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フリフリおれ的わたし的ベスト2007はこちらより


2006年11月29日(水) 下ノ畑ニ居リマス / Alter

誰とも話したくねえなあと思いながら過ごしてます。話す仕事なんだけど、それは機械みたいに、お金入れれば動くようなものでしょう。




Alter
(Southern Lord Records)
、裏ジャケの方が数倍怖いような気がするのですが、私だけでしょうか。アマゾンで買ったものはボートラがついてないのでさきほどinoxia recordsで買い直しました。ディラン・カールソンが入ったのこれだけなのね(涙)。




Her Lips Were Wet With Venom という曲




1曲目はライブでやってたなあ…




しばらくこの音の中に住んでいることにする。誰が呼んでも聞こえない遠い所に。




巨大な猛獣の開かれた喉に吸い込まれる。その暖かい膜の甘え震えるさま。それが思いのまま鋭い鈎針で切り裂かれる時の、そこから零れる赤い粒子の中に。




2曲目N.L.T.の懐かしいアップライトベースの弓弾きの音。長く伸びた剣の刃先を通り抜け、その音を試して鳴らす風の動き。両腕の中で柔らかく膨らむシンバルの残響の中に、私は居ります


2006年11月18日(土) Boris with Merzbow at 大久保Earthdom

年内最後のBorisのライブに行ってきました。Merzbowと合体ライブということで、メルツバウは初めて見るので楽しみでした。

場所が大久保のEarthdomという所で、ここももちろん初めての場所。電話予約などができないので当日で入りました。大久保って10年ぶりくらいか?まさにコリアンタウンって感じになっていてここはどこ?と右往左往してました。途中で怪しい外人(notアジアン)の行列を見ながら、へー外人もサムゲタン食べるんだな〜(店があったので)なんて思いながら通り過ぎたり。どう見てもマニアックなロックファンでした。交番で確認して戻ったら入場が始まってた。これ入れるのか〜大丈夫〜?と泣きそうになりながら並びました。入れましたが。

中はそんなに広くない。オールスタンディングで40人くらい入ってたかな?フロアは禁煙。やっぱり外人が多い。BorisもMerzbowも海外で人気があるので予想はつくのですが、どこから来るんだろうな〜。年齢層は思ったより高め、というか自分と同世代っぽい方が多い感じ。ロックバンドのライブにしては一人客率が高いと思った。落ち着いた雰囲気でほっとした。さすがに女の一人客は他にいないみたいでしたが…この人たちBorisのファンなんだなあと思うと感慨深いものがあった。

内容は、前に出ているアルバムMegatoneとかSun Baked Snow Caveみたいな、テンションは高いながら繊細な音響アンサンブル、ひょっとして即興演奏!という期待があったのですが、実際には全部Borisの曲をやるライブでした。久しぶりにこんなロックライブ見たなあ。年忘れ爆音祭ってか(笑)今は無き法政学館オールナイトイベント状態になってました。音でか。音漏れとか大丈夫なんだろうかと心配してしまいました。

もくもくとスモークがたかれてライブが始まりました。ヴァニラの甘い煙…曲はat last-feedbacker-濃縮バージョンから始まり、どうくるのかなと思ってたらBlack OutからPinkPinkスクリーンの女別になんでもないとたたみかけ、橙盤Heavy Rocksよりkorosu!!、マブタノウラ(げげなんだこの別ジャケ)よりa bao a quと総ざらい状態。ううう嬉しい。あとあくまのうたよりibitsuもやってた。聴いたことがない曲もあり、たぶん新曲。wataさんのボーカル!!!!の虹が始まるとき(歌詞がちょっとだけ聞き取れた)とTakeshiさんのボーカルの曲。これはかなり歌謡曲ぽいというか、今までのイメージと違うんですよね。ちょっとガレージっぽいような?…節操ない人たちだな…(はあと)

