過去日記倉庫(仮名)
もくじもどるすすむ
フリフリおれ的わたし的ベスト2007はこちらより


2005年07月29日(金) 花火火花、ぴかちゅうベル / SOFA的気分

夏なので、めずらしく夏らしいことをやってみようかなと考えてみたのですが、花火のインスタレーションをやれないものか、というのと夏の音を録ろうかなというのと考えてます(笑)。火と音のイメージをふくらませる。SONYの大きめのマイクを前に買ってあるので、MDレコーダーで海とか街に出て録音してみようかな?今聴こえる虫の声もすごいいいんですよ。うるさくて。録ったソースの使い道は無いですけどね…いいかげんサンプラーの使い方を覚えないとな。デジオとかケロログとかやりたいなーーー。今の環境ではキツイけど、いつかやろうと思ってます。

SOFAというのは家具のソファ、ではなくてレーベルのSOFA。まあ同じ意味かもしれないけど…3枚ほど持っていますがどれも好き。オフサイトよりも作為を感じない音響的な作品。無性に聴きたくなる時があるんだよなあ。ギターとかドラムとかサンプラーのうすーく小さく音が伸びていて重なることも少なかったり。Paal Nilssen-Love(ds)さんのデュオのもの*ごめんなさいDual PleasureはSOFAではないね*はもうちょっと激しい所もありますがソロはそんなにたたきまくりではなく静かめだったのがおもしろい。Inger Zach(perc)さんもおもしろいので集めたい。残響がきれいで(エフェクトかけたりしてるのかなあ)グラスハープみたいな音も聴こえる。うぉ、1歳違いなのかこの方。ちなみにニルセン-ラヴさんは3歳下ですが…写真は若き日のPaul Lovensさんのがよいですねー。よく使われてる写真だけど、何度見てもときめくわーこのセット。こんなの使いたい。

そして偶然なのか知らないけど、持ってるのどれもシンバルの弓弾きが入っているようなのです…レーベル主が弓フェチだったらおもしろいな(笑)。ちょっとやってみてくれない?(はあと)、とか言っていたりして。へへ。もっと集めてみようかな?ジャケのデザインもすてきだし。ニルセン-ラヴさんのソロは弓というか何かで擦っているような音がいっぱい入ってておもしろい。何なんだろうあれ。椅子をぎぎーっと動かしてる、またサックスのノイズのような音が出てます。私もシンバル弓弾きを練習しなければ。シズラーも研究したいなあ。普通は洗面台のゴム栓のチェーンとか使っているんだけど、もっといろいろできないものか。

というわけで今日は仕事帰りに遅くまでやってるホームセンターでブツを物色。自転車のベルおもしれー。いっぱい買って並べて使いたいわ。音はウザそうだけど見かけがおもしろいのでいいかも…特にほっぺが光るぴかちゅうがかわいい(笑)買うんだろうな〜。そして耐熱ガラスの小さめのケースと花火を購入。本当は水槽とか金魚鉢の大きいものがほしいんだけど、安全性をチェックしてからじゃないとね。週末は花火テストと引き続きブツのチェックを中心にやっていきたいと思っています。


2005年07月27日(水) Transition(山崎まさよしの) / Dream's End Come True (WEG)

大西順子さんのライブレヴュはおかまいなしの日記よりどうぞ。7/217/22です。彼女のデビュー時を知らない方でも引き付けられることがあるのだなあ、というのはやっぱり下手、ではないよなあと改めて思いました。ごめんなさい。


毎日毎日音楽を聴いてるわけですが、適当にその辺にあったものをかけることも多いです。最近思い出したようにMDをあさってかけてるので、何だっけこれ?っていうのもあっておもしろいです。最近は山崎まさよしTransitionをよくかけた。でもまじでこれ何で借りたんだろう?別にファンでもないのに…ドラムの鶴谷智生もシングルの1曲しか入ってないのに。ジャケ?他のアルバムを聴いたことがないので山崎さんの中でどんな作品なのかとか全くわからないのですが、大人っぽくてかっこよくていいですね。NY録音ということで、ほとんどのミュージシャンが地元の方なのかな?本格的なAORであったりニューオリンズ・ポップだったりだけど気負わずにやっていて違和感はないです。確かコルトレーンのアルバムにも同じタイトル無かったっけなあ。(これ

確かこの方ドラムをやってたって聞いたことがあるんですが、グルーヴ的にも楽しめるアルバムだと思いました。ノリがいい。3、7、10曲目がファンキーでいいなあ。10曲目が題名とギャップがあって、わざと古くさいアレンジにしてるのが、なんかだめ大人な感じでぐっときた(笑)。3曲目はスティービー・ワンダーの迷信とかけてるなあ。内容はぜんぜん違うけど。またメロウなナンバーはボサノバっぽいけどそんなに違和感も無くて良いです。コード進行とかけっこう凝ってるかもしれないなあ。


World's End Girlfriendはやっぱりもう一枚買っていた。へへ。那覇タワレコさん棚に入れてくれてありがとう。ちなみにECD、こだま和文と一緒でした…Bikini Tapesは確認しましたが購入するまでには至らず。日本の音楽を聴きたい気分だったので。(Atomicはあるんだよなあここ。)今度また何か入るかしら?別名義のとか聴いてみたいなあ。このDream's end come trueはミニアルバムだったのでついお買い上げ。結局数回聴いて3曲目のAll Imparfect Love Song以外とばしてるんだけど、このリーディング&ボーカルの七尾旅人君が大変にいいです(笑)。毒がまわると本当に悲しい、おまえはおまえでなくなる毒がまわって、おまえはおまえでなくなる。始めの方の編集部分が凝っててすごいいいです。世界の終わりのガールフレンドっていうフレーズが出てきてこのユニットのテーマ曲みたいな印象を受けた。

Asa-Chang&巡礼のポエトリーリーディングものもすごかったけどそこまでぶつぎりではなく(あれ綿密に楽譜になってるらしいですね…)、音響的なエフェクト以外にもリーディングと音程のついたボーカルを重ねたりごくたまに女の子の声も聞こえたりというのがおもしろかった。このアルバムにも生のストリングスと松本健一さんのサックスが入っています。この方にとってサックスって何なんだろう。改めてこの楽器が歌う、のを聴く。千々に乱れ飛ぶエディット音(人の声でさえもその一部)の渦の中で、ときどき見えなくなりながらも立ち続ける肉体的な存在感を感じました。後半が冗長に感じられるのが残念。25分は長いよ。終わり方がくどいのもこの方の特徴かもしれない…ピアノやオルガンも効果的で、ピアノの編集CDRつくりたくなってしまいました。

ピアノと言えば、ぜんぜんジャンルが違って特撮の新譜、綿いっぱいの愛を!をレンタル待ちしています。聴いてよかったら買うけどどうだろう。大槻ケンヂのバンドなんだけど、今回はピアノに凝った作品らしくて、ピアノの雑誌にも載ってました。なんかヴィンテージのNYスタインウェイを使っているとのことだったのですが…また従来のロックピアノではないアプローチをしていると書いてあって、それはどんな音なんだろう?と思われたので聴いてみたい。三柴理さんのピアノは筋肉少女帯の頃から好きだったので楽しみ。レンタルだけど。

