雲間の朝日に想うこと


< 噛み逢わぬ故の想いでしょうか >


噛み逢わず、
擦れ違う刻は。


時に、
想いとは裏腹の動力源と為り。

相反する方向へと、
互いを、
導いて終い勝ちだけれど。






噛み逢わず、
擦れ違い続ける機を。

幾重にも、
幾重にも、
重ね行く事は。




或いは。

互いの視野や、
其の焦点を、
保ち続ける術なのだろうか。




















背景も、
伏線も与えずに。

核心の、
其の鍵で在ろう単語だけ、
無造作に放つ。



此れ迄と、
何ら変わらぬ素振りの、
文の内に。

ふと、
応じられたのは。






きっと。

噛み逢わぬ機が、
築かれ続けた故だろう。


























 「今度横浜!」


唐突な、
あの子の文に。




 「もしかして。」
 「電話で話したい?」

 「うん。」


ふと。

媒体を替えようとする想いが、
頭を擡げた。




























 「良く分かったね。」
 「電話が良いって。」

 「腐れ縁?」

 「腐れ縁の儘は嫌だよ。」

 「んで?」

 「別れてちょうど一週間かな。」

 「結婚するんじゃ無かったのかよ。」
 「俺は別れて無いぞ。」

 「そっか。」
 「四十歳になる前に別れてね。」

 「はいはい。」

















何時もの様に。



相も変わらず、
機は、
噛み逢わず。

最後も、
軽口に為るのだけれど。





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References
 Jun.21 2007, 「縒り逢う様に在るのでしょうか」







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2011年01月30日(日)


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History
2010年01月30日(土) 退路を断ってみませんか
2004年01月30日(金) 整理の付かぬ記憶でしょうか
2003年01月30日(木) 花丸をもらえますか





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