、私ぐらいの年齢の女性と男性、それからその父親と思われる男性がいる。…ん?家を間違えたかな?誰がどう見てもこれから家を貸すとは思えないのだが。


中も今までの物件のように最低限の家具があるだけではなく、洋酒を入れたら映えそうなサイドボードやテーブル、さらにはガレージがあり、その中には死体の一つや二つ平気で入りそうな巨大な冷凍庫(別の例えはないのだろうか)さらには先ほどの家ほどまではいかないまでも広い庭。そしてリビングルームとレセプションルームは続き間になっており、大きなパーティも問題なく開けそうな気配。


なんでも聞けば、この家族、現在ここに住んでいるそうで、でも最近奥さんが亡くなって、ついでに子供(と言っても私くらいの年齢なのだが)も自立するとかでこんな大きな家がいらなくなったので、この家を貸して、自分は田舎に引っ込むつもりらしいのだ。で、なんと家具は例のサイドボードはもちろんデジタルテレビ用のチューナーや果てはコードレスフォンにいたるまで全部置いていってくれるそうな。つまり、ホームステイの家がまるまる借りれるような感じ…と言ったら分かっていただけるでしょうか。


で、二階に上がると、そこには2つのダブルベッドルーム、そしてシングルルーム(俗称「ボックスルーム」推定狭くて正方形のことが多いからこう呼ばれているのではないかと)、確かにこれだけでは3ベッドルームハウスなのだが、なんとこの家にはロフトがあり、そのロフトがツインベッドルームになっている。というわけで、この物件は4ベッドルーム(2ダブル、1ツイン、1シングル)巨大キッチン、ガレージ、広いリビングにレセプションルーム付という優良物件。強いて難を挙げればトイレが1ヵ所しかないことか。確かに1600ユーロと強気に出ているのも分かる。


で、例のロフトルームに上がると、


ををっ!注射針が見える!


注射針とはいわずと知れたGPOの前にある何の意味があるのか分からないモニュメント。こんなところから注射針が見えるとは素朴に驚き。その注射針がダブリンの夜景に混ざってライトアップされている。なんだかいい感じだぞ。


とここで30分ほど話し込んで帰宅。


で、「疲れたー」と言いつつビールを開け「家族会議」。私としては一番最初の改装中の家も捨て難いが、やはり最後の家が一番いいような。で、うちの同居人のドイツ人2名(女性)は完全に最後の家に惚れ込んでいる。ひでかすもどちらかといえば最後の家が気に入った模様。かくして最後の家が交渉の候補に残ることに。


で、結論から言うと、この家、借りることになりました。私としては家賃が200ユーロ高くちょっと生活が苦しくなるのではないかと心配ですが、まあ何とかなると…。


で、翌日がまたトホホな日になるのですが、これは明日の日記にて。


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2003年09月19日(金) ダブリン家がある(4)

続き物です。(1) (2) (3)をお読みでない方はそちらから。


と、Beaumont Woodの美しい家に後ろ髪を引かれつつ次へ。次のアポイントは午後7時30分で時間に若干の余裕がある。どうしようかと思っていると絶妙のタイミングでケータイに電話がかかってくる。


相手:「Johnだけど、今なら家を見に来れるけど来るかい?」


…どのJohnだ。こら!と思いつつも平静を装い…


私:「ハローJohn、えーっと、正確な住所を教えて」(←やたらと友好的な声)

…とあたかもJohnからの電話を心待ちにしていたような雰囲気を醸し出すよう努力して住所を聞き出す。なんのことはない。Beaumont Woodの目と鼻の先。行ってみるとガテン系の妙に威勢のいいオッサンが待っていた。





家の中は何の変哲もない4ベッドルーム。特に古くもないかわりきれいと言うわけでもない。キッチンはわりにでかいが殺風景。3年前なら「まだ空いてるの?ここにしよう!」と自分を見失って叫んでいたところだが、だんだん目が肥えてきた私にはどうにも魅力的には映らない。家賃が最初のリフォーム中の家と同じ1400ユーロというのも気に入らない。だったらあっちの家のほうが広そうだし、採光も良さそうだし、ついでに日本でコンビニに行く感覚の距離にスーパーもあるし…いまいちだなあ。


で、この家の致命的な欠陥は表通りに面していること。目の前は信号つきのバスも曲がる交差点。家から徒歩50歩ぐらいでバス停に着くという魅力はあるが、なにせうるさい。で、窓も防音にこだわっているというわけではなくフツーの古そうな窓でうるさいだけでなく冬寒そう。