東京に置いて行って手元には無いのですが、ロフトのフリーペーパーにインタビューが載っていて、ヴィジュアル系だと思っていたNARASAKIさんがメタルオタク(コスプレ?)みたいな出で立ちでびっくりしました。電車男みたいだったよ…タメ口だったのでやっぱりメンバーの方とあんまり歳は変わらないんだな…でいちばんおもしろかったのは、この方が曲をつくっているのですが、デモ制作時に既に歓声のSEが入っているらしい(笑)。つくってて気分が盛り上がって入れちゃうんだって。えぇー、ちょっとひいたけどある意味効率的。ここにウォー!!って入るような曲になってるわけでしょう。プロの仕事ってやつ?そっちも聴いてみたいなあ(笑)。



2005年07月25日(月) 失われた時を求めて / Sunshine Of Your Love(大西順子の)

あっいつの間にか20000越えている!ありがとうございます。今日もだらだら日記。小説の名前思い出しましたよ↑。題名しか知らないですが…ECDの曲はカレーでしたがその古典の名作ではマドレーヌを紅茶につけて食べてたような気がするんですよね。おいしいのかな?*調べてみると匂いなのですか。香りはよさそうね。ニナ・リッチのお菓子の香水…ふふふ*それにしてもECDさんのFinal Junkyってジャケとかライナーの写真がキモい…嫌がらせなのかしら?中身はいいのでおすすめしたいんだけど、趣味を疑われそう。って今さらか(笑)。30代以上のくたびれた方におすすめです。聴いても別に人生は変わらないですが時間のつぶし方がわかっていいかもしれない。

久しぶりにくるりWorld is Mineを聴く。やっぱり夏アルバムだね〜避暑地のバカンスのようにぜいたくな音楽です。でまたYMOの浮気なぼくらを思い出すのだった。あー聴きたい。くるりもCDかけてばらの花とかChinaとか歌いながら聴きたいなあ。車中なのにウォークマンてきつい。危ないし。

とはいえ思い出したいのは音楽だけ。過去ログはダウンロードに失敗してた。解凍してもからっぽのフォルダにあぜん…いろいろリンクしてもらっていた方々に申し訳無いです。どうにかならないか模索中。でも自分としてはあーあとは思いつつ、なくなったからしょうがないかなって感じ。過去の自分さえ愛してないんだな。失われた時を求めて ない模様。前にも書きためた日記を焼き捨てたことがあったな。爽快なんだよ。おすすめです。いらないものは捨てないとね。

ひねくれてる?というか実は自分自身にも愛想が尽き始めている夏の始まりです。頑張らないと生き延びれないと思うので頑張ります。シルヴィア・プラスの映画も既視感バリバリだとわかってて見る。これは強くおすすめしません。予告編でカップル割引とかあったけどこんなのデートで見ちゃだめだよね。ダニエル・クレイグってセクシーでいいわあと思われた方はホテル.スプレンディドのシェフ役もいいのでこちらをどうぞ。ちょっと変な映画だけど。この俳優の方こういう役ばっかり?

この映画はグウィネス・パルトロウが熱演してて感心しました。才能のある詩人に見えないのが難だけど…あんまり文学の話でもないからいいんだけど。女性監督だからかなあっていうのは失礼か。詩とかいうよりも心理学的な興味をおぼえますね。人は妄想から逃れられないのだろうか、とか抑うつ症状は病気とそうでないのがあるな、とか。ECDさんのように家族の話を披瀝しようとは思わないけど、遺伝子の決まった所が欠損(あるいは傷害)しているのではないかと思うことがあるな。家系とか関係なくある病気とか障害とかってあるでしょう。あれが不思議だ。科学ではどこまでわかってるんだろう。

陰気な映画はちゃんと陽気な作品を合わせて見てるんで大丈夫なんですよ。シャウ・シンチーのカンフーハッスルはよかったなあ。やっぱりシャウ・シンチー好きだ。去年の少林サッカーに続いて今年のベストだと思う。というか思うことにしています。あのベタさがたまらない。泣けるし。今作はかなりすっきりしててわかりやすく話がすすむ。やっぱりスーツの大群(マトリックスに対抗してるんだろうなあ)を出したくて昔の話にしたのかなあ。衣装とかセットがきれいでよかったな。

また音楽がアコースティックでちゃんとオケを使ってて中国っぽくしてたのがおもしろかった。ジャズも出て来るし。貧民窟の溜り場で楽器が置いてあるのが見れて嬉しかった。鉦とか打楽器はああいうセッティングなんだなと思った。スタンドが思いっきり今の奴なんだけどね…あとこれは英雄のパロディか知らないけど琴を使う技がすごかった。音で人を斬るんだぜ!音で人を殺せるのか。それに対抗する肉声。劇場で見るべきだったかしら…阿部薫ファン必見。


---------


あー下らないことばっかり書いてる。これはくだらなくないぞ。巡回しているブログおかまないなしの日記にて名古屋での大西順子ライブのレヴュを読む。あーいいみたいです。よかった。comment記入しようと思いましたが思い入れがありすぎて自分の日記にしました。私も彼女の大ファンなのでいつかまたライブを見たい。90年代にめちゃくちゃ売れたのにいきなりいなくなってしまい、引退したの?結婚で?とか言われてた。本にも書かれてたよね。どういう神経なんだろう。ジャズミュージシャンに引退もあるかよ、他の人ならわかるけど(失礼)大西順子さんに限ってそれはあり得ないと思ってたので、ただただ復帰を待ってました。

実際に結婚とか出産されたりでブランクをとらざるを得ない所(私はまた橋の下で練習してるのではないかと思ってましたよ…)もあったのだろうけど、このまま消えるはずは無いと思ってた。メディアに無視されようが、ファンはたくさんいるだろうし、才能のある方だもの。最近話題の山中千尋とか上原ひろみみたいにテクニシャンで華があるタイプじゃないけど…ていうか失礼ながらどっちかというと下手かも。でも自分はだからこそ好きかもしれないと思っています。

彼女は私にジャズを教えてくれた人なんだよ。1stアルバムのWOWの最初の所を何度も思い出す。あの1曲目The Junglarのオープニングが最高なんだ。原大力さんのドラム(ライドのレガートに裏に入るキック!)から始まって、暗いサウンドのコードをいちど弾いたらその薄く伸びる音の向こうでウッベが遠くの方を潜伏するように気配を消して歩いてる。こっちに来るのを待ってテーマのフレーズで合流する所が、夜の通りで仕事人が集まって来るみたいで(笑)かっこいい〜と思ってた。そういう息を殺して聴く楽しみがあることを知った。

