過去日記倉庫(仮名)
もくじもどるすすむ
フリフリおれ的わたし的ベスト2007はこちらより


2006年03月10日(金) 金曜日 / supersilent1

バード電子のひょうたんスピーカー。ひょうたんフェアなるものも行われていました。(今見たらほとんど在庫無しですね)かわいい…ひょうたんと言えばひょうたんフィルハーモニックにもリンク。研修がだんだん難しくなってきたので、寄り道ばっかりしているの。こういう、切りっぱなしの革(ヌメ革)のトートバッグがほしいと思っています。沖縄で革のかばんって重くて合わないんだけど。リンクしたものもちょっと重い感じがする。もっと薄いといいのにな。ここの革表紙のノートもいいんだよなー。

前の日の頁は自分で読み返しても意味がわからない…馬鹿じゃないって感じ。恥ずかしいなあ。でも消さない。今は午後出なので落ち着いています。たった数時間のずれなのに、何が違うのだろうか。明日また先生と話そう。

CDがまたいろいろ届く。ありがとうありがとう。なかなかいい音楽を聴ける気分ではなくて、もったいないのでとってある。ラジオの世間話とJPOPの方が聞き流せていいんだ。それにしても最近のロック(特に沖縄の)って全部一緒に聴こえる。私なんかオレンジレンジとガルフの違いがわからないよ。たぶんどうでもいいからなんだろうな…

supersilent1だけちょろっと聴いた。grinningtroll.comのレビューを読んで、これは必聴だな!!と思っていました。これが確かにすてきです。やっぱりこのドラム好きだなー。こういう、ハットがインテンポで手がぐちゃぐちゃフリーに動いてるってやってみたいですよね。よくやる別々のモジュレーションというか、たとえば3連系と16分系を合わせてポリリズムというんじゃなくて、どこまでいっても合わない、インテンポですらないというのをやってみたい。めちゃくちゃ苦しくて、なんでここまでしなきゃいけないんだろうって笑えてくるんじゃないだろうか。このsupersilenceのもなんかハットがよれまくってて必死!っていうのが非常にナンセンスですばらしいと思う。自分の中ではよれが肝ですらある。うまくやれちゃうとつまんない。葛藤しないと。

ノイズがすごいヘヴィで中盤にメルツバウみたいになってる場面があった。楽しそうだ。6とぜんぜん違うんでへーと思う。だんぜんこっちが好きです。7も微妙に違うかな。ドラムがああいうことやってきて今こうなってるというのはわかるな。こういうのさんざんやって飽きて美しいメロディに走るというのもわかる気がする。胎児の夢(夢野久作)のように、人類の何万年という歴史を十か月で駆け巡ってしまうような、何時間も、何年もかけて積み重ねた彼らの歴史を数時間でたどってしまえるんだなあ。改めてレコードってすごいと思う。


2006年03月07日(火) グレープフルーツちょうだい / 白鳥の湖

まだ月曜日。仕事の内容が頭文字程度にわかった。それにしても朝研修はつらいです。だめなんだ朝は生まれた時から。やはり断るべきだったのか。20割増…初日にして脱落か。数時間なのに狂いそう。明日までなので何とかやる。明日は赤信号見落としませんように。


つらくなるといつもロックとかブルースが鳴りだしてくる。というか、自分の中の男子心みたいなものが呼び覚まされて喝を入れてくれるような感じ。さっきからあなたの目の前でおとなしく座っているだけのぼくだけど、頭の中では今たいへんなことがおこっています。おねがいしますもう一度ここへやってきて、好きだとか嫌いだとかそういう話をして下さい。敷居が高いとか低いとか、世間に揉まれてるとか揉まれてないとか。このグレープフルーツちょうだいという曲はゆらゆら帝国のベスト盤の一曲目に入っているだけにひときわ完成度が高い。リフやベースラインに一部の隙も無く、最も愛するカリスマに歌を捧げる。鋭く挿し込まれるラブメッセージ。どうかこの心をわかって!

