雲間の朝日に想うこと


< 如何受け取るのでしょうか >


絆に対する不安感から、
ふと口を付く言葉。

彼を失いたく無いと言う想いと、
表裏一体の言葉。


其れを十分理解していたとしても。


 「煙草の味がする?」
 「嫌いになった?」


唇を重ねた直後の問いに、
必ず困惑する。







友は嘆く。


 「俺は何処まで踏み込んで良いんだ?」



自身の嗜好を彼女に伝え、
煙草を止めろと言う。

自身の我儘を彼女に押し付け、
煙草を止めろと強いる


彼女の嗜好を想い、
喫煙には関知しない態度を取る。

彼女の健康を想い、
煙草を止めてと願う。



何処までが意思で、
何処までが自我で、
何処までが尊重で、
何処までが愛情なのだろう。
















きっと一つの想いでは無い。


夫れ夫れの想いが独自の強さを持って、
微妙に混じり合って、
複数の想いが重なりあって出来た想い。

全ての想いを内包して、
微妙な天秤の上を往来する想い。



どんな解答を選択しようと、
其処に在る想いは、
きっと一つの想いでは無いから。







昼休み。

後輩相手に何気なく口にした言葉を、
想い返した。


 「きっと相手に『何でしてくれないの?』なんて言うなら。」
 「其れは愛情じゃ無いんだよね。」

 「深いですね・・・」



違う。

相手の行動なら、
自身が感ずる想いが答えだ。




自分が選択した行動が、
如何様にも評価出来る事の方が。

自分が選択した行動は、
如何様にも受け取られる可能性を秘めている事の方が。



寧ろ難しく深い事を、
友に教わった。


2003年06月06日(金)


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