アイルランドで家や部屋を探す方に私がひとこと助言するとすると、窓をよく見たほうがいいです。一部のアイルランドの家は悲しいくらいに隙間風が入って来ます。今の家も外から見ると結構いい感じの家なのですが、実は隙間風が多い。窓辺に近寄ると窓をしっかり閉めていても風の流れを感じます。…ま平たく言えば冬に暖房が効かないんですわ。まあ風の流れがあるということはガス中毒で死ねないというメリットも確かにありますが。


そして午後7時30分のアポはそこから徒歩2分。車で30秒のところ。


この家、見た瞬間に「いまいちだな」という印象を受ける。




今度は裏通りなので静かなのだが、まず間口が狭い。ということはきっと中も狭いだろうと思いつつ中に入ると…やはり狭い。リビングルームのソファーもソファーではなくアームチェア(肘掛けが木製の椅子。つまりソファーじゃないのねん)。ベッドルームも余り広くなくキッチンが4畳半程度しかなく致命的に狭い。で家賃はやはり1400ユーロ。ここまでそろいも揃って1400ユーロという値段を提示されるとこの辺には「大家組合」だかなんだかがあって、そこで家賃を談合して決めているのではないかという気すらして来る。


ともあれ。この家には、とんでもない特長があった。



庭が広い。


広いなんてもんじゃない。家の床面積の軽く4倍はあるのではないだろうか。


のみならず、ここの大家のじいちゃんがとんでもなくいい人なのだ。なんでもこのスーツに身を包んだじいちゃんいわく、前の住人はフィリピン人の目の前の病院で働く看護婦さんたちだったそうで、彼女たちが「寒い」と文句を言うからとなんと窓枠を全部二重窓に変えたそうな。それからもし私たちが希望すれば階段下の倉庫(ちょうどハリーポッターの最初の映画でハリーが寝ていたあそこ)もトイレに作り替えても構わないという。つまりなんでも喜んでやってくれそうな大家さん。


うーん、家自体にはまったくといっていいほど魅力はないが、広い庭と優しそうな大家さんがそのマイナスポイントを見事なまでに打ち消している。うーん、心が動く。


とか何とか言っているうちに次のアポの時間(午後8時)に。本日最後。で、ここに関しては「ちょっと見てみるだけ」というあまり期待していない状況。なぜならここの家賃、1600ユーロと他のところと比べて200ユーロほど高いのだ。

(続く)

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2003年09月18日(木) ダブリン家がある(3)

詐欺集団による催眠商法なんてのが話題になったことがあります。「何とかセミナー」と称してどこかの会場に被害者を呼び出し、軟禁状態にて商品をしつこく売りつけ、判断能力が弱まった被害者がついと商品を買ってしまうという。


その被害者の気持ちがよーく分かります。


あーた、5軒ですよ。5軒。一晩に5軒もの家を見ると、ほとんどどーでもよくなってきます。もーどーでもいいよって。そんな訳で、この文章もふだんあまり使わない「ー」を多用してます(ふだんこの日記では「どーでもいい」ではなく「どうでもいい」と表記します)。まー聞いてくださいよ。


この日も午後4時ちょうどに会社を脱出。最初のアポは、午後4時45分にArtane Castle(自称ショッピングセンター=でも実質TescoとPenniesしかない)から歩いて数分のところにある4ベッドルームの家。





まあここがすごい状態でして。今まさにリフォームの真っ最中。床のカーペットは引っぺがされ、壁という壁は「ペンキ塗りたて」。この状態じゃあ何がなんだか全然分からない。ただ、家自体は大きく、リフォームが済めば住みやすい家になりそうな気配。4ベッドルームで1400ユーロなり。


で、次のアポまで時間があったのでEvening Heraldを買い、電話攻勢。2軒のアポを取る。ここで驚愕の事実発見。結局6軒のアポを取ったのだが、なんと6件中5軒の大家(あるいは不動産屋の担当者)の名前はJohn。誰もかれもみーんなJohn。ケータイが何度も鳴ったが、かかってくる相手みーんなJohn。こうなるともとから人の顔と名前を一致させるのが大の苦手の私。ましてや顔の見えない電話ではどれがどのJohnなんだか全然分からない。ちょっと苦労した。