ひなまつりで浮かれているうちになんか暑くなっていた。なんで暑いの?死にそう。サティのアーモンドチョコレート入りのワルツの、かわいらしい子どもの叫ぶ骨!チョコの骨!という声を聴きながら、うっすらと、やっぱりゆらゆら帝国のナンバーが耳の後ろから近づいてくるのを感じる。別に関係ないんだけど、そのタイトルの曲があるので(上のベスト盤には入ってないけどね)。じゃまって言うよりも影がついてくるように当たり前。この人は子供の頃に骨って言ったの覚えてるかな。アーモンドチョコだけかじって、それだけで生きていけたらいいのに。しょっぱい種を噛み潰す感覚。

朝生愛の歌はまだ4曲しか聴いたことはないけど、それはほとんど同じこと-レコードの溝を針でなぞって、生まれる音に埋められ、流され、溶ける、融けることについて、くり返しくり返し歌っているだけだ。ストイックな字面をたどる女の子のあえかにゆらぐ声と、それを覆い尽くすギターの薄く柔らかい音がいくつも積み上がった層が全てを満たす。月曜に溶けてしまいそうな危うい瞬間に茶々を入れるように、またもゆらゆら帝国のナンバーが近づいてきて、足下から引っくり返してくれる。それもまたむしろありがたいのだ。

摩擦が全てと思ってみたり。小さな溝でもOK、俺はすべりこむ。ノックはしないぜOK、お前の中にすべり込む。レコードの溝がGROOVEという言葉の語源であると、昔誰かに教えてもらった。なんか極めて本源的な瞬間を見たような気がして車中ではっとする。言葉遊びだけどな。?そうでもないか。それでも反射的に欲望する回路、衝動源が備わっていないことを感じて、ああやっぱり男子じゃないなーと落胆する。愛ちゃんはそんなことは感じないのだろうか。今度届くラヴェンダー盤ではそれを探ってみたい。

昼は吐き気を止めるためになんとかうどんを流し込んでみる。こんな思いしても実動四捨五入したら零時間なのか。どういうことなんだ。隣りの席のTS君とクライアント当てごっこをしたくなる。禁じられた遊びってやつ…そうまでしても逃げ出したい。うう、そういう自分をしっかり縛り付けるラバーバンドみたいな幅広の分厚いギターリフとうねるベースが、そのためにあるんだと感じる。だからやっぱり自分は中学生の男の子ではない。明日。早く日よ暮れろ。何もかも終わってほしい。


--------


疲労困ぱいしつつ、本屋に寄ったら手当りしだいに参考書を買ってしまいそうだった。何もかも勉強したらわかる気がしたからだ。うへー。久しぶりに楽譜の棚の前で過ごしてみた。クラシックの楽譜の方が安いような気がするんだけど、著作権の関係なのでしょうか。マックス・ローチもびっくりの全て3/4の曲だけ集められたショパンの楽譜にひかれる。そんなに難しくなさそうだからなんだけど。でもこれ全部弾けたらすごいなあ。3拍子好きだからやってみようかな。

いっそバイエルでも今なら楽しめると思うんだけど、いろいろ見てて、いちばん弾きたいのが白鳥の湖だった。チャイコフスキーの、バレエで有名な、ありきたりなドラマチックなあの曲のあの部分を無性に弾きたい。映画のリトル・ダンサーを見た時に、主人公の男の子とそのバレエの先生とふたりで、初めて生まれて育った所を離れて海を進んで行く場面で流れていて、なぜかとても泣けたのを思い出した。あれは最後の場面につながる所だと思うんだけど、重苦しく曇った空に果てしなく続く水の上に居て、諦念にとりつかれながらも、遠い所にある美しい世界を求めてやまず、手を伸ばしてできるだけできるだけ伸び上がろうとする気持ちがわかった。

野暮ったい風体の若くない女と、若いだけで決定的に何かを欠いた(バレエをやるにあたって)と思われた少年との間に通じるもの。未来に向かうってこういうことなのかと思った。ずっと前から知っているはずの曲がそこで新しく流れて、私はふたりを見つめながら初めてその曲を口ずさんだのだ。そういう気持ちでまたこの曲を歌いたい。それにしても、この場面は曲のメロディはドラマチックなんだけど、脚本上そんなに泣ける所だっけなーと考えてみた。どうだろうなあ。ぐぐってみてその場面について書かれたレビューにリンク。こういう感覚に近いのかもしれない。


