雲間の朝日に想うこと


< 肱の内に居た筈では無いのですか >


目覚めと共に、
隣から届いた声に。


俺は未だ夢現つで、
寝惚けた状態に在るのだと。

自身へ、
勘違いを強いたのだろうか。




其れとも。


想像すらして居なかった音が、
侵入して来る事態に。

其の入口を、
無意識に閉じただけだろうか。








 「私、怒ってるんだ。」











 「・・・何に?」



自身の身体に巻き付いた、
其の存在から。

且つ、
唐突に放たれた、
言葉から。




想い浮かぶ其の因は、
一つも無かった。












 「夢を見たの。」

 「どんな?」

 「小坊主が女友達とお風呂に入ってるの。」



欠伸で誤魔化した、
一粒の水滴と。

震える姫の身体。















隣で寝息を立てる、
其の姿が。

肱の内に、
其の重みを感知させる、
意識の中枢が。



苛烈な憤りを、
自身に向けて居る。




そんな不幸が、
俺の眼前に、
本当に在るのかと。



口惜しさで。

想わず、
肱に力を加えて仕舞ったけれど。













本当に口惜しいのは、
此の人だよね。


2004年06月28日(月)


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2003年06月28日(土) 喜びの笑顔で逢いませんか





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小坊主
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