雲間の朝日に想うこと


< 一年前の傷は治りましたか >


丁度一年前、
貴女は何をしていましたか。

旦那と言う同居人を斬り捨てる行為と、
小さな彼に対する母性愛と、
貴女を取り巻く環境と、
そして俺への想いと。


丁度一年前、
俺は何をしていただろうか。

アイツと言う彼女を斬り捨てる行為と、
アイツに湧く情と、
俺を取り巻く環境と、
そして貴女への想いと。






丁度一年前。


 「戻りますか?」
 「元の関係に戻りますか?」


貴女が別れの言葉を口にした事を、
未だ覚えているのだろうか。



お互いが深い傷を負い、
必ず誰かを傷付ける事が宿命であった関係には、
違いなかったけれど。

俺は貴女に怒りの刃を向けた。





事の大きさを感じて、
どんなに酷い不安に陥っても。

一線を越えた以上、
決して逃げてはならないんだ。


自分達で踏み出した以上、
言葉や想いに責任を持たなければならないんだ。

ただの弱気で、
単なる不安で、
想ってもいない言葉を口にする事は、
最大の罪なのだ。


















きっと俺は、
貴女と繋がっていたいと言う欲望の為に、
理由を創って主張したんだ。

貴女を勇気付ける為でも無く、
貴女を励ます為でも無く、
己の欲望を満たす為の虚言だった。






願わくば。

この一年と言う期間が、
俺の罪で傷付いた人の癒しとなっていますよう。

この一年と言う月日が、
深い爪痕を修復し得る癒しの時になっていますよう。






そう願った俺は、
この一年と言う時で何も変われていない。

そう願った俺は、
未だに偽善者で勝手極まりない。


2003年03月19日(水)


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2001年03月19日(月) 限界を感じてるのか





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