後半は俺を捨てたところから決別に戻ったと思ったら新しい曲(インスト)?だったり。もう爆音ノイズで陶然となっており記憶も曖昧、理性もどこへのニルヴァーナに居りました。あぶねえ。アンコールは1曲だけで、Heavy RocksよりDyna-Soar。このアルバムではDeath Valleyでゲストに入ってたんだけど(聴きたかった…)、これはマゾンナの人が入ってた曲。間奏に狂ったリフが入った所が大好きで(笑・もちろん一緒に歌えます)ライブで聴けてとても嬉しかった。いやー楽しかった。

これまで長期間海外ライブツアーをされてただけあって、特にボーカルが力強く安定していて聴きやすかったです。これまでになく煽ってたし。Borisってちょっと気取ってるよなと思わないでもない所があったのですが、今回はストレートに盛り上がってよかった。そこかしこでヘドバンにメロイックサイン、前の方ではダイブもしてるのもいましたね。ちょっとしらけてる(メルツバウファンの方なのかなあ)方もいたけど私は嬉しい派でした。暴れたかったわあ。

音はもうギターなのかラップトップの音なのか判然とせず、轟音がでかすぎて肝心の曲のリフとか聞き取りづらい所があってそのあほらしさが楽しくてたまらないライブでした。何がやりたいんだ一体(笑)ドラムは銅鑼なしだったと思う。こういうライブでも人力でやらなきゃならないのが大変です。Atsuoさんの演奏もとてもよかった。ラップトップの音を合わせてシンバルロールの音響を無制限に拡大するような所があって震えました。高周波?のピキピキとかシャーッていう音が気持ちよかったなあ。あと何かの叫び声みたいな音に包まれる場面がたびたびあって、あの音響は絶妙だと思う。

音のでかさと激しさでアルコールも入ってないのにヘロヘロになりながら宿へ帰りました。結局物販でAlter手に入らなかったんですよ…他のは全部あるのに…てか持ってるし!!で、翌日さっそくユニオンのHR/HMフロアを回ったのですがやはり手に入らず、顔面蒼白でプルプルしながら探し回りました。雨で寒かった…神田で行き倒れそうに。ここで眠ったら死ぬぞ!(馬鹿)結局沖縄に帰ってアマゾンでポチしてます…これ本当に在庫あるの?初回限定じゃないんだろうなあ(涙)。油断してました。


2006年11月17日(金) 金曜日 / モンドヴィーノ

洗濯終わるまでに更新。休みだったのでトンマッコルへようこそを見てきました。ゆるかったけどやっぱり泣いてしまった。詳しい感想は後日。

紅茶は秋摘みのシーズンだそうです。これか…お店で飲めたりするんだろうか。下戸なのであんまり意識することはないのですが、ボジョレーヌーボー解禁というのもありましたね。ニュースを見てて、そういえばワインのドキュメンタリーを見たなと思い出したので紹介します。このモンド・ヴィーノはたまたまTSUTAYAで見かけて借りたんですよね。大場正明さんのレビューはこちら。監督のインタビューはこちら。ワイン業界の一側面がわかるという感じでおもしろかったです。でもやっぱり下戸なので、ぶどう畑の風景を見ながら、そのぶどうそのまま食べさせてくれよ〜なんて思うんだけど。

見ていて、監督はこんな味が好きなんだな〜というのがわかる。そもそも白ワインしか出てこないんですよね。赤はまた事情が違うのだろうか。大量生産VS地元の味みたいなわかりやすい構図で、監督の肩入れ具合がもろわかりの映像。でも政治的なメッセージというよりあくまで監督の趣味が前面に出ているのがよかったな。この味が好きなのっていう主張があってよかった。あとなぜか犬がたくさん出てきた(笑)。犬派なのね。

特によかったのは中盤で、とあるフランスの田舎でぶどう園を経営する一家が出てきて、父親が長男よりも評価する次女が地元の大手ワイン工場で働くようになって、じきに大手企業の方針に抵抗してやめるといったくだり。ぶどう園は長男が継いでいるんだけど、その次女がどうなるんだろうという感じでわくわくしました。おお、夏子の酒か!って感じで(違うか)、もっと見たかったなあ。その女の子とお父さんがすごいキャラ立っててそれだけで一本撮れそうな感じだったけど。あとは冒頭とエンディングで出てくるブラジル北東部!のワインの話。そこでワインをつくるのは初めてということで新しい世界として紹介されていたんだけど、それもどうなっているのか知りたいなあ。


2006年11月15日(水) 水曜日 / 音楽映画ベスト10

もう15日になっていた。何かを決めるって難しい。気温が下がっただけで、こう言葉が出にくくなるものなのだろうか。脳の動きが鈍くなっている?