ヴィレッジ・ヴァンガードのライブも好きだし(ドラムがニューオリンズの人でソロが楽しくていい)、モントルーのライブはVHSもCDも持ってて、あのHow High the Moonを視聴機@立川新星堂で聴いた時は泣いたですよ。(これ何回も書いたことがあるな…)選曲がオールドタイマーの自分のツボにいちいちはまってオリジナルを探したりして、すごく勉強になった。先にあげたHow High the Moonも、Nature BoyConcordBlue SkysCompared to Whatも(笑・この曲はオリジナルよりファンキーになってしまっているのが驚き)彼女のヴァージョンがいちばん好きだ。こんなにこの曲を愛してるんだっていうのが伝わるから。今日の題も彼女が録音した最後のクリームの曲。(クリームも最近ライブがあったらしいですが…)復帰作の1曲目は何なのか今から気になってしまうな。

ずっと前にTVに出て話してるのを見たんだけど、クラシックを目指していたけど手が小さくて悩んでいた、ジャズはそういうコンプレックスを強みに変えられる音楽だからいいんだっていうのが印象に残ってる。確かにジャズの世界でもテクニシャンやらヴァーチュオーゾやら、新しいコンセプトを出して音楽の常識を変えてしまう人とかすごい方がたくさんいて、大西さんはそういう方ではないのかもしれない。米国人のように伝統芸にするような後ろ楯も無いし。でもやっぱり音に引き付けられるんですよね。これが芸術、特に音楽の不思議な所です。

仕事でオーディションを見ることを続けていて、ずっとやっててよけいに、耳を引き付ける音、人っていうのは何なのかどんどんわからなくなっていった。技術とか経験で単純に決まるものではない(まあ最低限度はあると思うんだけど…)。才能ですら関係無いと思った。聴いてて素質に恵まれているとは思えない声でも心をつかんで離さないっていうことがあるからだ。気合いでも無いし(気持ちは大事だけど)、あれは何だったんだろう。たまに来る、何かに押し出されてステージにやってくる人は。神様に与えられた罰ゲームをやらされて歌ってるような、そんな人にひかれてならなかった。

大西さんはさすがにそんな悲愴な感じは受けないけど、でもわざわざ音楽でもジャズを選ぶこともないし、ライブし続けるのも大変だと思うのに何でそれをやってるんだろう?と単純に思う所はある。技術が無い分愛情を試されるよなと思う。どんどん若くなくなっていって、ジャズに対する愛情の表現の仕方も変わってくるのかもしれない。自分は彼女の青臭さが好きだからあんまり変わってほしくはないんだけど…無愛想だ、少しは客に媚びろとか言われることもあるけど、音聴けば、そうして彼女の愛情を分かち持てればそれでいいと思うんだよね。あーでもこれから聴こうと思えば聴けるんだ。とても嬉しい。失われた時間も一音で戻るだろう。これは素直に望んでいることです。


2005年07月23日(土) Turanga / Mats Eilertsen

今日も暑いです。新しいことができそうな、なんだかいいことありそうな(byゆらゆら帝国)晴れっぷりですね。実際外に出ると溶けてしまいそうだけど。YUKO NEXUS6という方の歌ものアルバムSONGBOOKがほしいのでどうにか入手方法を模索中です。カード持ってないので海外通販は無理。ふつうにお店に注文とかできるのかな?

先日はECMの格調高いアルバムに小学生並みの感想文をつけてしまい、今読んでもあーあって感じです…すみません。いちおうこんな感じでメモっておいて後でもうちょっときちんとした感想を書こうとは思っているのですが。ああいう感覚を呼び起こすものを探りたい。たぶんピアノの奏法もいろいろ工夫されていると思うんですよね。最近買ったピアノ教本でもうちょっと勉強しよう。

それにしてもこのシャンドールピアノ教本細馬宏通さんのブログ6/2のページ)で紹介されてる所からとてもよさげで、本屋で立ち読みした時もしびれまくり。画像満載の奏法テキストなんですよね。しかも上級者向けみたいなんだけどすごいおもしろいです。メンタリティの問題も扱っていておもしろい。ピアノの好きな方はぜひ。量が多いのですがソフトカバーなので持ち歩きしやすいと思います。楽譜みたいでいいな。いろんな所に持って行って読みたい。ギターとか弦楽器とか打楽器でこういう本は無いのかなあ。やっぱりピアノってすごい楽器なのだなと思いました。


さてこれも今はメモ感想しか書けない感じなのですが、大好きでよく聴いています。実はこれがベスト2005なのではないかと思っています。地味ですけどね…同じ北欧でもAtomicとかCrimetime Orchestraに比べて(推定)そんなに話題になっているわけでもないんですが、雑誌After Hoursのコンピに入ってる曲があまりによかったのでオーダーしてみました。

この曲がSweet Snowflakesっていう題名で(すでにここで決まっているようなものですが…うっとり)、鼻歌みたいな和みのメロディの曲なんですよ。日本人がつくってるの?って感じ。オーソドックスな2ビートです。スネアのブラシの音がまさに雪の踏む音で、でもゆるいスピードでレゲエのフィールさえ感じるようないい曲なのでした。雪景色のレゲエというと佐野元春さんのクリスマス・ナンバーを思い出す(古い?レゲエにくわしくないもので…)のですが、寒い所にいるから暖かいものを大事に感じられるような、そういう曲でした。

これはノルウェーの若手ベーシスト、Mats Eilertsenのリーダーアルバムです。編成はサックス、チェロ、ドラムの変則カルテット。チェロがErnst Reijsegerという方で大フィーチャーされててすごいなと思ったのですが、調べてみるとClusoneとかICP Orchestraなどで活躍されているのでした。あーすごく有名な方だったのですね…東京に行った時に棚を探してみたのですがソロアルバム(というかこの方のスペース)が無かったのでどんな方なのだろうと思ってました。

それにしてもソロからバッキングまでずっと耳を離してくれない方です。おそろしい。いきなりウードの音とか出してるし…ライナーではJim Black(ds)のグループPachoraなんかが引き合いに出されていましたが、やっぱりまんまウードのダファー・ヨーゼフを思い出しました。似たフレーズ出て来たし。それを囲んで若い方が頑張ってるという感じに聴こえました。アーティストのエゴのぶつかり合いといった殺伐したものではなく、フリーではあるけど協調的なとても穏やかな(というか皆さん目がはあとになってるような…)雰囲気を感じて好感が持てました。

ということで、ノルウェーの方は遠慮深いのだろうか?ベースの方のソロとかとてもいいのに端っこで聴こえるよ…音も小さいし。この方はギターのヤコブ・ヤングと共演しているというので聴いてみたいと思います。ヤングさんも前に頂いた編集CDRで1曲聴いたことがあるのですがとてもよかったです。ドラムも特にソロとかは無いのですが、音がとても好き。カウベル(たぶんひもで下げてる)の使い方とか、合わせ方などを聴いています。あー自分はこういうふうにやりたくてやっていたかも、と思わせる感じが不思議でした。先日紹介したA Year From Easterもなんですが、ドラムのその場に居る居方みたいなものについて考えさせてくれる音。ソロ演奏でも演奏そのものよりそういうことを考えながら聴きたい気分ですね。



