おうち鑑賞

2010年07月31日(土) 『愛を読むひと』 『マッチスティック・メン』


『愛を読むひと』 再見する。

『マッチスティック・メン』 再見する。



2010年07月30日(金) 『愛を読むひと』


『愛を読むひと』The Reader 2008年/米=独 スティーブン・ダルドリー監督


映像が全てを語っている。

監督の強い表現姿勢が伝わってくる。

説明台詞は存在しない。

むしろ何も語っていない。なのに

全てが理解できる。全ての感情が理解できる。

相手に刃を向けることは、同時に自分の心も切り刻むことと。

その道を選んだのは、愛が理解をさせたから。

静かに受け止めたのは、そこに愛の存在があったから。

二律背反する感情の中で、新たな関係を築いていけるはずだともがいている。

愛と罪と許せない心。背負った十字架。

「人を愛する」初めての形を見たという思いになる。




監督のバイセクシャルのアイデンティティが

あんなに丁寧な少年の感情描写を可能にしたのかと思う。

偏った見方だろうか。

この作品のセックスシーンに嫌な隠微さは微塵も感じない。

本当に必要な描写だと思える。









2010年07月29日(木) 『ビフォア・サンセット』 『マッチスティック・メン』


『ビフォア・サンセット』Before Sunset 2004年 リチャード・リンクレイター監督

続編というと、前作がヒットしたから作られた二番煎じで、最初の作品の方が

佳作であるイメージがあるけど、この作品に関してはそれにあてはまらなかった。

最初の出会いから9年後の再会も胸がしめつけられるようだった。

前作があまりにも自然だったから、それに比べると少し作りこんだ台詞を感じる

箇所もあったけど、それは瑣末なこと。

甘く苦しいせつなさに、続編を作って楽にさせて欲しいとさえ思ってしまう。







『マッチスティック・メン』Matchstick Men 2003年 リドリー・スコット監督

ニコラス・ケイジって面白い味のある俳優さんだったんだ。

見た目の印象だけで、単純な男臭いイメージを持っていたのだが(男臭いには男臭いが)

