雲間の朝日に想うこと


< 万に一つの刻なのでしょうか >


ほんの少し、
時を回して了えば。

かたかたと音を立てて、
崩れて終う。


二度と、
同じ景色を此の手には出来ぬ、
一揃いの筒を。


何故に、
此の手に持たせたのだろう。




互いを具象化し、
互いの傍に添え置く筈の、
其の姿が。

儚く、
脆く、
繊細に映る事に。



何の違和感も、
持たぬのだろうか。










眼前で繋がる、
手と、
手を。

決して離さずに。


眼前に在る想いが、
真実で、
貴重で、
唯一だと。

力強く言う、
坂の街の人は。




同時に。


 「いつかは消えてしまう。」
 「この想いはなくなってしまう。」
 「でも。」
 「なくなったとしても大切。」


眼前で繋がる、
手と、
手が、
切り離され。

眼前に在る想いが、
消えた、
其の刻の事を。


力強く主張した。

















 「次は二月。」
 「毎年二月と五月なの。」
 「二月まで待てる?」

 「其処迄待つの?」
 「待てる訳ねぇじゃん。」


僅か十五分しか無い逢瀬の残りを、
貪るかの様に。

再び、
繁みに顔を埋め。



応じる様に。

二つの万華鏡は、
かたかたと、
揺られて姿を変えて行く。











儚く、
脆く、
繊細に。





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References
 May.11 2007, 「奥深き想いの証拠ですか」







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2007年05月13日(日)


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History
2006年05月13日(土) 共通項には値しないのでしょうか
2005年05月13日(金) 俺より想いが深い日なのですか
2004年05月13日(木) 本音は何処に在るのでしょうか
2003年05月13日(火) 早く分かち合いたくは無いのですか





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