で、Johnと電話でアポを取る。何度も書くけど、3年前とは全然状況が違う。電話をかける先、どの家もまだ借り手が見つかってない。「借り手市場」とまでは行かずとも、大家と対等に渡り合える状態になっている。別の家に電話するがちょっど話を知っているJohnが不在らしく、折り返し電話の約束。ま、かかってくるわけはないですが。


閑話休題。今度は例のBeaumont Hospitalの隣りにあるBeaumont Woodへ。物件に着くが誰もいない。窓から中を盗み見ると、リビングルームにはコンポなどが置いてあり誰かが住んでいそうな雰囲気。10分ほど待つがだれも来ない。ひでかすがひとこと


ひでかす:「あれ、ここ違う通りじゃん」


そう、違う通りの全く関係のない家を4人で敷地に入り込んで中を覗いてました。一歩間違ってたらケーサツ沙汰だったな。


で、このBeaumont Wood。まだ建てられて5年くらいしか経っていない家でして、まずきれい。で、各部屋の大きさは古い家よりやや劣るけど、水まわりが優れている。すなわち、なんとトイレ・シャワーが3つもある。他のところはひとつなのでこの違いは大きい。採光なんかもうまくできてるから住んでいて気分がいい。家賃も1400ユーロと最初の家と同じ。が、ここにはひとつ致命的な欠点があった。


3ベッドルームしかない。


古い家にはリビングルーム以外にReception Roomと言って要するに予備室がある。で、この予備室もベッドすら運び入れれば立派なベッドルームになる。つまり3ベッド+Reception Roomというのは実質4ベッドルームとみなすことができるわけ。かくして3ベッドルームの物件でも実は4ベッドルームに化ける可能性がありだめもとでアポを取ったのだが、この物件の場合Reception Roomがないのでそういう芸当はできず結局ボツ。


なにせこういうBeaumont WoodやCollins Woodなどの新興住宅地に住むのが私たちの夢だったのだ。他の家と比べてみるとよく分かるが新興住宅地は家がきれいなだけではなく周りの雰囲気もいい。「住んでいて楽しく」(ひでかす談)なりそうな家なのだ。かくしてこのBeaumont Woodも私としては気に入っていたのでイコンが残る。


そしてこの日の後半の話は翌日へ続く。

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2003年09月16日(火) ダブリン家がある(2)

ドキュメント:ダブリンで新たな家探し(第2日)


午後3時。会社の例の「コスト削減方法」を検討する会議が始まる。
午後3時45分。マネージャーに頭を下げて早退。
午後4時40分。Beaumontの物件に到着。4時30分のアポのはずが誰も来ていない。


午後4時50分。エージェンシーに電話。


私:「誰も来ていないぞ(怒)」
担当者:「今日行けないから午後12時30分に電話した」
(昼休みでケータイを持ってなかったので電話に出なかったが直後にかけ直した。が担当者がいなかったのでメッセージを残した)
私:「だからかけ直してメッセージを残した」
担当者:「聞いてないね」
私:「電話した」
担当者:「何時ごろ?」
私:「1時ごろ」
担当者:「ありえないね。僕はその頃会社にいたもん」


…と、うそつき呼ばわりされ私はキレる。私としてはそちらがウソつきか泣くまで問い詰めたい。明日アポを取ったが仕返しにすっぽかしてやる予定。


午後6時。夕刊紙Evening Heraldを買い帰宅。広告から電話攻勢。約4軒に電話。驚いたことにどこもまだ取られていない。


3年前の典型的会話。


私:「あのー、新聞を見て電話したんですが」
相手:「もうなくなったよ(ガチャ)」



という状況から考えるとまさに雲泥の差。


で、2軒にアポを取る。また、エージェンシーからは午後10時に電話折り返しの約束を取る。


午後8時。Collins Woodのアポ。


家はきれいだが、狭い。家賃3 ベッドルーム(2ダブル+1シングル)で月1300ユーロなり。シングルルームはビジネスホテルもびっくりの狭さ。愛川欣也(欽也?)が心の中に現われてひとこと


「はい消えたー」


午後8時30分。


Beaumontにある4ベッドルームハウス。1400ユーロ。Collins Woodよりも古いぶん、家は広い。が駐車場なし。キッチンが猫の額ほどに狭い(写真は主寝室)。決して悪くはないが決め手に欠ける。


明日最低2軒は見てくる予定です。この続きはまた明日。以上です編集長。



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2003年09月15日(月) ダブリン家がある(1)

9/30に現在住む家の契約が切れます。つまり、あと半月。今までやれ仕事が忙しいだの、何だかんだでずっとこの問題を先送りしてきましたが、そろそろ放っておくにも限界のような気がします。かくして本日地元の不動産屋数軒に行ってまいりました。