The Dark End of the Street 曇って冷える夕方に、道を歩いててふと浮かんだ曲。ああ、こういう曲あったなあと思い出した。ザ・コミットメンツという映画が大好きで(音楽映画では一番好き。ベスト10は下記参照)、その中で歌われていたもの。確か不倫の歌だったような。明るい所では知らない振りをして、暗い通りで会いましょうね、みたいな歌詞。

映画では下品でもてそうもないボーカルの男の子がすごい歌がうまくて、なんでお前がそれを歌えるわけ?っていううまさで(笑)、音だけで(歌詞がわからなくても)泣けた。一緒に歌ってるコーラスの女の子も何あんた?みたいに目を見張って。この映画ライブの撮り方がすごいいいんだよなー。私も歌詞を読んでみたけど別に共感することもなくて、大人の歌はわからないなーでも音だけでもすばらしいと思ってた。それから十数年経って、こう道を歩いていてしみじみといい曲だよな…と思い起こすことがあるなんてな。



****** 音楽映画ベスト10 ******

1 ザ・コミットメンツ
2 サウンド・オブ・ミュージック
3 ここに泉あり
4 オーケストラリハーサル
5 ダンサー・イン・ザ・ダーク
6 リンダリンダリンダ
7 スクール・オブ・ロック
8 リトル・ニッキー
9 スティル・クレイジー
10 天使にラブソングを2


あんまりミュージカルを見ないのでこんな感じになりました。バンドもの、コメディが多いなあ。コメディ好きです。あっ、ジャズものが入っていない…何だろう、ジャズ大名?(笑)カンサスシティ(てかこれ)かな…あとこの世の外へとかエンドレスワルツ。7はデトロイト・ロック・シティでもいいですが、子どもバンドがよかったんだよなあ。8はハードロック・ハイジャックでもいいです(笑)アダム・サンドラー大好き。邦画は今井正の名作にリンダリンダリンダ。アイデン・ティティとかスィングガールとかは見てませんがいいのだろうか。のだめって映画にならないのかなあ。


2006年11月13日(月) 黄色

bonobos見れなかったボノボ…(涙)でも前日にちょろっとローカルのFM番組で蔡君がゲストで出ててStanding Thereとか流れてるの聴けてよかった。スタジオを訪ねて出待ちすればよかったかも?蔡君、見た目すごく若いけどしゃべり方は兄さん(関西の)って感じなのね。日比谷野音DVDはもちろん見ておりますよ!意外にライブ慣れしてない感じだな…しかしドラムの辻君のキラキラっぷりには胸を打たれました(笑)笑ってるか一生懸命ドラム叩いてるかどっちかなんだもん!うわーこれは一緒にやったら楽しいだろうなあ。ていうか写真ほしいわぁ。隣りの松井君は赤いコンガにハンドソニックも使ってた。生与作(これ)プレイを堪能。いいなあ〜野音で与作。イントロがさらにメロウな感じになったBeautifulには泣けたし、とにかくみんなずっと歌ってるThank You for the Musicはよかったなあ。ワンマンで来ないかなあ。野外で見たら楽しそう。

EみちゃんもSっちゃんもTバルさんも皆さん頑張っているのね。事故とか病気とか季節の変わり目はなかなか大変…今日はとても冷えました。風邪をひきそうなので黄色いスープをつくった。明日とあさってのために。かぼちゃとコーンとしめじとベーコンとセロリと玉ねぎと、これは元気が出るはずだ。(今日は人参は無し)寒い日は無性につくりたくなり、猛然と野菜を刻んでわしわしと鍋で炒めて、じゃーっと水を入れて沸くまで待つ。こんだけでおいしいんだもんなあ。肉は無くてもよい、ただセロリと葱は入ってないとだめだ。明日が楽しみ…粉チーズかけたり卵入れたりして食べるんだ。あーこれでおいしいバゲットがあれば。でもパンは腹持ちしないんだよな…