2005年07月22日(金) 昼と夜 / 未明

木曜日ですが、とてもいい天気だったのでのろのろ走りたいと思って早めに出ました。こだま和文(tp)さんのIn the Studioを聴きながら、あまりに明るい空を眺めていた。沿道の抗議メッセージの幟旗が新しくなっているのに気付く。真新しい赤。強い日光と潮風でひと夏もたずに色あせてしまう。どんなに暑くても、ひざしがまぶしくてもまっすぐ見えるようにいつも新しい赤、そして黄色でなくてはいけないのかな。

アルバムはリハーサルをモノラル録音したものだそうです。音悪い〜(笑)。それがすごく楽しい。演奏も流してるような感じで、すっきりしてて出勤前にいいな。オリジナルの曲は泣かせながらも凛々しいメロディがすばらしい。朝日の当たる家は夏になるとなぜか聴きたくなる曲。いろんな人がやってるのを聴きたい。ジェンカが意外によかったな(笑)。うわせつないわ〜とつぶやきながら聴きましたよ。

ポール・デズモンドのスタンダードtake5はやっぱり5拍子じゃない。スカとかレゲエって奇数拍子が無いのかな?Jazz Jamaicaのヴァージョンも普通にやってましたね。家に帰って久しぶりに聴きました。画像のアルバムではなく事実上2ndアルバムが国内盤として出たものを持っています。この1stのSkaravanは持ってないんですよね。聴きたかったなあ。でも持ってるThe Jamaican Beat-Blue Note Blue Beat vol.1も好き。チュニジアの夜とかモーニンとかどスタンダードがいっぱい入っています。いちばん好きなのがホレス・シルヴァーのSong For My Fatherで何回聴いても泣ける。(参考までに花房浩一さんのサイトよりライナーの文章がありました。こちらです。)

リハなのであんまりごちゃごちゃやってないっていうのもあるんだろうけど、なんかこだまさんの音質もあって、ものすごくストイックな雰囲気。山原をのんびり走りながら、うんうんすてきだけどもうちょっと力抜いても、遊んでもいいんじゃない?と南国気分が出て来てしまう。へへ。で最後のBe My Babyがキュートでよかった!これがいちばん好きだ。ロネッツのオリジナルもかわいいからかなあ。ちょうど職場に近付いて細い農道を通っている所で海に向かいながら走ってた。セメントミキサー車についてのろのろと。沖縄のミキサー車はしましまが入って色もおもちゃみたいなんだよね。ミキサーの所がゆっくりまわって、遊園地の乗り物みたいだな〜と思った。

去年の夏はフィッシュマンズを聴いて今年はこだまさんなのかな〜などと思いつつ、夜にTSUTAYAに寄って新作借りまくり。せっかくなのでbonoboとかMice Teethとか。あっキセル忘れた…でやっぱり浜田真理子ライブ(浅川マキの朝日楼が入ってる)やら加川良やら選んでしまうというのは、やっぱりまごうことなきおばさんであるなと思った。失礼ですかすみません、でもすごく聴きたくなったんですよね。



---------




帰りは満月だった。これもまたあまりに明るい月だったので、ちょっと海に寄って眺めてみた。角度的に真ん中にあって絵のようでしたね。夜はやどかりが見えないからさびしいなあ。やしがにもいます。すごいですよ。波の音と一緒にさわさわ音がするので何だろうと思ったら、無数のやどかり、やしがにとかそういう小さい生き物が歩いているんです。やどかりって肉食じゃないんだなあ。うち上げられた魚には蝿がたかっているだけ。この前見た短編映画で海に行った男の子が溶けた犬を見て驚愕するんだけど、私も数日前にこの海で見ました…きれいに溶けていた。自然の摂理というのは見事なものですね。骨はきれいだったな。

Christian Wallumrod(p)(まだノルウェー語の表示ができません)のA Year From Easterを改めて聴く。これは御茶ノ水のディスクユニオンジャズフロアにて、純粋にpopを見て選んだんだけど、先に買ってたSusanna and the Magical Orchestraのスザンナさんのお兄さんであるというのが後でわかってびっくりした。顔写真もあるけど似てない…でも音楽的な感性はやっぱり近いものがあるのでは?と思いました。どっちかというとこっちの方が好きですが、両方ツボだなあ。2005年ベストに両方入るんじゃないかと思ってます。

うーん、ぐぐってみると感想があんまりなくてさびしかった…ECMファンの方にはあんまり人気が無いの?なんというか素朴なんですよね。ピアノの音もそんなにきれいじゃないし、曲も凝ったものではない。あんまりエレガントじゃないんですよね。私はそこが好きなのですが。国内盤を買ったのにライナーにがっかりさせられました(あれはフリーペーパーとかだと許せるけど、お金を払って読むようなものじゃないなあ、正直言って。そんなに愛を感じない文章で不満)がgrinningtrollさんのページがちゃんと最初にヒットしていました。ああ、よかった。しかも詳しいことがわかって嬉しかったです。やっぱりいいなと思ったらご本人にいろいろきいてみた方がいいんだなあ。ありがとうございました。

これはとても好き!とてもいい!と思っているんだけど、他の方が聴かれると、えーこれーって思うかもしれません…この頃音楽の聴き方が変わってきていて、作品のコンセプトとか出演者の技量に学ぶっていうよりも、その音の空間の中に自分を置いて居心地がいいか、インスパイアされるかで決めてるような気がする。より直感的/感覚的になってるような、もっと音楽を細かい単位で見ているような(コーラスごととかフレーズというより音響とか、その音自体の質感とか)感じがします。今はフリーテンポ、ノンビートの音楽の方が好きだしなあ。

そんなに聴き込んでいないし、非英語圏(特に北欧)の音楽にはまだまだ疎いのでよくわからないのですが、おもしろいです。情報量は少ないんだけどいろいろ考えさせられる音楽だなと思う。バッハが好きだということで、そのスタイルでつくられた曲もどこかこの方らしく?歪むような瞬間があっていいですね。やはりtpの方のとてもなじんでいるように聴こえます。このtpの音がすごい。広告にあったように尺八というか笛にしか聴こえない時があって驚きました。ドラムが無造作で好きなようにたたいてるなーと思ったらやっぱりドラムだけ決めてなかったりしてるんですね。柔らかいtpとシンバルの弓弾き、ヴァイオリン、ハルモニウム(アコーディオンみたいな楽器)と、限りなく似ているけど触感が微妙に異なる音が重なった所がとても美しかった。

ちょうど小川未明の童話を読んでるからなんでしょうか?変なイメージが湧いてしょうがなかった。なんか妖精とかおばけの森で、人間の音楽をやってみようか、って演奏してるように聴こえた。あそこの家で聴こえたピアノがとてもきれいだった、あんなふうにやってみたい、人間の音楽っていいねって言いながらやってるような…うわ〜なんかこれも失礼かも。でもこの方のピアノを聴いていて、子どもの頃にピアノを弾いてた感覚を思い出しました。左端の低音の鍵盤をごんごんやったりとか、とてもゆっくり力を抜いて打鍵してみたりとかしてて楽しかったな。ペダルも踏んだり離したり、なんでこんないろんな音がするんだろうって思ってた。そういう原初的な感覚を呼び起こす音でした。私にとっては。