物件多数。


…3年前。読者の皆様はご記憶でしょうか。やれ「金を払わねば物件は見せない」とか最上段でほざいていたくされエージェンシーや、家に行ったら行ったで30人もの人が行列を作っていただの、ようやく見つけた家はスラムのど真ん中で隣りの家はヤクの売人だっただの、そういうものはすでに過去です。「永遠に去らない」とされたCeltic Tiger景気が去り、ようやくまともな状況で物件を探せるようです。


とりあえず、4ベッドルームの一軒家を探しています。シティセンターからバスでおおよそ北に15分程度のエリアに月1500ユーロくらいでけっこうあるようです。こうなると欲が出てくるもので、あと100ユーロくらい余計に出して高級住宅街に住みたいだのいろいろアホなことを言ってます。


かくして明日、第一の物件を見に行きます。結果は明日ご報告します。


ところで、今の家、約4年住んでます。これって恐ろしい話です。毎月およそ1200ユーロの家賃を払っているので、1200x45で54000ユーロ。つまり700万円ほどの大金を知らず知らずのうちに払っているんですよね。…ま、だから家を買おうとは冗談にも思いませんが。


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2003年09月14日(日) ベッドの下から出てきたモノ

部屋の掃除をせっせとしております。で、もうすぐ引っ越さねばならないので久しく放置しておいたベッドの下も掃除することに。すると出てくる出てくるおげれつな本


…というのは男子中学生の部屋の場合でむろん私の場合じゃありません(ちゅうかインターネット全盛の今時、ベッドの下におげれつな本を画しているやつなんていないか)


私の場合、こんなもんを発見して唖然としてしまいました。





ええ。靴ですね。靴。その靴が何が問題かというと。


新品。


新品の靴があって何が問題かという方。


私はこの靴の存在を忘れてました。


というのはちょっと正確さにかける表現ですね。実は写真左の靴、夏のバーゲンの時にArnottsで清水の舞台から飛び降りたつもりで買ったんですよ。で、今の靴をもう少し頑張って履いてもう少し経ったら履こうと思ってベッド下に保管。


で、どうも同じことを去年の夏か冬のバーゲンの時にして、右の靴をベッド下に推定一年間(か半年)大事に保管してその存在自体をすっかり忘れ去っていたのです。で、買った靴はそりゃいくら仕事用とはいえ何の変哲もない革靴。どうせ買うなら全然違うタイプの靴にすりゃいいものを。


オレって馬鹿だなあ。


そんなことを感じた秋の気配を感じる午後でした。
で、私がただの馬鹿ではなく究極の馬鹿と思われる理由は


再びこの靴をベッド下にしまいました。


ま、引越しの時に気がつくでしょうが(引っ越した先のベッド下に保管する可能性が高いが)。こうしてClarksの靴がSnigelのベッド下に何足もたまる日もそんなに遠くないと思われます。


ちなみに私、靴に関してはちょっとこだわってまして、買う時はほぼ必ずClarksの靴です。履きやすいし長持ちする。で、日本で聞いて驚いたのですが、このClarksの靴、実は日本ではブランドもん扱いなんですってね。聞いたところ1足2万円するとかしないとか。なるほど、調べてみると、定価で2万円。Yahoo!のオークションでも12800円とか。


そっかー。オレは何気なくブランドものを身につけているのか。


アホな寝言は放置して先を急ぎますが、ともあれ、ダブリンでClarksの専門店で買うと、むろん種類にもよりますがだいたい80-90ユーロくらいです。で、私が買う時はバーゲンの時ですので値段は50-60ユーロ。つまり7000円くらいで買ってるんですよね。ずいぶん得してるんだなあと気がつかされました。


で、いつもClarksの靴を買う時に謎に思うのですが、私の足のサイズはきわめて日本人の平均的に26.5センチです。なのにClarksの靴を買う時はサイズ7、つまり25を買ってぴったしなんですよね。他の靴は25なんてとてもきつくて履けません。原因不明。


でもこの足のサイズ、ずいぶん得をします。というのも、バーゲンが終わる頃に靴屋に行ってもこのサイズ7(25センチ)の靴って結構残ってるんですよね。やっぱり売れ筋はサイズ8とか9前後のようでして。


