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Hong Kong Life現在篇
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2009年03月25日(水)
禮儀師の奏鳴曲(おくりびと)

監督:瀧田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子

アカデミー賞外国語映画賞の話題作が今香港で公開中。23日に香港で行われた亞洲電影大獎(Asia Film Award)でも主演の本木雅弘が主演男優賞を受賞していたので、平日にもかかわらず映画館は8割ほどの入りでした。
ちなみに亜洲電影大獎では本木雅弘の他にも最優秀映画賞を「東京ソナタ」、監督賞を「横山家の味」の是枝裕和監督が受賞して、主要賞を日本が独占していました。黒澤清監督が受賞スピーチですごく流暢な英語で挨拶されてて、こういう国際的な場でカッコイイですね。本木雅弘も一生懸命英語で話してて好感度高かったです。私的には「デトロイトメタルシティ」で主演男優賞にノミネートされてた松山ケンイチ君がかわいくて、おばちゃんすっかり目福でした(笑)

と、話がそれて「おくりびと」香港、中華圏の人って特に"死"に関することを語るのはタブーな保守的なところがあって、こういう業界の話は受け入れられるのかなとちょっと疑問。多分年齢の高い人は"死"を題材にした映画なんて"けがらわしい"と思う人も多いでしょう。観客層は20-40歳台の若いカップルなんかが多かったです。
そういえばイーソンが前に「與我常在」と言う映画で葬儀屋の役をやってましたね。あれは香港映画的にはかなり冒険だったろうな(この映画好きです)
「おくりびと」素直に泣けました。そして、日本人なのにああいうの全然知らなかった。
最後にきれいにしてもらって、家族に見送られるのは幸せなことだなぁ、、なんて自分の将来とかも考えちゃいましたね。だってこのままじゃ確実に"おひとりさま"で誰も見取ってくれそうもないし・・・(暗)
映画の途中友達や、奥さんに仕事のことを理解してもらえなくて「もっとマシな仕事をして」なんて言われたのを見てて、なんで?って思った。
じゃあなたできます?って言われたら、自分ではできないと思う。でもそれはやっぱり死体を触るのは怖いし、体力的にもきつそうだから。でもお仕事でそれが出来る人はすごいと思うし、けがらわしいとは全然思わない。自分の家族がそういう仕事してても恥ずかしいとは感じないと思う。仕事の種類に貴賎はないでしょう。余貴美子さんのような事務員さんの仕事なら全然無問題。
ジワジワと後から余韻が押し寄せてくる素晴らしい映画でした。メイキングつきのDVDとか出たら買っちゃうかも。