小川未明赤いろうそくと人魚を改めて読んだのですが、北の海の話だったのですね。人魚は南の方にばかり住んでいるのではありません、と始まる物語。身重の人魚が陸を眺めながら人間の世界を思っています。人魚は暗くて冷たい海に住んでいてさびしかった。人間は魚よりも獣よりも美しくて優しいときいているから、自分の子どもはそういう所で産んで、明るい陸の世界で人間に育ててほしいと望んでいました。

ある村の老夫婦に拾われた女の子は恩を返すためにおじいさんのつくるろうそくに絵を描いて働いた。人魚が描いたからなのか、それはとてもきれいでそれを灯すと海の荒れも止み、事故も起こらないという効力も持っていました。ろうそくは売れて娘の作業がつらくなってきて、さらに南からやってきた香具師の入れ知恵で、身売りされることになってしまいます。老夫婦は金に目がくらんで娘を思いやることもなくなってしまっていました。

そして恐ろしいことに、娘が最後に赤く塗ったろうそくを灯すと必ず海が荒れ、人が死ぬことになってしまう。ろうそくを見ただけでおぼれて死ぬので皆がそのろうそくを疎んじ、近くのお宮も鬼門にしてしまうのですが、赤いろうそくはどこからともなく現れ、とうとう村が滅んでしまうことになってしまいます。うーん、なんというか、ほとんど怪談みたいなお話だったのですね。他にもいろいろ悲しい話とか悲しくないけどきれいで不思議な話とかありますが、これがいちばんいいかなやっぱり。酒井駒子さんの絵本で出てるというのでほしいんですよね…

脱線してすみませんでした。なんというか、そういう人間ではないものの人間への憧れ、みたいな感覚を受け取ったものでつい連想してしまいました。妖精でなければ、幽霊とかそんなもの…ああ、生きていた頃にこんなものを聴いたね、どんなだったかな、ってやっているような。自分のそういう気持ちを言い当てられているだけなのかもしれないけど…ちなみに妹さんのユニットのアルバムを聴いてる時もそんな感じを受けて、通じているのかなあと思った次第です。どうだろう。なんか、人間よりも透き通った、という感じの薄い気配なので、ライブではどうなんでしょう。とても興味があります。


2005年07月21日(木) 思い出す力 口から / 音の力

Merzbow"FROG" Remixwd and Revisitedを聴きながらうろうろ歩く。やっぱりノイズだね…オリジナルを知らないので何なんだろうと思いながら。リミックスってオリジナルの音を使ってないの?どれなんだろう…とは言え、聴いていてもなんとなくこれは好み、これは好きじゃない、とかなんか印象に残るというトラックはあった。うーん何が違うのかなあ。

初めて聴くpitaはなんかパワフルでうっとおしいね。やけにオセンチな曲もあったな…ノイズで切ないって(笑)なんだろう、コード感があるってことかな?Fenneszはやっぱりノイズだけどさわやかで音楽的な感じがしました。bORISはやっぱりいつものサウンドなのね、とか…でもやっぱり引き込まれたのがMerzbow自身によるトラックだったなあ。やっぱりただの音じゃないんだあれは。電子音なんですよね、それが生き物の声に聴こえてた。それを一心に聴いていた。暗い坂を昇りながら。

やっぱりタワレコに行ったらCD買ってました。もう行きません!行けないよ…(涙)でもこだま和文さんのアルバムIn the Studioがあってよかったです。あとやっぱりECDさんの例の裁判沙汰になった落書き公園のジャケの失点インザパークは買いたいなと思って棚を見たら無かったよ!3枚くらいあったのに、売れたのだろうか…そうだったらいいのですが。ていうか2枚しか無かったよ。ECDって売れてるんだなあ。1枚は前に買ったのでFinal Junkyを購入。リンク先はontonson内のページです。実はここを見てDVDあるのか買おうかなと思っていたのだった。ちなみに検索してもアマゾン、HMVはひっかからなかった。円盤では在庫無しでした。

これはSession Impossibleの直後くらい、去年の年末に出たもののようです。10曲入りで1400円ちょっと。気軽に買えてだらだら聴けていいです。歌詞?カード見たらすっごい暗い内容でびびりましたが、なんとなく聴けてしまうんだよね。不思議です、というかやばいのかしら?サイトで視聴できる1曲目がいちばん好きかな。子どもの詩みたいでいいなと思う。2曲目はイリーガルな世界の話だねたぶん。あと人生数え歌とか東京を戦場にとかヘビイな曲もありで、音で聴くECDIARYだなと思った。というかこういうふうに日常のあれこれを作品にしていくんだなと想像できておもしろかったですね。

ECDVDに出て来た渋谷宮下公園のライブはやっぱり集会の映像だったんだな。見た感じ日曜のフリマの一角でって感じだったんだけど、なんとなく緊迫感はあったかもしれない。確か自衛隊イラク派遣に反対する集会じゃなかったっけ。すごいハードなテーマですよね。サウンドデモっていうのがある、っていうのは前々から友人から聞いていて、サウンドシステムを積んだ先導車に付いて若者が踊りながらデモってるらしいということで、へーそういうのもありかーと思っていました。たぶんかかってるのはヒップホップなんだろうなというのも想像ついたし、それなら渋谷界隈ですよね、というのもわかりました。あと渋さ知らズみたいな生演奏派もいるって聞いたことがあるんですが、本当にいるのかな?

割とそういう集会には行き慣れているのですが、デモは好きじゃないんですよね。シュプレヒコールが好きじゃないんだと思う。どんなスタイルであれデモに行くのはどうかなーとは思うけど、町の風景としてはあってほしいというわがままな(笑)人間です。集会ももっとあっていいんじゃないかと思います。いろんなテーマで。デモって表現だからね。東京の人って落書きとかデモって違法だと思ってるのがときどきいるのが不思議だった。まあ迷惑だったり危なかったり届け出が必要だったりするけど、違法ではないですよね。でも最近いろんな所で空間的に集会を忌避するようなつくり方をされることがあって、特に学校はひどいです。建物を新しくつくったり改築する時にごっそりそういう空間をつぶしてしまったりしてます。

この音の力<ストリート>占拠編はそのサウンドデモやヒップホップに関するインタビューが載ってます。ECD、イルリメさんのもありますね。実際にどう活動しているのか、どう考えているのかっていうのがわかっておもしろかったです。ECDさんの掲示板を読んだことがなかったので読めてよかったです。まあこれ読んでも別に自分もデモやりたい!とは思わないんですが…実際にやってる現場の話はとてもおもしろかったです。デモでかけてよかった曲のコンピとか出たら買ってしまうかもしれないな(笑)。聴いてみたい。またスタイルについての考え方、デモとかそういう活動で儲けちゃいけないの?とか、ポリシーとか言うよりとにかく暴れたいんだよっていうきわどい部分もやっぱりあって考えさせられましたね。