2006年11月11日(土) 僕たちは池を食べた(ネタばれあり) / 奇跡の海

来週の東京行きまで休みがありません!何とかやっていきたいものです…やる気の無さに甘いもの攻撃してみましたが効果があんまりない。どうしたものか。

春日武彦さんの小説を本屋で見つけてびっくりしました。ファンとしては買わずにいられません。予想通りセミフィクションというか、小説というよりエッセイっぽいです。お医者さんなのでそのまま患者さんのことを書けない事情があってこういう体裁になったのだろうか。

他の小説とか漫画にありがちな熱い人間ドラマな展開は殆ど無く、淡々と流れる精神科のお医者さんの生活の中で、患者さんの存在は風景の一部のような薄い感じになってます。そんなもんなんだろうなあ。でもその余白に春日先生の趣味・フェティッシュの記述が隙間無く埋まっているのが味というか。うわ〜きたよ〜(はあと)という感じなのですが。

例えばひとり缶詰工場でラベルの絵を描いていた方が抑うつ症状を起こして患者として来るんだけど、その前景にびっちりカスガ先生の缶詰工場に住んでみたいという夢の話が描かれていて(旅行に出る時は貴重品を缶詰にして、ひとつひとつこういうラベルを貼っていくんだとか)、その妄想に対してむしろ患者さんの存在が現実世界に引き戻すきっかけになっているようなのがおもしろかったです。その患者さんがカスガ先生の人生を大きく変えるとかはないんだけどね。

この本では奥様が登場することが多いのがまたファンにはありがたいかもしれません(笑)。インタビューでちろっと紹介されてたりしていたけど、奥様も個性的な方なのですね。家での様子とか、なかなか普通の本では書けない所だろうし。各々のエピソードはフィクションなんだろうけど、実際そういう方なんだろうな〜と思いました。またもネタバレですみませんが、表題の「池」なる真緑のクリームで彩ったケーキをつくって食べるくだりが印象的でした。円柱形の、池にはめこむ型としてのケーキ、そしてケーキとしての池を食べること。日曜日の午後のお茶の時間。

なんかそういうキッチュでファンタジックな世界が村上春樹の挿絵の佐々木マキの絵をほうふつとさせて、毒消しになってくれたような感じです。癒された。先日ラース・フォン・トリアーの奇跡の海を見てしまったダメージが大きかった…仕事にも支障が出てしまったほどです。中学生か。ユリイカもしんどかったけどこれはキツかった。

ラース・フォン・トリアーは好きな監督なんだけど、この作品はさすがに見れないなと避けていた作品でした。主演のエミリー・ワトソンがすばらしいというのでおそるおそる見てみたのですが、やっぱりかわいそうすぎてつらすぎました(涙)。エミリーかわいいけどな。これはほとんどコメディだろうと震えながら見ていたのですが、おとぎ話として笑い飛ばす余裕が無い…この監督は女を虐め過ぎっていうのはわかってるんだけど、自分にはドッグウィルよりきつかった。ダンサー・イン・ザ・ダークよりも救いが無かった。主人公が自分が間違っていると思って死んじゃったからね。

見ていてついコーチングの視点というか、精神障害者としての主人公をどう扱うか、彼女の行動について分析しようとしてしまって大変でした。義姉の看護婦さんが出ていたのも大きかったけど。(この女優さん、いろんな映画で見かけてけっこう好きだったんだけど、もうお亡くなりになっているのを先ほど知ってびっくりだ。残念です。)

たぶん旦那の言うとおりにしなくてもすむやり方ってあったと思うんですね。と言ってしまえば身も蓋もないのですが。周囲の人たちのように宗教の縛りで罰したり、法の力で隔離(措置入院)するというのとも別の方法でソフトランディングというか懐柔というか、彼女の目線に合わせて軌道修正する方法はなかったのかな、などとぐだぐだ考えたりしてました。まあ実際そんなことできたら映画にならないんだけどね。