話は突然さくっと変わります。


金曜日、つまりおととい映画を見てきました。かの「千と千尋の神隠し」を。こちらではなぜかSpirited Awayとかいうタイトルになってますが。金曜日のIFI(いつの間にやらIFCじゃなくなってた)というマニアックな映画ばかりやる映画館。初日、金曜日の夜の上演。映画館は最前列の数列を除いてほぼ満席でしかも映画が終わっても立ちあがらない人多数。観客がすごく満足しているのが手に取るように分かりました。


何だかんだ言って、実は私も初めて見たので感激しました。うーん、感激ってのは正しい言葉じゃないかな。すごく素朴に楽しめたというかわくわくしっぱなしだったというか。ダブリンご在住でまだ見ていないという方はぜひどうぞ。

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2003年09月13日(土) ワンダホー。ダブリンのローカル広告

冷蔵庫の中が空っぽだったのでTescoに買い物に行きました。出口のところで何やら怪しい雑誌を発見。




CITY ADS FREE MAGAZINE


タイトルよりも


FREE


の文字の方が目立ってます。どうせ中も広告だらけなんだろうと思い(タイトルのまんまですもんね)通り過ぎそうになったが、なぜか気が向いて手に取ってしまった。


うーん。なかなかにして香ばしい広告が揃ってます。例えばドアの広告にとなりにあるもの。




The Viagra Stallions


バイアグラの種馬(直訳)


なんですかこれは?Full Montyの世界なんですか?


そうかと思うと、




Roddy DoyleのThe Van(バリバリのダブが主人公の映画)に出てきたようなオッサンが何を勘違いしたかポーズを決めてるし、なかなかのそこはかとない脱力感を醸し出しております。


で、本日の脱力大賞の紹介です。




なんとなく水着姿のオバサン(とか言うとあんまりかな)が白い水着姿で悩殺ポーズをしようと努力しているようですが(その努力が実っているかは別次元の問題として)、この広告も見れば見るほど味があります。まず…




ん?脇毛?


んなこたあないですね。髪の毛が垂れているだけですね。とはいえ絶妙の場所から絶妙の角度で垂れているので一瞬脇毛かと思ってしまいます。


編集のときに塗りつぶせよ。(←ひでかすのツッコミ)


で、このSunbed RentalはEuropean Saftey Standardsに合格している…ん?何か変だぞ。Snigelお得意の誤植?


もう一度写真を見ると…




Saftey Standards


頼むから気がつけよ。


ただですね、最近のイギリスのどっかの大学の研究によると、英単語の最初と最後の文字さえあっていれば後は順番が間違っていても問題なく読める…らしいんですよ。例えばね…


All bdes psas the Eepruon sftaey sartdands

(All beds pass the European standards)



ね?意外と読めるでしょ?なんでも人間の目って最初と最後の文字を中心に追ってるんだって。


このほかにもツッコミ所満載のCITY~ADSスーパーに行くと置いてあるようなのでおヒマな方はぜひどうぞ。

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2003年09月10日(水) East Midlandとはこれいずこ?(後編)

昨日の日記の続きです。「タダ」という甘美な響きに騙されて、East Midlandなるmiddle of Nowhereへの航空券を買ったはいいが、そのさきのことを全く考えていない。


案の定といえば案の定、問題が発生。


まずEast Midlandから最寄りの町Derbyまで、バスは日中一時間に1本しか出ていない。まあ1時間に1本出ていればいい方で、帰りの日曜日にいたってはバスは3時間に1本程度。ちょうどバスが着く頃にヒコーキが出る時刻のため、下手をすると空港で3時間待ちとかいうヒサンな事態になりそうな気配。


さらに、Derbyから先は長距離バスはなく、列車で移動しなくてはならない。で、その列車がなんと


線路の保守点検のため数週間運行を停止中。代替バス運行中。


で、この「代替バス」とやらの時刻がまさにいい加減そのものでして。結局、Kさんの住む某マンチェスター郊外の町までいったいいつたどり着けますやらという状態。ここで


「ま、いっか」


なんてやってしまうと、空港からタクシーでひとり100ユーロとかいう事態になりかねない。チケットが只だったのにタクシーを払うなどまさに本末転倒。かくして困り果てた私は猫なで声でKさんに電話。


Kさん:「Derbyまでなら迎えに行っていいけど、空港まではやだ」
私:「なんで?」
Kさん:「だって空港の近所ってごちゃごちゃしててよくわかんないんだもん」



…あんたの言うことの方がよく分からんぞ。どう思います。空港と町の中の駅やバスターミナル。どっちの方がたどり着くのが大変でしょうか。町中の駅やバスターミナルだと私は思うのですが。何せ空港へはあちこちに案内標識が出ています。反面町中の駅というのはなかなか見つけるのが難しいということがままあると思うのですが。特に大きな町の場合。