幅のある演技が魅力的だった。さりげなくクスクス笑えた。

小粋な小作品という趣がいいなあと思う。

作品がどうであるにせよリドリー・スコット監督とはすごくそりが合う。

メイキングとかコメンタリーとか、ウンチクを見たり聞いたりするのも大好きだ。









2010年07月28日(水) 『ターミネーター』 『ターミネーター2』 『つみきのいえ』


『ターミネーター』The Terminator 1984年 ジェームズ・キャメロン監督


ずっと誤解してた。テレビでパロディを見かけるぐらいのヒット映画だから

大味なエンターテイメントだろうとどこか上から目線で見下ろしているところがあった。

こんなに面白いとは想像していなかった。それも琴線に触れる面白さ。

サラの台詞「信じられへん」と確かに聞こえた。一瞬びっくりして固まった。

再見する。DVD購入検討する。





『ターミネーター2』Terminator 2: Judgment Day 1991年 ジェームズ・キャメロン監督


面白いとは思った。だけど初回作品とは面白さの質が違う。

大衆受けと商業主義の視点から良くも悪くも洗練された作りになっている。

これだったら、その後のシリーズは何が何でも見たいとは思わない。

パワーゲームありきで物語が進行している。

物語の面白さは人物を深く描くための副産物と思わせてくれるスタンスの作品が好き。







『つみきのいえ』La Maison en Petits Cubes 2008年 加藤久仁生監督
        The House of Small Cubes

20〜30分くらいの作品かと思っていたら10分くらいの小作品だった。

心に情景や感情がしみる良い作品だった。

ナレーションなしバージョンとありバージョンがあった。

断然ナレーションがない方が好き。ナレーションがあるとかえって狭められてしまう。

台詞もない最小限の音と音楽で世界に連れて行ってくれる。








2010年07月27日(火) 『ロミオ&ジュリエット』 『エイリアン』


『ロミオ&ジュリエット』Romeo + Juliet 1996年 バズ・ラーマン監督


シェイクスピアの原作を現代風にアレンジということらしいがそれはそれとして、

物語の中心人物であるロミオとジュリエットが冒頭から10分前後も登場せずに

周辺の人々の小競り合いばっかり見せられては気持ちがダレテしまう。

最初の方に10秒、いやせめて5秒のシーンでも差し込むべきだと思う。

だけど、どんな状況をもねじ伏せてしまうレオナルド・デカプリオの魅力は強烈だ。





『エイリアン』Alien 1979年 リドリー・スコット監督


リドリー・スコット監督イコール『ブレード・ランナー』というイメージが

長いこと固定化してしまっていたので、この作品の監督もそうだっのかと驚いた。

現代だったらエイリアンをCG製作にして自由自在に動かせるんだろうけど

エイリアンの扱いに工夫というか、苦肉の対処(今の時代ではそう見える)をしていると思った。

それも味。『デュエリストー決闘者ー』の方が好きだけど両作品とも佳作に違いない。









2010年07月26日(月) 『アメリカン・ギャングスター』 『ワールド・オブ・ライズ』


『アメリカン・ギャングスター』American Gangster 2007年 リドリー・スコット監督


麻薬密輸ギャングと汚職にまみれた警察を正義と真実を貫く刑事が

ついには摘発する物語、それ以上でもそれ以下でもないという印象。

リドリー・スコットのコメンタリーバージョンを見るのは楽しみだ。





『ワールド・オブ・ライズ』Body of Lies 2008年 リドリー・スコット監督


で、ラッセル・クロウ演じる上司の存在意味は何だったのだ?