ただ旦那があんな元気になる(不自然すぎ)というなら、もうちょっと生きていてくれさえすればなと思った。ベスが重傷で命を落とす時に、自分は間違っていたの?という問いに答えてくれてたら、というのはあった。あそこで義姉さんは何で無言だったのかなあ。せめてなにか言葉をかけてやったり触れてやったりしていれば命がつながる可能性があったんじゃないかなと思ったんだけど、あの場面はつらかった。本当に取り返しがつかないという感じで。

自分としてはベスの犠牲精神?にはあまり感銘を受ける所は無く(大変なことをしてたけど果たしてそれが旦那の意思に報いていたのかすら不明なので・その件自体は彼女はやりたいことやって気が済んだんだろうと思うだけだ)、時代とか宗教とか、父親の不在とかいろいろ背景はあるにせよ、とにかくベスが死んじゃって旦那のヤンに会えなくなるというのが単純にそれだけでかわいそうで打ちのめされるばかりでした。その辺はうまい作り方だなと思った。最後の鐘が鳴った所はよくわからなかったけど。


2006年11月07日(火) 向こう側まで

Borisと栗原ミチオさんのアルバムRainbowPedal Recordsから出るんですね。一曲目からクルよなあ…なんかもう曲名だけでどんぶり飯がいける(意味不明)…なんて詩的なんでしょう。wataさんのグロッケンってマブタノウラであったっけ?初めてかな?どきどき。ああん、グロッケンになりたい。どんなマレット使ってるんだろう(馬鹿)。もういても立ってもいられません。

何か今日は歩くのがやたらに楽しい!と思ったのですが、それは昨日久しぶりにヒール靴を履いて歩いて足が痛かったからでした。両方に豆ができて、既につぶれた…いやー、必死だったのかなあ。恥ずかしい。そういう時に限ってバタバタしてるし。痛かった。今日のルコックのスニーカーちゃんの履き心地は最高。どこまでも行けそうな気がしました。ありがとうありがとう。

風があって、その向きを感じながら、通りを渡るのが楽しかった。通りを渡るのって楽しくないですか。特に夜、暗い大通りを、冷たい風に乗って向こう側へ行くのは。昔々好きな人と銭湯に行く時に、よく信号の無い所を渡って行ったのですが、ただ歩いてるだけなのに、お前は何でそんなに楽しそうなの?と言われたことがあったな。まあ、信号が無いからだけなんだけど。

それはあなたも楽しいからなのねーと笑いながらその人の顔を見て思った。楽しいよね、通りを向こう側まで渡るのは。ひとりでももちろんいいし、誰かと一緒でもいいし。そこを渡るというのが実は大変なことであるとは言っていなかった。ただ普通に渡りたかったので。怖い気持ちも無く、笑いながら向こう側に行けたことがとても嬉しい。それは伝えなければと思います。


2006年11月06日(月) 月曜日 / 新譜待ち

でした。今日働いたら明日は休みだ。昨夜の感想は後日。なぜかヤサイマシマシニンニクカラメ(二郎ラーメン?)という名前になっている食べ物屋情報サイトを紹介されたのでリンク。食べ物情報ないもんなーここ。いっぱいのってるので見てみて下さい。

肌寒くなってきてなんか寝つきがよくなった、と同時に寝覚めが悪い(笑)。重いなあ。でも眠れて嬉しい。風邪ではない純粋なダルさのようなものにとらわれています。季節の変わり目を感じるのが遅すぎ…

春に入社して、ずーーーーーっと業務のことしか頭に無くて、文字通り慰安としての音楽と映像しか入らない今年(だけではないか…)を過ごして、とても久しぶりに自分の好きなものについて考え出した。好きというか、もうちょっと知的な感覚。知的って書いてかなり今とまどった。真摯に求めるものがあってという意味ですが。自分の場合は映画の話をしているとそういう意識を目覚めさせられることが多い。映像を言葉にしたいのかなあ。