ともあれせっかく迎えに来てくれるというのですがお願いしないテはありません。かくして土曜日の朝、バスにて空港に向かった私とひでかす。8時30分発のヒコーキは定刻通りにEast Midland着。それにしてもこのbmibabyなる会社、低コストへの取り組みがRyanair以上です。コーヒー等が有料なのは当たり前として、私が驚いたのはスッチーさんおよび、地上職員の制服。なんとTシャツ。しかもパンツは(推定)自前。うーん、すごい。


ともあれ、ヒコーキは定刻通りに着き、1時間ほど待ったもののバスもちゃんとやってきて、DerbyではKさんがちゃんと迎えに来てくれ、帰りはKさんが空港まで送ってくれ(私が運転したんだけどさ)空港には定刻のなんと2時間前に到着。すべてがカンペキ。…わたしが旅行してすべてがここまでうまくいったということはない。どうせどこかで大ゴケするべ…と思っていると案の定こけました。最後の瞬間に。


ダブリン行きヒコーキ3時間遅れ。


3時間ですよ。3時間。飛行時間は45分とかなのに。


小さな空港のこと、やることはありません。おかげでひでかすと私はパブと訳のわからんスロットマシーンでさんざん散在してしまったのでした。


さすがはNo-frillを標榜するだけあってbmibabyさん、3時間の遅れにも拘らず水1杯出ませんでした。ま、「タダ」の乗客が文句を言うなど差し出がましいので何も言いませんでしたが。


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2003年09月09日(火) East Midlandとはこれいずこ?(前編)

週末、Englandに行ってきました。と言うと、Londonにでも行ってきたのかと思われるでしょうが、人智を超越したアホタレの私はEast Midlandへ行ってきました。


East Midlandという町は存在しません。空港の名前です。この空港がまさにMiddle of Nowhereにある空港でして、近くにこれといって大きな町はありません。強いて言えばNottinghamやDerbyに近い…らしいのですが、いずれにせよ私には馴染みのない地名です。ゆえに読者さんにも馴染みのない地名だと勝手に決めつけます。


なんでこんなところに行く気になったかというと…単純。


航空券が安かった。

…それ、だけ、です。純粋に。


何気なく登録したBritish Midland Babyのニュースレター。忘れた頃にやってくるのですが、7月に来たメールはなかなか強烈。


No kidding! Over 250000 Seats Given Free!


すでにRyanairがやっているので確かにあまり驚かないのですが、考えてみると異常事態です。タダですよ。タダ。なんでこんなことをするのか私には分かりません。確かに税金は払います。が、税金は航空会社の取り分にはならないわけで。確かにこうやって私がホムペに書くことで宣伝効果はあるでしょうが、それにしてもタダというのは…。かくして


タダ


という甘い文句に躍らされた私は二人分の航空券を購入。なぜ二人分かというと、


ひでかす強制参加。


彼の都合も聞かずにチケットを買ったのでした。


この日記の昔からの読者さんなら御存知かもしれませんが、Manchester近郊に、うちの元住人でかつ私がくっつけてしまったというカップルのマークちゃんとKさんという人が住んでいます。で、地図で見たところ彼らが最近買った家までこのEast Midlandからおおよそ5-60キロ程度。あ、これなら遊びに行けるなあと思ったのがこのチケット購入の決定的な理由なのですが。


ただ、この場合Recklessという言葉がぴったしでして。何せ「その先」を考えていなかった。


例えばこんな話。


私の同僚の友人(つまり又聞きの話ですね)の野郎共約10名。結婚前のStag Party(結婚前に新郎とその友人の男のみで行う乱痴気騒ぎパーティ)をAmsterdamでやることにしたそうな。彼らがAmsterdamで何をしたかはあまり考えないことにして話を進めますが、ともあれ、この中のひとりがチケット購入係を買って出た。


で、エアリンガスのAmsterdam行きなどをいろいろ調べたがチケットが高い。うーん、どうしようかと思っていたところにやってきたRyanairのセール。なんとBrussels(近郊の訳のわからん空港)まで何と税抜き片道5ユーロ。地図で見る限りBrusselsからAmsterdamまでそんなに遠くなさそうだ。


