雲間の朝日に想うこと


< 研鑽の足りぬ鍵でしょうか >


手当たり次第に、
手元の鍵を、
鍵穴に差し込んだところで。

其の扉を、
上手く開ける筈が無い。




類似の鍵を以て、
確かに、
其の扉が開く事は在るけれど。


身も、
心も。

同時に扉を開ける鍵など、
多くは無いのだ。








其れ故に。


熟慮を重ね、
其の身を削り研磨して。

型を逢わせた鍵を、
鍵穴に、
差し込むのに。






其の扉の鍵穴は。

既に、
姿を変えて居る。
















 「もぉ!」
 「此の鍵も違う!」


俺の、
諦めに似た叫びに。






 「其の鍵じゃ。」
 「心の鍵は開かないですよ?」


小悪魔の様な笑みを、
浮かべながら。

同僚は、
そう応えた。












鍵穴が逢う筈は無い。

此の鍵は、
姫の為に磨いた鍵だ。


其れを、
十分理解して居るのに。











類似の鍵として。

此の鍵は、
目の前の扉を開き掛けて居る。





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References
 Feb.03 2005, 「何故に其の手を切らぬのですか」
 Feb.01 2005, 「灰色なら逃げられますか」


2005年02月07日(月)


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History
2004年02月07日(土) 向きを入れ替えて見ませんか
2003年02月07日(金) 迷いの嵩は減らせないのか
2002年02月07日(木) 良い所はなかったですか





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小坊主
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