その他にも名古屋のパンクのフリーライブの話とか、神戸の市役所前記念集会の話とか、音楽がテーマなんだけど社会的な内容になっています。自由に表現したいというアーティストとしての側面と、一定のポリシーを主張したいっていう活動家としての側面の相反する衝動のせめぎあいが興味深いというか、まちがった/まちがってる所もあるんだろうけど、なんかどうにかしたいっていう気持ちの中で試行錯誤していく方々の話がおもしろいです。自分が通ってた大学の学生会館の話も載ってて、取り壊しの最後のライブに出演されてたシカラムータ大熊ワタルさんが書いてるんだけど、関係者のコメントが古い世代で止まってるっていうのが切なかった…でもそういう感傷をよそに最多出演でその場を支えていてくれた灰野敬二さんが率直なコメントを寄せているのがよかった。やっぱりこの方はすごい…まあ、終わるべくして終わったことなのか。

ECDさんの話に戻って、題もやっぱりここから。カレーの話なんだけど、あー古典文学にあったよねそういうのーマドレーヌを紅茶につけるのーと、それから後が思い出せません(笑)。だめだこりゃ。プルーストでいいんだっけ?あーもういいわ。カレーで。このアルバムは演奏にはイリシット・ツボイさんは入ってないみたいで、たぶんあのキーボードの鍵盤を押しながらしゃべってるのかなあ。ECDIARYでセッションの時ドラムの久下恵生さんが、アクションがあって合わせやすいと言ってたっていうのを読んでそうかもねーと思った。それで一瞬出してる独特のブランクというかタメてる間も、聴いてるとちゃんと均等になっててECDのグルーヴになっているようだった。

それであんまり場面展開とか無くて、けっこうだらだら平板な感じがむしろ自分にはよかった。1曲インストの(笑)鼻歌サックスもいいです。いいなあこれ。最後の曲はワンフレーズで通してるんだけどこれはずっと生でしゃべってるんだろうか?ひとつひとつ押してしゃべってたらすごいな。(というかループだったら嫌だわ…)東京を戦場にっていうのは東京に原発を!のアレンジなんだろうけど、うーんリアリティはあるけど、東京のリアリティだね。浅井健一もときどき、平和で皆が愛し合う世界に住むのは僕は耐えられないだろうと歌ったりするけど、戦争というものがどんな意味であれ、比喩でしかないんだなと思った。もちろんものの例えなんだけど。素朴に、本当に単純に軍用機の墜落とか流弾を心配しなきゃいけない場所に戻ると、それが遠い世界のことのように思える。東京のようなストレスも勘弁だけど、やっぱりこの状況は異常だよなと改めて思いました。


2005年07月20日(水) 次に / デザイニング

電話線あっさりと復旧、というか前より快適になっていて驚き。重いSPAMメールもさくさく受信しやがってます。でもまじでいらないこんなメール。原因は線自体が老朽化していたとのこと。携帯は〜どうしようかな〜どうにかしないとな。

Metalchicksを検索していたら、ドラムの方のバンドのDMBQの新譜も近日出るらしいというので予約!まあ那覇のタレコで普通に出てると思うのですが…DMBQはコンピUp Jumped the Devil(日本のラウドロックバンド/DJによるロバート・ジョンソントリビュート・アルバム)でちょっと聴いたくらいなのですが、すごい音だったそういえば。破壊的でかっこいい。

リーダーの増子真二のプロデュースでDMBQの別ユニット(ていうがg/dsデュオ)のHYDRO-GURUも入っててこれがかっこいい。ドラムはこっちの方が暴れ度高くていいですね。あーこれも探せばいいね?ちなみにこれはBoris目当てに買っています。珍しくアコギ使ってるんだよねー。あと女性ボーカルのSeagull Screaming Kiss Her Kiss HerCome In My Kitchenが非常によかったです。

でも最近はバンド!の音っていうのはそんなに求めていないなーと思う。気合い付けに車でかけるくらいでしょうか。もうちょっと考えて(笑)出してる音に興味があるかも。考えてるけど作り込みすぎてない素朴さもある音に癒されたい…ってなんかわがままですね(笑)。

音をデザインする、というフレーズは先日読んだゆらゆら帝国のインタビューにて。アルバム出たのでいろんな所で読めたけど、いちばんおもしろかったのはMARQUEEだったね…聞き手がおもしろい人だなと思った。あとは同じ話題しか出てこなかったのが不思議。同じ人が書いてるの?って感じだった。でそのインタビューではレコーディングではたまにライブで演奏困難な音でつくったりするらしくて、いわゆるバンドらしい一体感のある音にはあんまり興味が無い、歌詞も含めて言いたいことがあるような無いような、そういうはずしまくった音になっているというようなことを言ってた記憶がある。

その中で音をデザインするって言ってたんだな。さすが美大出身…じゃないけどすごいクールな感覚だなと思った。最近のアルバムってずっとそんな感じだもんなあ。2枚同時に出たやつのめまいはともかくしびれはやばかった。今もそんなに聴いてないです。やばくて。

そのエンジニアの方がBorisとも一緒にやってるんですよね。Borisを聴き始めるきっかけでもあったり(たぶん機材も似たものをつかっているはず…)するのですが、今回のBorisの新譜mabuta no uraももちろんその中村さんがやってるので並べて聴くとおもしろいなと思った。Borisももともと演奏技術よりは曲の構造や音づくりがおもしろいバンドで、今回はポストロックやアンビエント的な要素が前より多く入って来てるんで、音をデザインするっていうことを考えてつくってるのがわかりやすく出ていると思う。

両方とも使っている楽器や機材は以前と変わらず年代物のアナログのものであるにも関わらず、今っぽいクールな感覚があっておもしろいと思います。まあこれは自分の感覚だけど…エレクトロニカやらヨーロッパ(特に北欧)のジャズ、ポストジャズのバンドの音楽とバラバラに買ったものを一緒に聴いてて、その中にゆらゆらとかBorisが入ってても全く違和感が無いんですよね〜。自分だけなのかなあこれ…またCDとか編集してみようかしら。

なんというか、音はクール(あんまりごちゃごちゃして暑苦しくない)なんだけど、気持ちの温かさが芯に感じられる音、というのが今期の自分の関心テーマかもしれませんね。ジャズで言えばヨーロッパのフリーをもっと聴かなければと思っていますが…東京行った時にはいっぱいありすぎて(笑)探せませんでした。ニルセン-ラヴさんがソロアルバムのライナーでまずハン・ベニンクを筆頭にトニー・オクスリーとかポール・ルヴェンスとかリットンさんとかヨーロッパのドラマーを上げてたんで、そうだそういうのも聴くんだ!と思った次第です。