で、彼は何も考えずにBrusselsまでの航空券を10枚買ったそうな。で、BrusselsからAmsterdamまでの地上の交通はまあ「電車のチケットをその場で買えばいいべ」と放置(この辺がアイリッシュというツッコミも出来ますが)。で、これが間違いの始まり。


でStag Partyということもあり、ダブリン空港で、そして機内で(有料ながら)しこたま飲んですっかり出来上がってたどり着いたBrussels郊外の空港。ここから航空券とほとんど値段の変わらないRyanairのバスに乗ってBrussels市内へ。ここで一同、真っ青になる事実に直面。


ベルギー国鉄。本日ストライキにつき運行してません。


しかし酒を飲んだときの勢いといのはある意味恐ろしいものです。一同


F**k Belgian Rail!!タクシーじゃタクシー!

…と、なんと10人でタクシーでAmsterdamまで向かったそうな。BrusselsからAmsterdamまで結構遠いです。今地図を見たところではダブリンからコークくらいはありそうです。そんな距離をタクシーで向かうというのはまあ…ある意味ご立派ですわな。数時間後無事にAmsterdamに到着。



…ひとり200ユーロかかったそうな。

翻って私の場合。この話を聞いた後、調べてみると困った事実がいろいろ出てくるのだが、長くなったので次回に続く。


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2003年09月04日(木) え?知ってた?パスポートのお話

「仕事の効率を15%上げるするにはどうすればいいか」


最近会社でそんなプロジェクトの担当者になりひとりで頭を痛めています。で、こういうプロジェクトというのは掛け声やポーズだけというのが相場ですが(私がそう決めましたが何か?)どうも私の勤める会社はそうは思っていないらしく、今日も2時間30分以上にわたる会議に参加して喧々囂々やってました。で、その会議の後は失われた2時間30分を取り戻すべく血眼になって仕事をして…はっ、


こんなくだらん会議をしてなきゃ仕事の効率が上がったのに


…と、まあアイルランドくんだりまで来て何のことはない単なるリーマンをしている私。


私の現在の実現が不可能ではないと思われる夢は「出張がある仕事をすること」。はい。出張をしょっちゅう強いられている方は今ごろ「アホか!」とお怒りでしょうが、でも毎日8時間、ずっとコンピューターの前に座っているとたまにはヒコーキに乗ってどこかに出張に行きたくなる。考えてみると、ヒコーキに乗っている時間も「勤務時間」とみなされるなんて夢のようです。願わくばは日本まで年に4回くらいビジネスクラスで出張してビジネスラウンジでふんぞり返ってみたい。


で、海外出張といえばパスポートが必要ですが(かなり無理のある話題転換)、なにやら日本大使館が在留邦人にメールを送っているらしいです。(ただしちゃんと在留登録をしている私のところには届いてませんが…ちょっと日本大使館さん聞いてます?)なんでもその内容はパスポートに関することだそうで。


なんでも来月からアメリカの法律が変わって、MRPではないパスポート保持者はアメリカ入国に際してビザが必要になるそうな。(正確な情報は外務省のページより)MRPとはMachine Readable Passportの略だそうな。フツーのパスポートはこのMRPらしい。が、ごくまれにこのMRPではないパスポートを持っている人がいるらしい。見分け方は極めて単純明快でパスポートの最初のページ(写真が載っているページ)の一番下に>というマークと数字、アルファベットで何か2行にわたって書いていたらMRP。もしMRPではない場合、ここに


THIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLE


と書いてあるそうな。


で、私のパスポートには光り輝く


THIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLE


の文字。


…あらま、私は今後アメリカにビザなしでは行けないのね。


私のパスポートは在アイルランド日本大使館で発行されたもので、パスポートははっきり言ってちゃちい。まずTHIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLEと書かれているのもさることながら、顔写真自体もなんと写真そのものを貼り付けてその上からラミネート加工している。おかげでたまにパスポートがニセモノだと疑われることもある。


で、今回のアメリカの決定により、日本大使館は便宜を図ってパスポートを無償で交換してくれると思いきや…しっかり15000円(相当額)を取るそうで。


私のパスポート、残りページがあと3ページしかないのでこれを機会にパスポートを交換しようかと思ったが、なんと今後数年のうちに「電子化された生体情報が搭載」(在アイルランド日本大使館が出したお知らせより転載)されたパスポートに切り替えが進むとかで、つまり今回MRPに変えても数年のうちに再びパスポートを更新しなければならないことになりそうで。


結論。放置。


ひでかすいわく、パスポートの残りページがないと入国拒否されても文句を言えないそうな。あと数ヶ月で残りページがなくなる私は結局大使館に行かねばならないのかな。今度の選挙のときにでもいっぺんに済ませることにしよう。


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2003年09月02日(火) アイルランドでの入院費用。はうまっち?