もっとひねりのある落とし処が待っているのかと思ったら

単なる嫌味なオッサンだったのね、ってことになる。

テロという深刻な素材を取り扱うのだったら、もう少しその辺の描写に

もっと深みを感じたかった。とはいえ、リドリー・スコットのコメンタリーは楽しみ。









2010年07月25日(日) 『リトル・ダンサー』 『狼たちの午後』


『リトル・ダンサー』再見する。


『狼たちの午後』Dog Day Afternoon 1975年 シドニー・ルメット監督


面白かった! チャーミングとか愛くるしいという形容は

この作品のアル・パチーノのためにあると思った。

アル・パチーノ演じるソニーとソニーの本妻、ゲイの妻とは

物語上の直接の関わりは描かれていないけど、関係が想像できて面白い。

自己中な母親、そして被害者意識をマシンガントークで炸裂させる

巨大で太った妻、そして心を病んだゲイの妻。

ソニーはそれらの人たちを愛していると言うが、誰とも気持ちが通じ合っていない

悲哀と可笑しみが物語に深みを与えている。

渋い年代の作品を見た印象の方が強く残っていたんだけど

青年期のアル・パチーノって凄く魅力的だったんだと実感した。









2010年07月24日(土) 『ビフォア・サンライズ』 『リトル・ダンサー』


『ビフォア・サンライズ』Before Sunrise 1995年 リチャード・リンクレイター監督


まるでドキュメンタリーを見ているようだ。

列車の中で出会った二人の学生が恋におちていく様子がホントに自然で瑞々しい。

恋に出会ってしまった時のドキドキをリアルに感じて

甘苦しさに息苦しくなった。

たぶん脚本は、脚本を書いた人が本当に感じたこと、経験したこと、

またインタビューによる真実をもとに構成、創作されているのではないかと思う。

二人が冒頭で劇団員と出会ったシーンの解決が

ラスト近く「公演見に行くの忘れたね」という台詞にあった。

落とし処として、サラッとしてる、そんな感じでいいと思った。

続編があるという。すごく見たい。





『リトル・ダンサー』Billy Elliot 2000年 スティーブン・ダルドリー監督


ビリーの一挙手一投足に目が奪われる。

なんてチャーミングなんだろう。

おもちゃ箱がひっくり返って、バラの花びらがあふれかえる。

惜しむらく感じたのは、たたみ掛けるようなラストになってしまっていたこと。

許容範囲ではあると思う。

『リトル・ダンサー』という邦題もいいと思った。

あー、好きだとかえって言葉に詰まるな。


物語性は異なるけど、炭鉱の町ということで

ジョン・フォード監督の『わが谷は緑なり』がオーバーラップした。

最近見た『めぐりあう時間たち』の監督の作品だったんだ。

この流れで、これらの作品も再見してみようかと思う。









2010年07月23日(金) 『シービスケット』 『真夜中のカーボーイ』


『シービスケット』Seabiscuit 2003年


引っ掛かったのは少年と両親との関係の「解決」だ。

冒頭で少年と両親の離散が描かれたあと

両親に関わるシーンが描かれていなかったということは

家族のエピソードは少年のバックボーンやキャラクターを描くための

手段であって、ここでもうその役割は果たしているということなのか。

一家離散や破産など悲喜こもごも痛みを抱えた人達が

吸い寄せられるように一所に集まり、

シービスケットによって勇気と力を与えられる

それが物語の柱であり、それが重要であり

冒頭で少年が両親と離散するシーンは

物語を紡いでいく登場人物のキャラクターを描くひとつの要素という取り扱いなのか。


投げたボールが何の説明もなく何の注釈もなく消えたまま

ほったらかしになっていたら気持ち悪いではないか。

少年が、両親を思って煩悶するシーンがちらちらあるだけに

余計中途半端だと思う。

長編なわりにそれぞれのキャラクターの描き方に深さがない。

人間関係がわかったようでわからない。

『アメリカン・ビューティー』にナチフェチ?のゲイ?の父親役で

出演していた人が調教師役で出ていた。

御幣のある言い方だが、キモ渋い味わいの俳優さんだ。

何だか作品の印象よりキモ渋い後味が勝ってる感じ。

再見はする。






『真夜中のカーボーイ』Midnight Cowboy 1969年


何年ぶりに見るだろう。久々の再見だ。

普段は心底に閉まってあって見たくないもの、

見るのを避けていたものを引っ張り出されたような、

それはリアルで苦い自己投影や感情移入だったと思う。

個人的な好みとして、もうほんの少し軽やかさや甘さを感じたい。

佳作には違いないのだが。









2010年07月22日(木) 『マイ・プライベート・アイダホ』 『パブリック・エネミーズ』


『マイ・プライベート・アイダホ』My Own Private Idaho 1991年 ガス・ヴァン・サント監督


『トランスアメリカ』を見た流れで『太陽と月に背いて』を再見して

またその流れで検索する中でたどりついた。

いたた。胸が痛い。痛くて切ない。

いい映画ってたくさんあるもんだ。

思考や嗜好が一方向に固まっているかもしれないと考えて

あえて今自分がはまっている方向と違う方向や

価値観が違う本を選んで読んでみることも大切だと思った。

視野が開ける。


好きでも嫌いでもなかったキアヌ・リーブスだけど

このような作品を選んで魅力的な演技をしていることに見直してしまった。

リバー・フェニックス。

狂おしいほどの悲しみと切なさと痛みと孤独と愛の叫び。

検索したら作品歴が93年で止まっていた。23歳の死。

ある意味どこかで納得してしまった。

あの疾走感、痛いほどの疾走感。どこに向かっていたのか。








『パブリック・エネミーズ』Public Enemies 2009年 マイケル・マン監督


『コラテラル』のマイケル・マン監督の作品だとわかってレンタルする。

イメージ的に『ショーシャンクの空に』と『L.Aコンフィデンシャル』と

『チャイナタウン』を足して3で割ったような感じだった。

良い意味で普通に面白かった。

新作扱いの1泊レンタルということもあって再見しそこなったので

購入検討する。









2010年07月20日(火) ハイビジョン特集泣いて笑わせた25年〜久本・柴田のWAHAHA人生〜


昨年末に録画して何となく見ないままになっていた。

HDDの用量がいっぱいになってきたので思い切って削除してしまおうかと

一瞬思ったが結局手が再生ボタンを押していた。

ワハハ本舗の公演は一度も見たことないけど

久本、柴田はじめ演出の喰始さん、劇団員の人たちが

公演を作り上げていく様子を映し出している映像を見て

涙がこみ上げてきた。ボロボロ泣いた。

旗揚げ当時に撮影されたタイニーアリスの映像もあって

あの猥雑で愛すべき小さな諸々の劇場の空間、空気、匂いが胸にこみ上げてきたのだ。

リドリー・スコット監督の『テルマ&ルイーズ』が胸に刺さったばかりなので

久本と柴田の二人が『テルマ&ルイーズ』とだぶってしまった。









2010年07月19日(月) 『プリシラ』


『プリシラ』再見する。



2010年07月18日(日) 『普通の人々』


『普通の人々』Ordinary People 1980年 ロバート・レッドフォード監督



2010年07月17日(土) 『太陽と月に背いて』


『太陽と月に背いて』Total Eclipse 1995年 英=仏=ベルギー

アニェシュカ・ホランド監督



2010年07月16日(金) 『デュエリストー決闘者ー』


『デュエリストー決闘者ー』



2010年07月15日(木) 『狼は天使の匂い』 『デュエリストー決闘者ー』 『トランスアメリカ』


『狼は天使の匂い』1972年 ルネ・クレマン監督
La Course Du Lievre a Travers Les Champs
And Hope to Die