本当はソロアルバム(ドラムソロアルバムを集めたい気分)がほしいんですが、探すのはちょっと大変そうだ。おおそういえばニルセン-ラヴさんは来日されたのでちかぢかドラムマガジンにも載るんじゃないのかな?セットの写真見たい!ファンは要チェックですよ。この頃思うんですがヨーロッパの方のシンバルとかカウベルとか何使ってるんだろう…とてもきれいな音なので知りたい。やっぱりジルジャンとかパイステとかなんですかね?ドラムマガジンでメイネル、ユーヒップ以外のヨーロッパのメーカーも紹介してほしいなあ。北欧のメーカーとか無いのかな。


2005年07月19日(火) 火曜日 / 少年と自転車(リドリー・スコット/DVD)

泡瀬のネットカフェにて19791get?ちょっとウィンドウズの画面に慣れてきた。メールもひとまず使ってなかったウェブメールのアドレスに変えてみました。数日見てなかっただけなのにメールが二百通以上もたまっており、受信不可状態です。電話線のノイズがあまりにひどいので数日中に直すと思いますが。。。

この休みはよく眠れて嬉しかった。その合間に読書、DVDも見たな。ストレンジ・ワールドという短編集があったので見た。最後のリドリー・スコットの短編少年と自転車がいちばんよかったです。16歳の男の子が自転車に乗って学校さぼって海辺を散策するという話なんですが、白黒の映像がとても美しい。ずっと主人公の男の子(弟さんのトニー・スコット)の独り言と海の波の音、鳥の声という静かな映画。音楽もよかったなあ。時代的にとても古い感じ(65年)なので最初期の作品だと思うのですが、やはり構図が絵画的であったり煙ってたり(笑)、ヌーヴェルバーグ的なんだけどクールでファンタジックな雰囲気があった。貨物列車のレールが密集している横を通り抜ける所とか、最後の海辺の向こう側に消えていく所とか、サイバーパンクな絵だったなあ。見とれました。

あとは駅の荷物預かり所から見た人間模様みたいな作品がよかった。というかロバート・カーライルの存在感につきるかもしれない。彼に「LIVE(生きろ)」ってメモをかばんに入れてもらえたら死にたくても思いとどまるだろうなあ。このメモとあのお兄さんのまなざしを残して死ぬことはできないよな、と思った。なんてことない普通のお兄さんなんだけど、たぶんそうだからこそなんだろう。大好きな俳優のひとりです。

テレビでは今公開されてるスター・ウォーズの話をしてたんだけど、監督の方ってものすごい稼いでいるんだなあ。私はスター・ウォーズって見たことないんですよ。もちろんキャラクターグッズも買った事ないし、1円もそれに関して使ったことがない(たぶんこれからも使うことはない)ので不思議な感じがしましたね。あーでもそういうのはけっこうあるなと今思った。別に不思議ではないか。

あーCDは、今月は買わないなと思ったけどさっそくいろんな所で見かけたこだま和文(tp)さんのとMetalchicksは聴かなきゃなと思った。雑誌でも見たけど、ジャケがいいですよね。両方とてつもなく期待してます。なんでだろう。。


2005年07月16日(土) 波平雄太(g)独演会 at G-Shelter 曲名メモ

ライブの曲目メモです。波平雄太(g)独演会@G-Shelterにて。もっと曲あったかも。。感想は後日。

1st set-------

タップダンス
誰かに会いに行こう
ひまわり
恥ずかしくて言えない
深海にょろ底の魚
曲目不明

2nd set-------

踊り手とのデュオ・インプロ


2005年07月15日(金) 金曜日 / Screaming Headless Torsos Live(DVD)

今週も終わった。もう夏ですねー。今日もJガイルズバンドとかMC5とかのハードロックやらブルースのライブアルバムをかけて爆走、米軍演習の流れ弾も避けてやる勢いで出勤。遅刻しそうだったから高速に乗っただけだけど…(馬鹿)でも本当に流れ弾来たら避けられないよね。こわいなあ。

もう今年折り返してるんだね。自分も2005年上半期ベストとかやろうと思ったんだけど、上半期って6月までなのですね。あーいろいろ聴いたなそういえば、と思った。ていうか、今年買い過ぎ。冬眠前の動物のように買い集めてるよね。でもひとまずBorisのアルバムの主要なものが集まったので落ち着いたかな。やっぱりなー先日書いたリストの中にもうベスト2005入ってるよなという感じです。それともこれからそれを越えるアルバムを手に入れてしまうのでしょうか…おそるべしアポーツ、ハンドパワー。音楽以外にも出会いを求めるべきなのですが、だめもう動物だから。ひと冬越せるからいいかなあ。しばらく人間はいいや。

昨日はScreaming Headless Torsos>ライブDVDを見てました。あーまだいるんだーって感じですかね?実は好きなんです。レッチリとかフィッシュボーンの流れを汲んでいるのかな?でもコード使いやテーマの感じがかなりジャズっぽいです。最近出たという2ndもあったのですがとりあえず映像が見たかったので購入。1stアルバムが出たのはほぼ10年前だったのか。私はちょうどジャズ研に居て、うぎゃーこういうのもありーと大喜びで聴いてました。ビル・エヴァンスのシックなスタンダードBlue in Greenをメタルでやったりしてるんですよね…それが大好きだったのですがライブDVDには入ってなくて残念。やっぱりCDも買うべきか…違う日の音源らしいし。

テクニカルでアブストラクトなリフとテーマなんだけど、なんか笑えるっていうのが私にとっての魅力です。セロニアス・モンクを聴いてて目が点になる感じ。笑ってもいいもの、笑いに耐えるものが好きだなあ。そうでなければとてつもなく悲しい音楽かどっちか、かも。自分が選んでいるのは。それにしても持ってたCDはだいぶ前に手放してずっと聴いていなかったのですが、あの変なテーマ曲の数々を歌えるというのは何事だろうか(笑)。やっぱり自分はこのバンドが好きなんだ〜と思いましたよ。

DVDは2枚組で、96年NYニッティングファクトリーに04年Parisニューモーニングでの2つのライブが見れます。やっぱり古い方がテンション高くて内容が充実してるように思いました。カメラのアングルもいいし音もいいような気がするなあ。アマゾンのレヴュにあったけど、撮った当時すぐ出したらよかったのに〜って思いますね。売れたと思うよ…

当然ドラムのGene Lakeがお目当てだったのですが、パーカッションのDaniel Sadownickがめちゃくちゃかっこよかったです!うわーこんなかっこよかったっけ?って感じ。全曲フルに出番があるし、カメラショット数もけっこうある。ドラムより目立ってるかもしれないなあ。このバンドの曲はグルーヴィなんだけど、基本的に4拍子(3拍子とか6/8は無いね、なんでだろう)で、変拍子なんかも無かった気がする。その辺はシンプルで、踊ったりしてグルーヴを味わえる感じですね。

ボーカルのDean Bowmanがすばらしかった。ロックだしジャズでもあるし、スキャットもフリーキーな感じですごかったです。あとこれはギターのDavid 'Fuse'Fiuczynskiのバンドなんだけど、思ったよりソロは多くなかった。ふつうにカッティングしてるだけでかっこいいんですが…ベースのFima Ephronはぜんぜん映ってなかった。なんで?恥かしがり屋さん?ソロとかすごいいいのに…ライトも当たらないような所にいるのが不思議だったんだけど、今思うにドラムとパーカッションを後ろから見てるのかもしれません。