ごめんなさい。


のっけから謝ってしまいます。…私、この「アイルランド真実紀行」の読者さんを見くびってました。何の話かって。前回の日記のクイズですよ。私の予定としては…


クイズを企画する

1000ユーロだの2000ユーロだの
やたらと高い答えが掲示板に寄せられる

「そんなに高くないんだよ」と諭す

読者の皆様の目からうろこが落ちる

読者さんが感心して更に読者さんが増える

ウマー(゜д゜)




なのに!


何ですかこの答えは。


350ユーロ(after8さん)
200ユーロ(めりーさん)
198ユーロ(えむさん)
128ユーロ(nanaさん)



ちょいとあんたら、ここここ(必見)のページを見てみい。盲腸で1週間入院するとニューヨークでは243万円かかるんだぞ!ロンドンですら114万円かかる。そりゃあたしゃ盲腸じゃなかったよ。だけどあたしゃ4日間も入院したんだよ。なのに、1万5000円だの5万円だの、ちょっとあんたら何も分かってないんじゃないの?


…言葉づかいが興奮のため汚くなってきたのでちょっとワインでも飲んで落ち着きましょう。


ともあれですね、ちょっとインターネットを検索しただけで、


「海外での医療費はこんなに高い!だからウチの海外傷害保険を!」


というページを見つけることが出来ます。こんなページを見ていたら、確かに保険に入っておかねば…という気分になりますね。


翻って私のケース。「盲腸疑い」で4日間入院。で、これが注目の請求書。あ、すでにVHIが払ったから正しくは「領収書」
ですが。

請求書

Snigel殿

入院費 120ユーロ
専門医費用 167.57ユーロ
専門医費用 27.82ユーロ
専門医費用 16.37ユーロ
専門医費用 16.37ユーロ
専門医費用 12.26ユーロ

計:360.39ユーロ。


かくして、after8さんの350ユーロがほぼどんぴしゃの正解after8さん、今度おごりますね。そう。読者様はちゃんとアイルランドでの入院
費用を見切っていらっしゃったのです。


もう一度おさらいしましょう。ロンドンで盲腸で1週間入院した場合。114万2千円


ダブリンで盲腸疑いで入院した場合 5万円


この差はどこから来るんですか?どこから?


この保険を売ろうとしている人たちの肩を持つとこの114万円。まんざら嘘でもないのです。例えばロンドンに日本人向けの医療機関が3つほどありますが、ここ風邪を引いてちょっと医者にかかっただけでも120ポンド(およそ2万円)くらい請求されます。で、イギリスで盲腸にかかった場合の請求書は次のようになると思われます。


請求書

病室 300ポンドx7日間 2100ポンド
執刀医 700ポンド
麻酔医 500ポンド
手術費用 1000ポンド

計: 4300ポンド (75万円)




まあ114万円は大げさですが、これくらいはかかるでしょう。で、入院費用のもっとも大きなウエイトを占めるのが病室代。たとえばロンドンにSt Mary’s Hospitalという公立病院がありますが、ここにLind Wingという病棟があるのですが、ここの入院費用は一晩あたりおよそ10万円。ヒルトンホテルもびっくり。こんなことに1週間もいれば、そりゃ114万もかかるわな。


日本で言えば、川崎市立病院に盲腸で入院するのと山王病院に入院するのじゃそりゃ費用は違ってくるわな。まあ驚くには値しないけど、保険会社のホムペは「考え得る最大の費用」を紹介していますな。


翻って私の請求書。ツッコミ所満載です。

まず専門医費用。はっきり言うと例のミスターアイルランド。私のベッドサイドに来て二言三言交わしただけで170ユーロ。これってあんまりじゃあないだろうか。ろくずっぽ見てもいないくせに。

反面、4日分のベッドおよび食事が120ユーロというのは安すぎる気がする。4日間病院にいて5万円というのは…安いよなあ。

念のために申し添えますが、私、海外傷害保険が無駄だとはいうつもりはありません。実際何が起こるか分からないし。と同時に、アイルランドで4日間入院して5万円しかかからなかったというのもれっきとした事実です。とどのつまりは「案ずるより産むが易し」ってことなんでしょうね。

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