2006年03月03日(金) NObLUE、土岐佳裕 at GROOVE

金曜日ですね。バイト面接の結果が出る日だったのでなんか浮ついていたのですが、午後には解決。夜は出かけてライブを見ることにしました。今回はGROOVEにて、ケイドロックNObちゃんのユニットNObLUE(ノブルー)と横浜から弾き語りの土岐佳裕さんという組み合わせ。中に入るとテーブルに桃の花とひなあられがあって、ほのぼのと春の気分がただよう。そうか、ひなまつりの日だった。久しぶりに会った宮城さんと、沖縄にもひなまつり根付いたかなあ〜やっぱり渡来文化?だから考えるよね、とかそういう話などする。でもひなあられは好きー。

NObLUEはホルンと木琴、歌のNObちゃんとフルートの方(名前失念。ごめんなさい)のかわいらしい女の子にはさまれてウッベと歌のがちゃぴんさんの3人のユニット。うわうらやましい。はじめにエリック・サティの曲、アーモンドチョコレート入りのワルツへやにひとりの2曲と、あとはメンバーのオリジナル。完全に生音で、ホルンとフルートとウッド・ベースの柔らかいサウンドに、アーモンドチョコ〜で指示文句をリーディングしたり、左右にラジカセを置いて違うSEがかすかに流れていたり、メトロノームでテンポをとるなどのアイデアも豊富で楽しめました。

サティのはピアノ独奏用の曲なんですが、ホルンとフルートというのはおもしろいと思いました。いいなあこういうのつくれて。ジュネの映画ロング・エンゲージメントで主人公の女の子が部屋や浜辺でユーフォニウム(もっと小さめだったけど)を吹いてるのがあって、あれを思い出しました。ユーモラスだけどやっぱりかわいい。オリジナルはやっぱりNObちゃんの歌かなあ。悲しげなのがまたいい。楽器を持って口にあてたまま2人で歌ってた曲がよかったなあ。

ベースはアドリブになることが多くて、中高音を弓で鳴らすのがよく合っていた。がちゃぴんさんの声もいいので歌ものをもっとやってもいいんじゃないか。サティの家具音楽という言葉を思い出したけど(もっともこれは自虐だったらしい…バーで弾いてても誰も聴いちゃいない、俺は家具か?という)、ステージではなくカフェとかギャラリーとかそういう所で、ふっとあらわれる感じでやるとはまるのではないかと思われました。お茶飲みながら見たいな。

土岐佳裕さんはどんな方かは全く知らなくて見ました。小さいギターとピアノを使っての弾き語り。なんかとても緊張しているようで、足踏みしながら歌ってたりしてたんだけど、それも味かな。ライブはだいぶし慣れているようで、すべっても(笑)それはそれで寒くなることもなく、落ち着いて見れました。逆にほかほかしてきてずるい感じ(笑)。曲は若い方だなあという感じのさわやかなものばかり。ギターもピアノも伴奏は簡単なんだけど、聴いていると世界がぐんと広がるようなダイナミズムを感じておもしろかったです。合間のリフとかフレーズとか印象的で、バンドっぽいなあと思った。

終演後つらつらと話していて、土岐さんはけっこう中身?は熱くて体育会系っぽいのがおもしろかったですね。かなり頭のいい方で、バンドのことなんかも考えてやっているんだけど、ステージで歌ってるともうなんか天然という感じなのが不思議。話を聞いてると、集中しようと考えない自然で良い状態、とか無意識にのっている感覚を大事にしてこだわっているとのこと。なんかわかる。それにしてもスピード感というか、反射神経の鋭い方という感じでおもしろかったです。とても素直だし。音楽はそれが大事なんだよなー。

私は引っ越し先でピアノが弾けるのをとても楽しみにしていて、ピアノばっかり見てた。ピアノの曲はおもしろかったなあ。あんなふうにつくれるといいな〜と思った。無力無善寺の話をしてて、イベントで全員出演者が鼻歌なんだとか、DJがワンフレーズで換えていくので踊れないイベントとかはおもしろかったです。今度シュール祭りなんだけどどうしよう、とのこと。シュールか…


aya_nkym |diaryJazz Boxantenna

即興アートWebRing
即興アートWebRing | 参加サイト一覧