あーそれにしてもパーカッションというかコンガがよかった!正直言ってコンガの音に乗せられることはあっても、コンガたたいてるの見てかっこいい〜って思うことは無かったんですが、これ見てうぉーコンガ買うー!たたくー!とか思ってしまいましたよ。ちゃんと3つ使ってて、DISC2のパリのライブではソロナンバーまでありましたね。それがよかった…クローズショット(鳴りを押さえた叩き方)がきれいでよかったです。キックでカウベルのクラーベも入ってて、これはだいたいドラムセットに組み込んでやるんだけど、シンコペーションだから難しいんですよね。

基本的な奏法ではあるんだけどラテンとも違うし、アフリカ音楽の叩き方とも微妙に違う感じがしたな。それがおもしろかったのかもしれない。またウッドブロック(プラスチックだけど)とかカウベルをいっぱいセットして使ってるのもよかった。これがユーモラスなサウンドをつくってるんだなあ。シンバルもチャイナ2枚、スプラッシュも数枚とエフェクト系sでそろってました。でおもちゃとか効果音用のもいっぱい出てきたし、すごく勉強になりました。

いやーそれにしてもすごいマッチョな方だった。手でたたくのはスティックのようにダブル・トリプルストローク(スティックの反射で音を出す)なんてできないからひとつひとつの音を全部出さなきゃいけないんだよね。シンバルも狂ったように連打されてましたが…やっぱり筋肉か…コンガは胸の筋肉も使ってるもんな。この所hate皮もの(ていうかアンチ癒し系)だったんだけど、見直してきた。あーいいですね、コンガ。また教則ビデオ見てみようかなあ。やる気出るかも。


2005年07月09日(土) Boris at 新宿ロフト:Wizard's Convention Vol.1 (メモ)

新宿歌舞伎町のロフトにてヘヴィロックのオールナイト・イベントWizard's Convention Vol.1 - Japanese Heavy Rock Showcase-がありました。その感想メモです。

Church Of Misery:サイケなヘヴィロック。ボーカルの方はときどきアナログシンセでノイズを出し、喉歌も披露。ハードロックというかブルージーな雰囲気があってこれはかなり気に入りました。ライブを見たいバンドですね。

MAD3:SEがワーグナーのワルキューレの騎行…うえーテロもあったのに無神経、と思いつつ人気はかなりある様子。客がナチ式のごあいさつ。やめてー。空軍帽に革ジャンのハードコア・ロカビリー。衣装がきまってて確かにかっこいいかも。自分の趣味ではないけど…ちょっとうざかったので壁際に座って寝て過ごす。エリントンのキャラバン(ジャズのスタンダード)やってたな。ドラムソロがよかったです。

GREEN MACHiNE:メタルっぽい…これも人気があるらしく客席はノリノリ。Borisとよく対バンやってるバンドで、こないだCDを買うも良くなくて即売り飛ばしたことがあります…自分にはちょっと上手過ぎて愛着が持てない感じ…男の人は好きかも。

WRENCH:別フロアのバーにて読書しながら過ごす。フィッシュアンドチップスという魚のフライ&ポテトも食べた。ちらっとのぞいたらDJがフロントにいて、ヒップホップのりで悪くなかったです。激しく踊らせてくれる感じ。元気だったら見てたな。

PELICAN:唯一の外人バンドfromシカゴ。おおーシカゴってスマパンと同郷(はあと)と思ったらやっぱりそういう雰囲気があった。全てインストなんだけどかっこいいリフのヘヴィな曲とか、シューゲイザーちっく(ギター弓弾きあり)な切ないのもありと、オルタナなんだけどこのイベントでは異色な感じだったのがおもしろかったです。

Boris:前バンド終了時に左前の位置のスタンバイ。スクリーンのすき間からWataさんがセッティングしてるのが見えるー。細い腕と胸元しか見えなくてなんかどきどきする…えへ。背の高い外人が最前列に陣取りやがってました。そしてすぐ前に02年のBorisの出たイベントBlack SummerのTシャツを来ている方がいたので思わずじっくり鑑賞。いいなあ…ぜんぜん着古してなくて。うらやましい。ちなみにこのイベントのTシャツは無かったのが残念。あったら買ったのになー。

でライブが始まったのですが、けっこう間を空けてて転換に時間がかかってるのかなーと思いきや、ものすごい濃いドライアイスの煙がステージに。これだけで気分が盛り上がりまくり。Borisだけでしたよこんなの。やっぱりメインなの?照明も曲に合ってて嬉しかったなあ。でもなんかもうWhite Out状態で前の方だとメンバーの姿も見づらいんですよ。ドラムのAtsuoさんなんか全く見えません。ドラたたいてるの見たかったのに(涙)、見えねー。直径2m以上あるよねあれは…いろんな音出てたのに…セットも何使ってるのかとか全くわかりませんでした。でもいつものやつなんでしょう。Takeshiさんもいつものギター&ベースのダブルネックの楽器を使用。

曲目は→→→Intro(あくまのうた)/あくまのうた/Korosu/Ibits/Death Valley/a bao aqu(新曲)/feedbacker→→→新譜マブタノウラのボーカルが入った新曲a bao aquは絶対やると思ってました。これもちょっとシューゲイザー的な感じがあっていいです。後半もしやこれは!!と思ったらやっぱりfeedbackerだったのが感激。オリジナルは50分弱の所をちょっと短くしてあった。ボーカルの入る所はそのままの長さだったのでよかった。

いやーそれにしても全部好きな曲だなんて!リフとか全部歌えるライブって本当に久しぶりですよ。自分の周りで携帯で写真撮ってるの見るとやっぱりみんなWataさん撮ってて笑いました。煙に逆光でブラウスが透けてたりしてどきどき(馬鹿)。うらやましい…ビデオも撮ってた。これDVDになるんかなあ。初めて見ると思われる外人さんたちも気に入ったご様子。いいねこれ!って感じで踊っていた。なんかやっぱり外人受けするポイントがあるのかなあ。

Eternal Elysium
Earth Blow
The Dead Pan Speakers

割愛。すみません見てません…女性のベースの入ったハードロックバンドEternal Elysiumなど。この時間は物販でCDとかTシャツに見とれてました。メンバーの方らしき男の人もいたけどやっぱり恥しくて声をかけられませんでした。次はちゃんとお話するぞ。愛は伝えなければね!ていうかやっぱりオールナイトはつらかったです…よれよれだったかも。イベントなんだけど始まりもとっととバンド演奏だったので終わりも何も無いだろうとすぐに引き上げてしまいました。年寄りは冷めてて嫌ですね…でもいろんなバンドが見れてよかったです。


aya_nkym |diaryJazz Boxantenna

即興アートWebRing
即興アートWebRing | 参加サイト一覧