先日、STUDIO VOICEの本特集を買って、あー自分の好きな本、重要な本ってあったかなあなんて久しぶりに考えたから、ということもある。あれでECDさんのおすすめしていた宮城道雄のエッセイがとてもとても読みたいですよ。またちょっと前に本屋の本棚の前で、大好きな作家(というか学者様なのですが)の新作が!!!と思ったら数年前の出版というのがショックだったな。まあ、気づかないのはしょうがないんだけど。

新譜・新作を待ちかねるというのが生きてる楽しみかもしれない。というかほぼ目的になっているような気がするな。先端を追いたいんだろうな。速さとか重さとかその形状を。Borisの新作はまたも年末に出るようで、しかもスターズの栗原ミチオさんが入ってる…!!!そしてwataさんのボーカルが聴けるなんて…!!!!考えただけで天国に行っちゃいそうです(馬鹿)。ああん、朝生愛ちゃんみたいなのかしら。どうしよう。Sunn o)))との一緒のAlterが楽しみだなあなんて待ってる場合じゃなかった。いやー来るなあ、今年は。これだけで、何があっても生きていけそうです。ていうかさ、天使ちゃん、また何かあるってこと?(怖)

Alterのレビュー山崎智之さんのブログ これを読んで震えないわけにはいかないじゃないですか!ああ…18日のライブでは手に入るのでしょうか。

本は、加藤秀一さんの学術書ですが、出るのを待っています。数年後でしょうけど、やはり優生思想絡みなのかなあ。新書ではなんか作風(?)が変わってしまったかなと思ったのですが、あの爽やかな語り口には魅了されました。フェミニズムという生臭い、生活感を払拭できない騒々しい世界で、ジュブナイル系というか萩尾望都の世界をほうふつとさせるような静かな空間が設営されていて、ついはまり込んでしまった。友人と黒猫喫茶で読書会とかしてましたけど、ほとんどファンクラブの会合(笑)でしたね。あんなのまたやりたいなー。

あとはやはり今福龍太さんの新作アーキペラゴは最近出たので買うでしょう。こちらはほとんど詩のようなものかなあ。重たそうだけど、頑張って読んでみよう。


2006年11月05日(日) Las isla del duende at 桜坂劇場(フラメンコライブ)

桜坂劇場フラメンコのライブに行ってきました。

先月はベリーダンスのライブを見てきたのですが、今回はフラメンコ、しかも生演奏つきということなのでとても楽しみでした。その時は普通にいつものかっこうで出かけたのですが、何かダンスのライブって客席もダンサー率が高いっていうか、女性が多いのに加えて華やかなんですよね!おひとりさん上等★な私ですが、服がいつもの貧乏くささが際立ってしまい恥ずかしかったです。もちょっと気をつけなければな。。靴なんか面接以来履いてなかったし…もっと履いてあげようと思った。足痛いけど。

夕方5時の早い開場。受付前が通りになっているので向かい側の公園に行列ができていました。懐かしいなあ。昔たまに小劇場のお芝居とか見に行って、だいたい当日行って当日券とかキャンセル待ちで、うわー今日は入れる?入れない?とどきどきしながら補助席とか後ろに詰め込まれたりするのが楽しかったな。今回は混みそうなのを見越してちゃんと前売りを買って、並んで入りました。

舞台上は椅子とマイクが並べられ、ライブというよりはシンポジウムでも始まるのかという感じ。やっぱり客席はキラキラしてるなー(笑)。やはり座席はすぐに埋まり、後ろで立見してる方もいました。参加者は下の通り(席の左→右の順で)。踊り手は演奏者の両脇に分かれて座っていました:

演奏(カンテ):サライ・デ・アルカラ(vo)、ファン・ビジャール(vo)、ヘスース・マフエロス(g)、尾藤大介(g)
踊り(バイレ):小松なつ美、具志堅真未香、向山口真哉、林田紗綾