『デュエリストー決闘者ー』The Duellists 1977年 リドリー・スコット監督


『トランスアメリカ』



2010年07月14日(水) 『トランスアメリカ』


『トランスアメリカ』Transamerica 2005年 ダンカン・タッカー監督



2010年07月13日(火) 『テルマ&ルイーズ』


『テルマ&ルイーズ』Thelma & Louise 1991年 リドリー・スコット監督

再見する。



2010年07月12日(月) 『コラテラル』


『コラテラル』再見する。



2010年07月11日(日) 『アマデウス ディレクターズカット』


『アマデウス』Amadeus 1984年 ミロス・フォアマン監督



2010年07月10日(土) 『雪に願うこと』


『雪に願うこと』2005年 根岸吉太郎監督



2010年07月09日(金) 『ショーシャンクの空に』 『サイン』 『コラテラル』 『雪に願うこと』


『ショーシャンクの空に』The Shawshank Redemption 1994年 フランク・ダラボン監督


再見する。

構成を理解する目的で見たが、途中でスイッチがオフになり

作品を味わうことが主になって見る。

思いの外、書くことで見えなかったことが見えたりして気づかされるのだ。

今度再見する時は構成を分析して理解できるように、をシーンを書く。

この作品は、エンターテイメントに包まれた描写になっているとは思うが

人の感情のダークな部分に刺さるので、連続して見るタイプではない。

時間を置いて気持ちを切り替えて、構成を理解するための再見をする。

レンタル返却して見られなかった

監督コメンタリーバージョンを見たいのでDVD購入するかも。







『サイン』Signs 2002年 M・ナイト・シャラマン監督


NHK-BSで録画してあったのを何とはなしに見る。

見た事実を消去したいと思うくらい、どうしようもない。

良いとか良くないとかの基準外だ。

検索したらM・ナイト・シャラマン監督は『シックス・センス』を監督した人だった。

『シックス・センス』ってまだ見てないけど評判の良い作品だったのでは?

『シックス・センス』を見ると、何故こうなったのか一端がわかるのだろうか。






『コラテラル』再見する。








『雪に願うこと』

読了する。

シーンを表現するのにぴったりだろうと思われる熟語の選択は重厚で

僭越ながら、全体的にこなれた感じで卒がないと思った。

だけど興味が刺激されない。面白いと思わなかった。

女性の描き方などステレオタイプに思えた。

素晴らしいと感じる作品は、性別を超えた視点で描かれてる。

(あるいは良い意味での男性目線、女性目線で表現されている。)

この作品は、そういう点で乗り切れなかったとことがあったと思う。









2010年07月08日(木) 『コラテラル』


『コラテラル』 再見する。



2010年07月07日(水) 『コラテラル』 『プリシラ』 『アメリカン・ビューティ』


『コラテラル』再見する。

『プリシラ』再見する。


『アメリカン・ビューティー』

構成を理解する目的で見る。

プロットポイントは漠然とわかったが

シーンのつながりとか、シーンの構成とか

まだ糸がこんがらがっているようにしか見えない。

良い映画だが、何回も連続して見たいタイプの作品じゃないから

時間を置いて、気分を切り替えた状態で分解する。

たぶんDVD購入する。









2010年07月06日(火) 『コラテラル』 『アメリカン・ビューティー』


『コラテラル』再見する。


『アメリカン・ビューティー』American Beauty 1999年 サム・メンデス監督

何年か前に一度見た作品だ。

その時は確か、どうしてこの作品がアカデミー賞を受賞するのか

よくわからない、と日記に書いたはず。

この作品にアカデミー賞を授与する感覚がわからないと

その時は思ったことを記憶している。

逆に今、何故その時はそう感じてしまったのか信じられない気持ちだ。

良い作品だと思った。

胸に刺さって涙さえこぼれた。

何らかの形で自分が変化した結果だと思う。









2010年07月05日(月) 『コラテラル』再見


『コラテラル』再見する。



2010年07月04日(日) 『プリシラ』 『コラテラル』しびれた


『プリシラ』再見する。



『コラテラル』Collateral 2004年 マイケル・マン監督


トム・クルーズに対して、大味な作品に出演する

大味なハリウッド俳優というイメージがあったので

あんまり期待していなかったぶん振り子が逆に振り切れた。

しびれまくり。

ジョン・ウー監督の『男たちの挽歌』の銃撃シーンを見た時以来の感動だ。

とにかく殺戮シーンが美しい。美学を感じる。

アメリカ映画の銃撃戦は、肉食獣の食い散らかし合いにしか見えなかったりするんだけど

この作品の銃撃戦、殺戮シーンの型の美しさは、

表面上の表現にとどまっていないように思う。

アジア人?日本人?だから感受できる領域が

表現されているのかもとも思う。

繰り返し殺人シーンを見てはうっとりしている。危ないか?

シンプルな構成に、キャラクターがそれぞれ際立っている。

トム・クルーズが演じるビンセントの台詞を文字面だけで追うと

冷酷な性格破綻者だけど、言外のニュアンスによって

多層的で魅力的な人物として表現されている。

トム・クルーズ見直したぞ。








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Barbara [MAIL] [バイオトープの庭]

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