最初に4人が踊りながら登場、舞台の前の方でちょっと踊ってから2人ずつペアで向かい合って踊り。椅子席に着いてからは一人2曲ずつを披露。1セット目は具志堅→小松→林田→向山口の順に。入場の時にもらったプログラムに各人が踊る曲の種類(アレグリアとかソレアとか)が載っていたのですが割愛します。素人目には曲調とかリズムの雰囲気が違うかな?くらいしかわからない。

音楽が本場ものとくるとぐっと気分が入りますね。塩辛い声がたまりません。たまにアオラ!って掛け声が入ったり。aholaってそこだよし!って感じかな?客席からも聞こえました。ベリーダンスの時はCDか何かがかかってたんだけど、フラメンコはやっぱり生演奏・生歌じゃないとだめなんだろうなあ。ギターの2人はかなり若い感じで、ときどき今風のポップな感じ、ボサノバぽいコード進行の曲とかあっておもしろかったです。それに加えて手拍子がかなり複雑で、踊り手の方が椅子で待ってる時は足で表をとって手で裏を打ってるような感じでしたね。あれも決まりごとがあるのかな?

踊りはよかったです!最初に同じ曲を4人で踊る所からおもしろかったです。だいたいの振りは一緒なんだけど、それぞれのアレンジが各人ごとにあって、回るタイミングとかちょっとずつ違うんですよねー。回らないで止まる方がいたりとか。解釈があるんですね。ソロの所だと文字通り独壇場なのでさらに見ごたえがある。

素人なので専門的な所はよくわからないのですが、女性3人の、若々しい具志堅さん、パーカッシブな小松さん、華やかな林田さんという三様が楽しめてよかった。一番目立ってたのは林田さんですかね。ちょっとふくよかな感じで、衣装がとてもきれいだし、舞台のスペースを広く使って動きの激しい振り付けがうまいと思った。次はどこに行くんだろうと思って目が離せないんですよね。後は表情やポーズがいちばんきれいにきまっていると思いました。

具志堅さんはたぶん最年少なんじゃないかな?しゃべるともろ今の若い方という感じですごいかわいいんだけど、踊りはとてもまじめな感じを受けた。飾り気がなくて、よくうつむいて足元を見つめるのが内省的な印象を与える。1セット目は一番手なので動きが硬かったんだけど、2セット目は林田さんの次っていうのがよかったですね。楽しそうだった。

小松さんはドレスを持ち上げて足技?を見せる方。2セット目ではステッキを持って登場、3本足プレイみたいな感じで見せてくれた。スレンダーで手足の長い方でちょっと男性的かもしれない。しかしフラメンコの足使いって…けっこうヒールの高さがあって、それで16分音符とかたたき出すんですよ。どうやってるんだろうー。アクセントもつくし二つ打ち混ざってるみたいだし、これも極めたらすごいんだろうなー、なんてったってルーツがインドだしな。

男性の向山口さんは急きょ出演が決まったとのこと。紅一点ならぬ黒一点というか…おいしいですよねーいやーやっぱり男の人が入るといいなあ(はあと)。本場のダンサーとは違って線の細い感じがまたいい。プロフィールを見るとバレエの他に韓国舞踊もやっているとのことで、そういうアジア系の要素を取り入れていたりするのだろうか。男性の踊りは女性のとは違うので振りがどうとかはよくわからなかったのですが、とにかくかっこよかった(えへ)。けっこう小柄な方だと思うんですが華があってひきつけるものがあった。

2セット目は衣装を変えて、林田→具志堅→林田→向山口の順だったかな?アンコールもあって、具志堅さんが頑張って客席からの参加を募ったんだけど舞台に上がる方がいなくて(変なインスパイヤプレイを披露した男の子がいたな〜)残念でしたが、最後に4人で正面を向いてゆったりした曲を踊った所(たぶん入門曲)がよかったなあ。ダンスいいなああ。

終演後は隣りの
カレー食堂で食事して帰宅。インドのカレーだ…おいしかった。サラダの少なさ(お通しの小皿に入って出てきた…)には目をみはりましたが。全体的に量が少なめなので女性向けのお店なのかな?と思ったけど普通におじさんが入って食べてたな。桜坂の夜でした。


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